FC2ブログ

駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

夕焼小焼

西の空が夕焼小焼に染まった
浮かぶのお寺の鐘か赤とんぼか

70023823.jpg
2020年10月 岩徳線 欽明路

さて、夕焼け小焼けと聞けば、貴方ならどちらのメロディーが浮かぶだろうか。「夕焼け小焼けで日が暮れて 山のお寺の鐘が鳴る」それとも「夕焼け小焼けの赤とんぼ 負われて見たのは何時の日か」。何とも紛らわしいが、前者は「夕焼小焼」、後者は「赤とんぼ」という。どちらも日本を代表する童謡になる。こあらま的には圧倒的に後者の「赤とんぼ」の歌詞と旋律が流れてくる。前者の「夕焼小焼」は如何にも童謡といった感じで、子供じみた平易な表現に感じられる。それに比べれば、「赤とんぼ」の歌詞は意味深で、旋律もシューマンのパクリではないかと思われるほど洗練されている。そんなことは単なる個人の戯言で、どうでもいいことだが、ふと頭に浮かんだメロディーが、「夕焼小焼」と「赤とんぼ」のチャンポンだったので、ちょっと整理してみたくなっただけだ。


テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2021/02/14(日) 00:00:00|
  2. 岩徳線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

クラで眠る

モノクロがよく似合うクラの佇まいだ
蒸気の寝息が今にも聞こえてきそうだ

03713F16.jpg
1973年3月 日高本線 静内

やはり、蒸気機関車はいいもんだ。鉄道車両として唯一無二の特別な存在だ。薄暗いクラの中で静かに寝息をたてる罐の生命感がたまらない。独特のタンク機の後姿にも惚れ直してしまう。もう一度、あの日の感動を味わってみたいが、そうはいかないのが世の常だ。短い期間ではあったが、現役蒸気に燃えた時代があったことに感謝するばかりだ。

生まれ育った東京練馬には、今も昔も国鉄/JRは走っておらず、西武と東武の大手私鉄の牙城だ。小学4年生くらいの時、どうしても国鉄を見たくて、自転車で環七を辿って中央線を見に行っていた。当時、中央線の高架化が始まっており、地上駅の中野の西側にある跨線橋をやっと見つけて、そこが指定席だった。何より、エンジン音を響かせて高架に駆け上がっていくキハ58の急行アルプスが好きだった。

中央線の新鮮味が落ちてきた頃、環七を逆に進めば赤羽に行けることが分かった。何時間も掛かって着いた東北線は国鉄パラダイスだった。こだま型はビュンビュン通るは、電機の客車列車もバンバン来るは、82形気動車の「つばさ」には大感激だった。しかし、自転車では余りに遠く、そう簡単には行くことは出来なかった。その後は、僅かな小遣いをコツコツと貯めて、電車で上野や東京に行ったりもした。

そうこうしているうちに、八高線に蒸気が走っていると友達が言い出した。早速、親を口説いて行ってみると、もう一目惚れだ。一気に気動車や電車のことは吹っ飛んだ。すぐさま八高線通いが始まったが、それも束の間。あっという間に八高線はDD51に蝕まれていった。中学生になったばかりの夜行日帰りの小海線を口火に、そこから先は全国行脚に明け暮れたが、ファンの多さに何度か怯んだこともあった。

そして、蒸気無きあと、また気動車に戻ったような気がする。小学生の頃、冬の赤羽で見た、床下にぎっしりと雪を纏って北国から上野を目指す長距離列車に、まだ見ぬ遠い地を思い描き、何時しかそんな列車に乗って旅をすることを夢見たあの日が、今の鉄道写真の原風景なのかもしれない。


テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2021/02/12(金) 00:00:00|
  2. 日高本線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

雪雲と暗雲

南アルプスに雪雲が流れる
社会に流れる暗雲は何処に

80021030.jpg
2021年2月 小海線

2月になり、大分日差しに勢いが出てきた。日も長くなり、春が近いことを感じられるようになってきた。寒さの合間の暖かい日も増えてきた。しかし、まだまだ一年の寒さの底に在ることも確かだ。冬型の寒気で流れ込んでいた雪雲が、夕方になってやっと途切れ始めた。南アルプスの峰々に陽が入り始めたが、山稜は寒風が吹き荒れているはずだ。何とも神々しい冬の甲斐駒の姿だ。日没前の南アを横目に、小海線のキハが八ヶ岳山麓へと登って行くが、残念ながら乗客はほんの数人だった。こちらにも、早く春が来ることを祈りたい。

そう言えば、コロナで開催が危ぶまれている今年の東京オリンピック・パラリンピックに、別の暗雲が立ち込めている。組織委会長の女性蔑視発言だ。謝罪会見で逆切れの醜態まで晒して、ジェンダー・ギャップ指数121位の実力を世界に見せつけてしまった。

こあらまはドイツのグローバル企業で働いてきたが、「全ての個人の尊重」と「Diversity」は、何者も犯してはならない聖域だ。不思議なもので、長年の教育と訓練で、そういう考えと行動が染み付いていくものだ。女性蔑視発言など発覚しようものなら、管理職であれば即刻解雇される。もし、経営の中枢であれば、その企業は間違えなく社会から猛烈な制裁を受けることになる。市民も黙ってはいない。そこまでの認識は日本にはないだろうが、世界相手の組織委の会長ともなれば、当然体得しておく掟だろう。多分、このままポストに居座ったら、参加をボイコットする選手、いや国が現れることになる。それ程、悍ましい発言であり、上辺で謝って済むことでないことを、日本人も認識しておくべきだろう。

ついでに、「Diversity」にも触れておこう。多様性という英語だが、ビジネス的には、性別、人種、国籍、年齢、職歴などの多様性を尊重し、経営資源とする姿勢をいう。特に、グローバル企業においては、人種や国籍の偏見は、何としても乗り越えなければならない最重要課題だ。年齢というのもあるが、年功序列を基本としてきた国には厳しい項目だ。日本のスポーツ界でよく耳にするが、当たり前のように、公共の電波で後輩選手を呼び捨てにしたり、君付けにしたりしている。これもダイバーシティに反する行為とされる。何故なら、その反対が許されないからだ。こあらまのいた会社では、全て「さん付け」という決まりがあった。役職名や呼び捨ては禁止されていた。社長であっても名前+さんで呼ぶ。これは慣れると意外と心地良いもので、何の支障もないことに気付く。かつて後輩を呼び捨てにしていたことが恥ずかしくなったくらいだ。

何が最良かは誰にも分らないが、最も進んだ民主主義とされる北欧国家を中心に、こういう社会規範が広がっていることは知っておくべきだろう。少なくとも、男女平等くらいは日本人にも共通の価値観で在って欲しい。この問題が、この先どう展開していくか注視したいが、もし、東京オリンピック・パラリンピックを無理やり開催しようというのであれば、「日本のDiversity元年」くらいのレガシーは打ち立ててもらいたい。箱物のレガシーなど無駄遣いにしかならない。


テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2021/02/10(水) 00:00:00|
  2. 小海線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

冬寒のホーム

冬の寒風が松本盆地を吹き抜ける
ホームには乗客と並んでもう一人

80021009.jpg
2020年12月 アルピコ交通 上高地線 渕東

北風の冷たい、空気の良く澄んだ日だった。上高地のシーズンオフでもあり、コロナの外出自粛もあり、松本と新島々とを往復する電車は、どれもガラガラだった。それでも、列車に合わせて一人、二人と乗客が現れる。バス停でもないのに、不思議と、現れた乗客は、律儀に乗車位置と書かれた場所で列車を待つ。寒いので待合で待てばいいのになんて、お節介なことを思ったりもする。この駅、「渕東」と書いて「えんどう」と読む。駅名票の上高地線のイメージキャラクターは「渕東なぎさ」さんと云うそうだ。久しぶりにカメラを向けたこの鉄道、「松本電気鉄道」とばかり思っていたのだが・・・。


テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2021/02/08(月) 00:00:00|
  2. アルピコ交通
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

漂泊の道標 最北端の車止め

12101F.jpg
1976年3月 宗谷本線 稚内


車止めの向こうは稚泊航路の海峡だ
この先での出来事を黙して語らない



テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2021/02/06(土) 00:00:00|
  2. 宗谷本線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
前のページ 次のページ

プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

著作権について

拙ブログに掲載する写真、記事に関する著作権は放棄しておりませんので、無断使用、転載等はお控えください。

なお、拙ブログへのリンクは自由です。

最新記事

最新コメント

カテゴリ

小海線 (194)
飯山線 (57)
宗谷本線 (46)
天北線 (4)
興浜北線 (2)
名寄本線 (1)
深名線 (2)
石北本線 (19)
渚滑線 (2)
湧網線 (2)
相生線 (5)
釧網本線 (14)
根室本線 (27)
太平洋石炭販売輸送臨港線 (1)
白糠線 (1)
池北線 (2)
士幌線 (1)
広尾線 (3)
富良野線 (8)
留萌本線 (11)
札沼線 (6)
函館本線 (58)
室蘭本線 (19)
千歳線 (1)
石勝線 (1)
夕張線 (4)
夕張鉄道 (1)
日高本線 (6)
江差線 (12)
函館市電 (2)
大湊線 (10)
津軽線 (1)
津軽鉄道 (4)
五能線 (18)
八戸線 (9)
弘南鉄道 (1)
花輪線 (6)
三陸鉄道 (4)
山田線 (1)
釜石線 (8)
北上線 (9)
男鹿線 (3)
秋田内陸縦貫鉄道 (9)
由利高原鉄道 (2)
石巻線 (5)
仙石線 (1)
陸羽東線 (4)
陸羽西線 (3)
長井線 (2)
米坂線 (9)
羽越本線 (7)
磐越東線 (2)
磐越西線 (4)
日中線 (3)
只見線・会津口 (44)
只見線・小出口 (38)
真岡鐡道 (15)
東北本線 (1)
上越本線 (3)
しなの鉄道 (1)
総武本線 (1)
中央東線 (13)
東海道本線 (4)
東海道新幹線 (1)
横須賀線 (5)
八高線 (18)
秩父鉄道 (10)
東京都電車 (7)
西武鉄道 (3)
小田急電鉄 (2)
江ノ島電鉄 (27)
箱根登山鉄道 (4)
御殿場線 (2)
岳南電車 (6)
中央西線 (4)
明知鉄道 (2)
富山地方鉄道 (1)
氷見線 (2)
越美北線 (1)
名古屋鉄道 (1)
樽見鉄道 (2)
関西本線 (5)
小浜線 (2)
宮津線 (4)
山陰本線 (49)
山陽本線 (3)
播但線 (3)
姫新線 (7)
若桜鉄道 (6)
因美線 (4)
津山線 (4)
伯備線 (1)
芸備線 (11)
木次線 (9)
福塩線 (1)
境線 (1)
一畑電車 (1)
三江線 (6)
錦川鉄道 (1)
岩徳線 (2)
山口線 (7)
小野田線 (1)
土讃線 (3)
予讃線 (5)
牟岐線 (1)
とさでん交通 (1)
予土線 (3)
鹿児島本線 (2)
日豊本線 (22)
筑豊本線 (10)
日田彦山線 (7)
伊田線 (2)
後藤寺線 (2)
田川線 (3)
唐津線 (5)
松浦線 (5)
佐世保線 (1)
大村線 (4)
長崎本線 (2)
島原鉄道 (1)
久大本線 (6)
宮原線 (1)
豊肥本線 (4)
高森線 (4)
高千穂線 (1)
肥薩線 (29)
くま川鉄道 (3)
吉都線 (2)
日南線 (4)
宮之城線 (2)
鹿児島交通枕崎線 (1)
指宿枕崎線 (4)
海外 (1)
鉄道展示館 (1)
写真集・書籍 (4)
鉄道模型 (1)
ご挨拶 (0)
はじめまして (3)
未分類 (0)
写真機材 (1)
福井鉄道 (1)
城端線 (1)
アルピコ交通 (1)

月別アーカイブ

最新トラックバック

リンク

写真に写った方々へ

鉄道は人を運び、人に見送られ、人に支えられています。時として人が主役になります。

撮影の際には、なるべくご了解を頂くようにはしておりますが、そうできない場合もあります。写った方々と見る方々が不快に思われないようなものに限っていますが、ご本人やそのご関係者の方で、掲載に不都合がある場合には、メールでご連絡ください。 また、登場する鉄道員の方をご存知でしたら、差し支えがなければご紹介ください。

こあらまへのメール

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

ご来場者累計

RSSリンクの表示

QRコード

QR