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駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

田野の築堤

南九州の盛夏の日差しはしんどかった
それでもひたすら線路を辿る日々だった

05915RF16.jpg
1973年8月 日豊本線 田野 

電線をどうにかしろよ!何て言わないでほしい。今日の一枚は只々懐かしさ故に選んだもので、写真の善し悪しを問うようなものではない。田澤義郎さんの「南国の薔薇」のごとく、田野の築堤は片井野川橋梁を入れてサイドから狙うのが好きだったが、それではこの築堤の全容が分からない。そうなるとこの定番ポイントだ。ちょうど線路を横切る道があったので、多くのファンが立ち寄ったお手軽ポイントだった。

田野の駅は写真の右端あたりにある。田野から線路を辿ってこの場所まで約1.5km、20分程の距離だ。片井野川の谷戸を渡るためにこの築堤と橋梁がある。開けた河川敷と川沿いに連なる田圃によって、絶好の見通しが確保されている。この日の591レは65号機だった。田野での1時間の停車を利用して、田野到着と停車風景を撮ってから、急いでここまでやって来た。こう天気が良いと、さすがに体力を消耗する。

着いて間もなくして、65号機の牽く貨物が築堤を渡ってきた。これから門石信号場へ続く登攀が始まる。南九州の炎天下だけあって夏の黒煙だ。今なら朝夕のサイド狙いに集中するところだろうが、この頃は今以上に未熟だった。つまらない写真ばかり撮っていたが、それでも現役蒸気時代が懐かしい。蒸気を追いかけ全国を放浪した素晴らしい日々だった。そんな時代を思い出させてくれるのがこの「田野の築堤」だ。


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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2019/06/14(金) 00:00:00|
  2. 日豊本線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

この場所

皆さん同じような立ち位置で同じ591レを撮影してたんですね。この後、午後の下り列車が続きますので、1発目をこの界隈、2発目以降を門石にもっと歩いて、というのが定石だったのかも。高辻さんも私も同じことをしていたようです。

ここまで田野から1.5kmでしたか。
築堤の上を歩けば直線距離でそうなのかもしれませんが、
田野の町を抜けて、人道橋を渡ってくると30分は歩いたような気がします。してみると、「南国の薔薇」の立ち位置は1時間はかかったのでしょう。重い機材を抱えての歩き道中ではきついですね。
今日でも1時間歩いての俯瞰撮影はこなしますが、それは単独行ではなく道案内の方がいての話で、高校生の単独行で初めての立ち位置へ1時間徒歩・・・なかなか難しいものです。
ときどき、現在の田野築堤についてのブログ掲載写真を拝見しますが、築堤は草ぼうぼう。カラフルなデンシャが疾走しているようですが、特に写欲が湧くものでなく、私にとって田野はこのときの写真のまま時間が止まった存在になってしまいました。九州に行ったことがない家内からは古戦場巡りでもしたら?とは言われますが・・・
  1. 2019/06/14(金) 08:24:58 |
  2. URL |
  3. マイオ #pcU4xDNY
  4. [ 編集 ]

焼け付くような日差し

日豊本線田野の築堤、C57を撮影した人ならば1度は訪れた場所です。田野駅にリックを預け、三脚、カメラバックを持って線路を歩いてこの場所で撮影しました。この写真から列車が鉄橋を渡る時の轟音が頭の中に聞こえて来ました。

この年の南九州は暑かったですね。私は撮影の合間この先の小さな鉄橋の下の川で泳いでいました。
泳いだと言っても、体を冷やしたと言ったほうが真実です。
皆さん門石信号場まで歩き撮影するのが定石だったんですね。私の場合そんな気力も無く、日差しに負け、駅近くの写真が多いです。
この年の12月にもここを訪れました。こあらまさんが撮影した場所から左側の畑の中に「だいこん」がたくさん干してありました。(たくあん作り用でしょうか)
グーグルビュウで見ると同じ場所に行けそうなので青井岳の境川橋梁と共に行ってみたいです。
  1. 2019/06/14(金) 15:49:37 |
  2. URL |
  3. yba-d51 #-
  4. [ 編集 ]

いやいやこの電線、この程度ならばそれほど目障りではありません。
逆に当時の風情がでていていいんじゃないですか。

田野の築堤はすっきりとしていて気に入っていたのか、結果的に二度訪れていました。
この夏は行ってはいませんが。

田野の築堤で今も残念に思っているのは、人道橋をいれて橋梁サイドから撮影していなかったことです。二度とも立ち位置がこの付近だったのです。
まぁここに限ったことではありませんが、当時の画像を眺めていると、あそこから撮影していればよかったとか、こう撮っていればよかったの連続ですね。

  1. 2019/06/14(金) 22:12:03 |
  2. URL |
  3. 高辻烏丸 #-
  4. [ 編集 ]

古戦場巡り

マイオさん、

田野の築堤のこのアングルは、日豊線で一二を争う露出度の、誰もが立った場所じゃないですか。
常紋などに比べれば、安全に行けて、線路を歩けば迷うことなく辿り着けるお立ち台でした。
それに、安定した構図ですから、誰でも同じように撮れたはずです。失敗のない場所は有難かったのでは。
「南国の薔薇」の場所となると上級編です。今なら直ぐに探し当てるでしょうが、あの頃は本当に難しかった。
どちらかというと寒冷地仕様ですから、夏の炎天下での探査は厳しかったです。特に日陰の無いここら辺りでは。
今では大したことのない場所になってしまっているようですが、そのうち必ず現代版にチャレンジしたいです。

「古戦場巡り」とはなかなかの言い回しです。さすがはマイオクサン。我々はもはや古武士ということですね。
肥薩線や吉都線、日南線もいいですよ。温泉巡りでもしながらの古戦場巡りの夫婦旅もいいんじゃありませんか。
  1. 2019/06/15(土) 01:07:16 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

草茫々

yba-d51さん、

そうですか。yba-d51さんは川で泳がれましたか。銭湯代の節約にもなったのでは。
駅前の水道で水浴びしてスッキリ何て云う事も、夏場は度々でした。銭湯に行く手間も省けますしね。
本当にこの年の夏は暑かったです。線路歩きでも、上からも下からも焼かれる地獄のようでした。
そのためでしょうか、この時は珍しく国道を走るバスを使っています。門石信号場周辺にもアクセスできました。
ただ、すっかりバスの記憶が残っておらず、当時の記録を見て、そう書いてあるのを見つけた次第です。
どうやってバスの存在に気が付いたのか。どのくらいのダイヤで走っていたかなどは、残念ながら記録されていません。

日豊本線は全線電化されてしまいましたから、どのくらい当時の風情が残っているかは難しいところです。
前面動画ではそれなりのようですが、マイオさんが仰るように、例によって蒸気時代と違って草茫々のようです。
  1. 2019/06/15(土) 01:09:42 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

片井野川橋梁

高辻烏丸さん、

電線。そう仰っていただけると救われます。ハエたたきではありませんが、懐かし並びの木の電柱です。
この夏は、前半に山陰。バイトで旅費を稼いで、後半は九州でした。全てが蒸気一色でした。
九州は田川線と日南線、高森線に1日ずつ。志布志線に少々。あとは全て日豊線につぎ込みました。
ただし、それほどの成果はありませんでした。あまりに暑くてということにしておきましょう。

高辻さんと同じように、田野の築堤のサイド狙いには、悔しい思いだけが残りました。
田澤義郎さんの「南国の薔薇」も素晴らしいですが、大木茂さんのにもいいのがありまして。
撮り損ねた鉄道橋に並行して掛かる古ぼけたあの橋の印象が、何時までも悔しい思いにさせます。
もう一度現場に立って、その残渣を探したいというのが、田野にもう一度行きたい最大の理由です。
  1. 2019/06/15(土) 01:12:22 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

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こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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