駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

筑豊 二題 ①夏の全開

ひっきりなしに蒸気が行き交う筑豊の大動脈。
その線路際の小さな路地にも、ささやかだが穏やかな庶民生活の一コマがあった。

0120916.jpg
1971年7月  筑豊本線  折尾-中間

エアコンのない時代、夏に涼を求めて窓や戸を明け放つのは当たり前だった。まるで約束事でもあるかのように綺麗に全戸のドアが開いている。この頃は全国に木造長屋が多く残っていたが、さすがは早くから開けた地域だけあって、当時としては洒落た集合住宅だ。
この中には留守のお宅もあっただろう。今では不用心というほかないが、盗る人も無く、盗られるほどのモノも無かったのだろう。夕立でも来たら、そこのおじさんが全部閉めてくれるはずだ。夕餉の時間ともなれば賑やかな団欒が戸口から聞こえてきそうだ。ゴミバケツや木の庭柵が妙に懐かしい。
今日のように、モノが豊かになるのは決して悪いことではない。とても有り難いことだ。ただ、所詮モノはモノでしかない。
何故か、こんなアングルには古老のハチロクが良く似合う。

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  1. 2014/12/14(日) 23:56:53|
  2. 筑豊本線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

お邪魔いたします

まずはブログ開設、おめでとうございます。
小海線の近くに拠点を構えておられるとは、
羨ましい限りです。
しかし、この時代にこういう写真を撮っているとは。
私は車両オンリーが大半、乗務員さんがごく一部、
現地の住民の方に至っては皆無です。
こういう写真は実に貴重ですね。
  1. 2014/12/15(月) 22:45:23 |
  2. URL |
  3. マイオ #pcU4xDNY
  4. [ 編集 ]

マイオさんへ

マイオさん、早速おいで頂きありがとうございます。
開設へのお言葉まで頂き、痛み入ります。

当初、現役一本のモノクロのブログを考えていましたが、ネタが尽きるのは時間の問題。そこで、鉄関係なら何でもありに方向転換しました。もちろん、マイオさんと同じ蒸気好きですから、なるべく煙度数を上げるようにはしたいものです。
これまで、皆さんの画を見せて頂き、勝手なコメントをするだけで、何のお返しも出来ませんでしたので、少し気が楽になりました。マイオさんの御眼鏡にかなうかは分かりませんが、たまには見てやってください。
この筑豊の画は、あまりにも蒸気がやってくるので、犬走りを離れて、色々なアングルを試してみた中の一枚で、偶然の写真です。筑豊線だから出来たんでしょう。こういうのは、今の復活では勇気が要りますね。

それと、小生のアドレスもマイオさんのリンクのお仲間に加えてやってください。こちらからもリンクを張ります。

新参者ですが、今後ともどうぞよろしくお願いします。
  1. 2014/12/15(月) 23:51:27 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

素晴らしい!

ブログ開設、おめでとうございます。
これからの展開に大いに期待している次第であります。

人がいて、生活臭のある光景に普段着の蒸機、グっときました。
これからもこあらまさんの感性の輝く画を期しております。
  1. 2014/12/22(月) 22:28:24 |
  2. URL |
  3. くろくま #uRLT.2RM
  4. [ 編集 ]

超素晴らしい!

これは、素晴らしい!
筑豊の世界をこんな風に切り取るとは、ホントにすごい!
土門挙の「筑豊の子供たち」にある、生活者への視線の影響も、少なからずあるのでしょう。
あの写真集、こあらまさんもブログで紹介されていますが、ホントにすごい写真集でしたものね。

それにしても、同じ世界のなかで夢中でカマを追いかけていた仲間たちの作品が、40年以上もすぎてからネットによみがえり、こんな風に撮っていたんだと感銘を受けることができるとは、いい時代になったものです。
これからも、「汽車のある風景」の写真、楽しみにしています。

それと、最近、音沙汰なしのくろくまさんが、元気そうで良かった(^^)
  1. 2014/12/23(火) 01:13:31 |
  2. URL |
  3. まこべえ #2XsKFzVg
  4. [ 編集 ]

くろくまさんへ

本当にくろくまさんですか?今くろくまさんのブログが更新されているのを確認しました。朝は更新されてなかった筈だが。

いやー。突然のお越しにびっくりです。感激です。流石はくろくまさん、よくわかりましたね。ここが。

このブログだって、くろくまさんとの約束を果たすという大儀があったんですが、開設したのはいいが、ご報告できずに何か足がつかない感じだったんですよ。これで、ひとつ肩の荷がおりました。改めて、「くろくまさん、ブログできましたよー。」と言わせてください。

ところで、くろくまさんにどんなご事情がお有りかは分かりませんが、大丈夫なんですか。くれぐれも無理をなさらず、ご自愛ください。

まずは何より、同郷のブログの大先輩がお元気なことが分かり一安心です。よかった。よかった。

勝手にリンクをはりますよ。最初にお願いするはずだったんですから。
  1. 2014/12/23(火) 01:56:20 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

まこべえさんへ

コメントいただきありがとうございます。

小生は鉄道以外にも、山だの、街角だの、植物だの撮ってきましたが、それぞれの分野に、個人的にバイブルと思っている写真集がいくつかあります。真似をする気はないのですが、似てくることは否めません。ただ、そういう本があることは、本当にありがたいと思っています。目指すものがあることはいいことですし、やる気がないとそんな本も現れません。

そんな中でも別格なのが、土門拳の「筑豊のこどもたち」です。この本には、本当に「魂」を感じます。勿論技術的にも卓越していますが、そんなものはここでは問題ではありません。写真の好きな皆さんや、世の中が狂っているとお思いの方に、もう一度眺めていただきたいなと思い記事にしてみました。

こうやって、個人の作品や意見をもって、容易に交流できることは、小生も本当によい時代になったと思います。ただ、発信する側はそれなりに大変だということを、今回身をもって痛感しました。長年に渡り、情報発信を続けるまこべえさんの凄さを思い知ることになりました。それと、思いがけずお出でいただいたくろくまさんもそのお一人です。
  1. 2014/12/23(火) 02:54:53 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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拙ブログに掲載する写真、記事に関する著作権は放棄しておりませんので、無断使用、転載等はお控えください。

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