駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

芸備線 第一三篠川橋梁 流失

またしても大雨がローカル線を襲った
芸備線の橋梁が消えてしまった

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2016年4月 芸備線 狩留家-白木山 第一三篠川橋梁

7日未明、折からの豪雨で、芸備線の狩留家-白木山間に架かる三篠川橋梁が、流失しているのが見つかった。また流木が引き金らしい。つい最近の拙ブログ記事で、「ローカル線に神のご加護あれ」と祈った矢先に、また惨事が繰り返されてしまった。今回の西日本の大雨の被害状況は、まだまだはっきりしていない。四国では高速道路の崩落なども確認されている。時を追うごとに、被害の全容が明らかになっていくだろうが、恐ろしいほどに甚大なものになっているかもしれない。

これで、当分の間、芸備線は区間運転を強いられ、弱体化するかもしれない。これが三次以東の閑散区間であったなら、廃線と云う選択肢も出ていたかもしれない。写真のように、三篠川は普段は穏やかに流れる里山の清流だ。しかし、一旦記録的な大雨でも降れば、牙を剥いて襲い掛かって来る。水と云うのは本当に恐ろしいものだ。決して侮ってはいけない。一度災害が起きてしまえば、無かったことにすることはできない。せめて、次の危険に備えて、身を守る教訓としなくてはなるまい。

勿論、物的な被害も、被った方には死活問題ともなるが、まずは人命が優先だ。今も、多数の行方不明者がおられる。一人でも多くの方が生存されていることを祈るばかりだ。


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  1. 2018/07/08(日) 00:00:00|
  2. 芸備線
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若葉のえびの高原線

南九州も過疎化で減便が続く
今年の吉都線は厳しい春となった

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2017年4月 吉都線 西小林

吉都線は、私的には影の薄い路線だ。現役蒸気の頃は、近くの肥薩線山線を差し置いてまで来るところではなかった。山線無煙化後も、ライトパシフィックのみの運行で、見せ場もあった日豊線などの方が優先順位は高かった。敢えて、思いつくことを挙げれば、京町温泉駅前の温泉旅館に泊まったことがあることと、私的理由により、名前が少々気になる自治体が二つばかりあったくらいだ。

その駅前旅館をネットで調べてみた。その宿は「あわじ荘」という名で、URLも見つけたが繋がらず、今まさに営業しているかは分からない。この旅館の2階からは、吉都線の列車の発着を見ることが出来た。横着にも宿から撮ったD51が何列車か記録されている。さすがに、流改のC5534が現れると、いそいそと駅まで撮りに出ている。まあ、D51には反応しない位に疲れていたということだろう。

そんな吉都線を昨春ロケしてみた。都城から吉松までの全線61.6kmを一日掛けて回ってみた。印象はやはり、掴みどころのない難攻不落の線区といったところだ。もちろん、霧島連山を背景にした、南九州の長閑な田園を表現する力量があれば話は別なのだが。それと、残念なことに、人気のあった小林の木造駅舎は壊された後だった。新駅舎はただの小さな箱なので、コメントは差し控えておこう。


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  1. 2018/07/06(金) 00:00:00|
  2. 吉都線
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中央西線 只今電化工事中

木曾路は全て山の中、とは藤村のことば
その谷を往く鉄路にも、文明の電化が迫る

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1971年10月 中央西線 木曽福島

ちょうどこの頃、中央西線では電化工事が盛んに進められていた。あちこちで、線路際にコンクリート架線柱が立ち始め、非電化路線の趣が日に日に失われていった。その中を、電化の日までD51やキハ181系「しなの」が走り続けた。木曽のデゴイチは、中京圏からは日帰り、東京からは夜行日帰りが出来、多くのファンに親しまれた。客貨ともに蒸気のD51天国だった。

木曽福島機関区の扇形機関庫傍の保線詰所前に、大勢のヘルメット姿の男たちが屯している。深夜に行われる、架線柱の設置現場での荷下ろし作業の打ち合わせをしているようだ。保線区の職員が、嬉しそうに、D51の誘導の仕方を、民間業者の作業員に披露している。既に、この木曽福島駅構内にも架線柱が横たわり始め、谷に汽笛が鳴り響くのも残り僅かになっていた。

深夜のチキ工臨といえば、大概は交換レールの搬入と相場が決まっている。現在の中央線では、ロクヨン牽引のロングレールのチキ工臨が活躍している。しかし、電化工事の際には積み荷は架線柱になる。撮影地に向かう列車の車窓から見た、擦れ違いの貨物列車には、架線柱を満載したチキが混じっていた。皮肉にも、淘汰される運命のD51がその荷を懸命に牽いていた。


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  1. 2018/07/04(水) 00:00:00|
  2. 中央西線
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北の大地の根室本線

緑に覆われた狩勝を列車が行き交う
道内最長の根室本線も短縮の日が近い

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2016年7月 根室本線 新得

日本の重要な食料倉庫の一つである十勝平野を眼下に、JRFの貨物列車が狩勝峠をゆっくりと登って往く。北の大地の恵みを、札幌へ、そして内地の大消費地へと運んで行く。そのJR北海道の路線存続問題が再び巷を騒がせている。国交省、道との協議結果として、単独では維持困難とされた12線区のうちの4線区を、2020年までに廃止する方針が報じられた。国が支援を拒否したわけで、もう決定的と言っていい。これとは別に、石勝線夕張支線などの廃止も既に決まっている。

廃止方針の4線区の中には、根室本線の富良野-新得間が含まれている。昨年末には、東鹿越駅での学童・生徒の代替バスとの乗り換え風景をお伝えした。あの子らの世代で、鉄道による通学は終わりということになりそうだ。道内最長の根室本線がいよいよ短縮される時がやってきた。釧路-根室間、滝川-富良野間はおろか、帯広-釧路間も危ういというから、もうどうにも止まらない。確かに、旅客の輸送密度は惨憺たるもので、地元自治体も存続を強く訴えられないところまで来ている。

しかし、よく考えてみよう。日本の食料自給率はカロリーベースで38%(2016年、農水省統計)しかない。生乳不足で乳製品はずっと品薄状態が続いている。輸入小麦価格の上昇から、昨日からパンが値上げされ、家計を直撃しそうだ。一方、トラック運転手の人手不足から、宅配事業も曲がり角を迎えている。そんな状況で、大切な食糧供給地へと続く、根室本線や石北本線の廃止が軽々しく浮上してくるのは、まったく合点が行かない。モーダルシフト云々は、単なる掛け声だけなのだろうか。

ただ、どんなに文句を言っても、廃止に弾みがつきそうな気配だ。国鉄末期の頃が思い出される。夕張支線などは保存鉄道には格好の路線と思われるが、残念ながら、本邦にはそのような制度もない。せめて、北の大地のローカル鉄道の残照を記録すべく、今秋は北海道長期ロケを計画している。


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  1. 2018/07/02(月) 00:00:00|
  2. 根室本線
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天空の時間 空に一番近い列車 2018 No.2

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【ご案内】
このシリーズでは写真だけをご覧いただいております。個々の写真には題名も文書も付けていません。ごゆっくりお楽しみいただければ幸いです。路線は小海線。撮影は2018年夏です。


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  1. 2018/06/30(土) 00:00:00|
  2. 小海線
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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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