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駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

金子 DD51重連の頃

金子は茶畑の中の鄙びた駅だった
貨物路線だった頃の八高線が懐かしい

18023F.jpg
1977年5月 八高線 金子

夕暮れ迫る金子に2両のDD51のディーゼル音が近づいて来た。八高線が無煙化されてから6年が経ったが、高麗川のセメント列車は健在だった。D51重連はDD51重連に置き換わったが、まだまだ古き良き八高線の風情が残っていた。その頃の興味の対象は、車両にはなく、木造駅舎や旧式の鉄道設備、そしてそこに集う人々の生活臭のようなものにあった。この列車のシャッターのタイミングにもよく表れている。この重連貨物に次のコマはない。今なら原色DD51の重連ともなれば大騒ぎになるだろうが、それは時代の変遷で、当時はごく当たり前の列車風景だった。タブレットや腕木式信号機なども引き続き活躍していた。この1931年の初代木造駅舎は幸運にも2014年まで存在していた。大きな改装を重ねていたので、建設当時の風情は大分失われていたが、東京近郊の駅としては珍しいことだった。

あの日から42年。八高線は東京で唯一の地方交通線として今も走り続ける。ちょうど東京の都市化の波の最前線が八高線辺りだったのだろう。埼玉県入間市の金子駅周辺も東京のベットタウン化した。緑の中の鄙びた駅は電化され、朝夕には東京駅との直通電車も走る。廃れていくローカル線には寂しさを感じるものだが、逆に都市路線化していくのには味気なさを感じてしまう。全く勝手なものだ。


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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2019/07/10(水) 00:00:00|
  2. 八高線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

懐かしき風景

この駅には、何度通ったことだろう。
すでに記憶の彼方にありながら、こうした写真を見ると、あの頃の風景が瞬時によみがえってくるから不思議だ。
当時は、D51の重連だった。
キューロクもいた。C58もいた。
彼らをモデルにハーフカメラ片手に野山を歩き回り、似たような構図ばかり量産しながらも、どうやって撮れば良い写真が撮れるのか、悪戦苦闘した日々。
私にとっての八高線は、蒸気を追いかけた青春の原点そのもの。
懐かしき金子駅。そして、まだそらが広い。
  1. 2019/07/11(木) 01:59:43 |
  2. URL |
  3. まこべえ #2XsKFzVg
  4. [ 編集 ]

全ては八高線から

まこべえさん、

写真の出来は置いといて、とにかく懐かしい金子駅の眺めです。本当に空が広いですね。
西武池袋線沿線民だったので、元加治から入間川橋梁、金子坂と巡って金子に行くのが巡礼路の一つでした。
一番多く通ったのは東飯能-高麗川間でした。東飯能には給水塔があって、朝の下りC58が給水してましたね。
あの頃は蒸気を写すことに夢中で、駅舎などは殆どネガに残っていません。そんな余裕はなっかたです。
どうしようもない写真ばかりで、お見せできるような代物ではありませんが、今の技術で何とかしたいところです。

そして、蒸気全廃後にふらっと訪れたのは、やはり鉄道写真の原点となった八高線でした。
蒸気亡き後にどんな鉄道写真を撮ったらいいか、散々試してみました。この写真もその中の1枚です。
古い駅舎の前で駅長が列車を迎えるシーンが本命でしたが、そちらはまんまと失敗しました。
まだまだ八高線がローカル線風情だったので、何度も通い支離滅裂な写真を撮っていました。

そんな訳で、こあらま的には八高線は二つの原点ですかね。
それでも、蒸気の喪失感は大きく、その後長い間、鉄道写真はついで的なものになってしまいました。
本格的に再開して結構時間が経ちましたが、再び釈然としないことが多くなってきました。
そこで、三つ目の原点を探ろうと、三度目の八高線行脚を考えています。
ただ、さすがに金子は避けたいと思います。今度は非電化の高麗川以北がいいですかね。
  1. 2019/07/11(木) 23:12:39 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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