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駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

鳴子温泉街を往く

鳴子温泉街の築堤をシゴハチが駆け上がる
そこには湯治場だった頃の町並みが広がっていた

04722F16.jpg
1973年4月 陸羽東線 鳴子 (現鳴子温泉)

今も昔も、東北の路線を訪れるのは、北海道の行き帰りが多い。鉄旅時代、特に陸羽東線は勝手が良く、深夜に青森を出発する102レ急行「八甲田」に乗車すれば、小牛田で陸羽東線の始発に接続し、撮影後に何とかその日のうちに東京に戻ることが出来た。好摩起点の花輪線では、そうは上手く行かず、それなりの覚悟が必要だった。この時は、ぎりぎりまで北海道を巡っていたので、既に4月に入っていた。早々に引き上げなければならず、お手軽な陸羽東線に入ることにした。

陸羽東線の撮影地と云えば、鳴子峡の大深沢橋や中山平の大パノラマが有名だが、どちらも徒歩ではそれなりのアルバイトが求められる。この時は、北海道内で体力を使い果たしていたので、どうしても歩き回る気にはなれず、駅傍を探ることにした。鳴子に向かう列車の中から見つけたのがこの場所で、駅から徒歩20分とお手頃だ。鳴子の東側の町並みが眺められる場所だが、この時代、町並みを愛でる余裕も見識もなかったのか、煙に魅せられたのか、目一杯機関車を引き付けている。

45年前のこの辺りには、湯治客のための小さな温泉宿しか見当たらない。今では、大規模な旅館が並び、全く様相が違ってしまっている。バブル景気と温泉ブームによって、鄙びた湯治場は、観光温泉地へと変貌した。鳴子温泉も例外ではなかったようだ。シゴハチの後方に漂う煙の様子からして、ちょっと前まで結構エキサイトしていたようだ。今なら、温泉街を広く前景にして、汽車は後方に程ほどの大きさに撮っていたはずだ。そうしていれば、もっと町並みの観察が楽しめたはずだが残念だ。


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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2018/12/21(金) 00:00:00|
  2. 陸羽東線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

迂回急行

「津軽」上下が陸羽東線迂回、C58重連牽引となったのは
1973/4/13からでしたね。
http://kumanotaira-mura.travel.coocan.jp/kokutetsu-21.html
タイミングとしてかなり微妙ですが、いかがでしたか?
  1. 2018/12/21(金) 15:19:32 |
  2. URL |
  3. マイオ #pcU4xDNY
  4. [ 編集 ]

引退の花道

マイオさん、

その迂回運転があったのは10日ばかり後のことでして、その頃には、ちゃんと東京で学校に通ってましたよ。
暫くしてそのことを知りましたが、おしかったです。「ニセコ」よりも長い13両の「津軽」は、大迫力だったでしょうね。
その迂103レが陸羽東線最後の蒸気旅客列車とされています。引退直前の花道だったのしょう。
「津軽」ばかりでなく、4月12日には「あけぼの」もC58が牽いたそうで、さよなら運転会の様相だったのでは。

この時は、無煙化直前でしたから、C58は来ないかもしれないと覚悟していましたが、貨物は皆C58で、重連も来ました。
これが陸東の最後になってしまったわけで、もっと頑張って歩き回っておけばよかったです。後悔先に立たずでした。
  1. 2018/12/21(金) 22:13:10 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

家路が恋しい?

この年の3月に初渡道で道内各線の蒸気を追いかけていました。帰りに陸羽東線に行くという話もなく青森から急行「きたぐに」で秋田着、秋田から寝台急行「天の川」で上野で乗りつぶしもかねて帰京したことを覚えています。(座席夜行続きで帰りはせめて寝台で帰りたいとの希望でした)
中学から高校に進学するタイミングで初遠征撮影行だったので帰る頃には家が恋しかったんだと思います。

陸羽東線の無煙化は昭和48年3月末だと思っていましたが、4月でも残っていたのですね。
後に鉄道ジャーナル誌に、陸羽東線迂回運転の特集があり「ため息」をつきながら見ました。
私も高校に入学したての身ですから、どう逆立ちしても撮影は無理なはなしです。
  1. 2018/12/22(土) 14:33:40 |
  2. URL |
  3. yba-d51 #-
  4. [ 編集 ]

春の式典はすっぽかし

yba-d51さん、

寝台車でご帰還とはリッチですね。秋田廻りなら五能線と云う手もありましたね。
そうそう、この時の行きは五能線の予定でしたが、前年12月に道床流失によるハチロク転落事故がありました。
3月になっても開通せず、事故の影響で早々に無煙化になってしまい、悔しい思いをしたことを覚えています。
陸羽東線の無煙化日は4月24日だったようです。それでも、徐々にDL化というのが通例でしたかラッキーでした。
ただ、記事にも書きましたが、横着をしてしまい、大した写真も撮れず、北海道帰りの消化試合のようになってしまいました。
周遊券で乗れる急行普通車専門でしたが、この時ばかりは、小牛田から特急「やまばと」で帰りました。

確か、こあらまは高校の入学式は、すっぽかしましたね。受験で鬱積していたものが、一気に弾けまして。
蒸気を撮るのに忙しくて、入学式とか、卒業式とかは、全く記憶にございません。
ただし、授業はすっぽかしたりはしませんでしたよ。式典の部分だけを、消えゆく蒸気に捧げたってところです。
  1. 2018/12/22(土) 23:55:48 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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