FC2ブログ

駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

シラルトロ沼遠望

シラルトロ湿原をキハが横切って行く
この鉄路こそが湿原の観光ロードだ

80015626.jpg
2018年10月 釧網本線 塘路

釧網本線にシゴハチの牽く混合列車が走っていた頃、この地域は国立公園でも、ラムサール条約登録湿地でもなかった。当時の湿原は、開拓の行く手を阻む厄介ものでしかなかった。釧網線が囚人労働で建設されたことは、あまりにも有名な史実だが、裏を返せば、人跡未踏の辺境地での難工事だったということだ。明治時代に絶滅したとされていたタンチョウが、1924年に釧路で再発見された。1935年には、タンチョウとその繁殖地が国の天然記念物に指定された。それが、この地の観光の始まりかもしれない。タンチョウしか注目されなかった釧路湿原も、世の中の価値観の変化に伴い、手付かずの湿原の自然そのものが、観光の対象となって行った。

1987年に、釧路湿原が28番目の国立公園に指定された。釧路湿原の東部に隣接する塘路湖、シラルトロ沼、達古武湖も国立公園に取り込まれた。この三つの湖沼は、海岸の後退による海跡湖とされる。太古にはこの一帯は海だったということだ。観光名所であり、釧網線の撮影スポットでもあるサルボ、サルルン、コッタロの展望台が、古には海を臨む岬だったといわれれば、感覚的に何となく頷ける。素晴しい水辺の景観だが、鉄路を伸ばしていくのは苦難の連続だったことだろう。湿原は観光地として脚光を浴びるようになったが、鉄路の方は厳しいままだ。思いっきり、自然保護の観点から、公園内への車の乗り入れを禁止するというのはどうだろうか。


70019382.jpg
シラルトロ沼


スポンサーサイト

テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2018/11/29(木) 00:00:00|
  2. 釧網本線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
<<駅舎の灯 抜海 17時15分 | ホーム | 釧路コールマイン>>

コメント

コッタロ湿原展望台ですね

8月、土砂降りの厚岸の次の日に釧網線をロケハンして来ました。塘路駅を過ぎてサルボ展望台の手前を左に曲がり、砂利道で穴がボコボコ開いている道を進むと急に舗装になり、直ぐに標茶町コッタロ展望台に着きました。曇りでしたが、おそらくあの辺りが釧網線だと思って撮った写真が正に「シラルトロ沼遠望」とピッタリでした! 冬の本番を目指して、アクセス方法など含めて色々ロケハンしていたので列車は撮れませんでしたが、此処はスッキリと晴れないとダメだなと思いました。
  1. 2018/12/02(日) 13:21:24 |
  2. URL |
  3. 高橋邦明 #Fzeo4oho
  4. [ 編集 ]

復活ですか?

高橋邦明さん、

本当に同じようなコースを辿っていますね。
こちらは、翌日は晴天に恵まれたので、朝にもう一度厚岸で撮って、塘路に移動しました。
サルボ、サルルンとやっつけて、夕刻コッタロに立ちました。当然、ギラリ狙いです。
この写真の角度では、ギラっていませんが、別角度でピカピカでした。そちらは、ご参考のために後日アップしますね。

「冬の本番を目指して」とは、「冬の湿原号」ということでしょうか。来年も走る予定ですが、トラブルがないといいですね。
どういうことなのでしょうか。いよいよ本格的に復活ということなのでしょうか。下調べまでして・・・。
冬の湿原号をコッタロで狙い、ついでに厚岸の雪の湿原ストレートもやろうというわけですから、本気じゃないですか。
その辺のところを、一度詳しくお聞かせ願わないといけませんね。
  1. 2018/12/02(日) 23:31:48 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

悔いが残らないように

こあらまさんの様に色々と撮る事は出来ないと諦めて居るのですが、唯一雪景色を走る蒸気をもう一度撮りたい❗️と心底思うようになりました。それが確実に撮れるのは「冬の湿原号」ですが、これもいつまで動くか?相当に怪しくなっています。1両を東武に売っぱらいましたので、益々現実的になって来ました。そのような状況と私自身の仕事の余裕度が出てきた今がラストチャンスかと考えて45年のブランクが有りますが今夏(実は避暑を兼ねて)から準備して来ています。後は冬の寒さ対策と体力ですね?気力かな?
  1. 2018/12/03(月) 23:47:23 |
  2. URL |
  3. 高橋邦明 #Fzeo4oho
  4. [ 編集 ]

冬の湿原号

高橋邦明さん、

そうでしたか。1975年の雪の北海道の思い出を再現されようとされているのですか。
そう思われているのなら、迷うことなど何もありません。そういう望みがあること自体が幸せなことです。
もう十二分に働きましたから、これからは自分のために大いに時間とお金を使いましょう。
JR北海道の先行きは本当に不透明ですから、仰る様に「冬の湿原号」に再来年があるかは、甚だ疑問です。
釧路空港を利用した、エア&レンタカーの方々の多いこと。そう考えると厚岸も塘路も近場です。
定番ですが、冬の「新夢が丘」には何度でも行きたいくらいです。きっと、あの頃の感動が蘇りますよ。
お立ち台であればテツ道がそこそこ付いていますから、新地開拓でなければあまり心配は要りません。
昔取った杵柄ですが、体力は悲しいくらい落ちていますから、トレーニングと余裕ある行動が肝要かと。
  1. 2018/12/04(火) 17:31:35 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://koarama101.blog.fc2.com/tb.php/727-450a61e8
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

著作権について

拙ブログに掲載する写真、記事に関する著作権は放棄しておりませんので、無断使用、転載等はお控えください。

なお、拙ブログへのリンクは自由です。

最新記事

最新コメント

カテゴリ

小海線 (146)
飯山線 (36)
宗谷本線 (28)
天北線 (4)
興浜北線 (2)
名寄本線 (1)
深名線 (2)
石北本線 (10)
渚滑線 (2)
湧網線 (2)
相生線 (3)
釧網本線 (10)
根室本線 (11)
太平洋石炭販売輸送臨港線 (1)
池北線 (1)
士幌線 (1)
広尾線 (2)
富良野線 (5)
留萌本線 (10)
札沼線 (4)
函館本線 (48)
室蘭本線 (10)
千歳線 (1)
石勝線 (1)
夕張線 (3)
夕張鉄道 (1)
日高本線 (4)
江差線 (11)
函館市電 (2)
大湊線 (8)
津軽線 (1)
津軽鉄道 (3)
五能線 (16)
八戸線 (8)
弘南鉄道 (1)
花輪線 (2)
三陸鉄道 (3)
釜石線 (8)
北上線 (6)
男鹿線 (3)
秋田内陸縦貫鉄道 (5)
由利高原鉄道 (2)
石巻線 (2)
陸羽東線 (2)
陸羽西線 (3)
長井線 (2)
米坂線 (7)
羽越本線 (6)
磐越東線 (1)
磐越西線 (4)
日中線 (4)
只見線 (59)
真岡鐡道 (15)
東北本線 (1)
上越本線 (3)
しなの鉄道 (1)
総武本線 (1)
中央東線 (9)
東海道本線 (2)
東海道新幹線 (1)
八高線 (12)
秩父鉄道 (8)
東京都電車 (4)
西武鉄道 (2)
小田急電鉄 (2)
江ノ島電鉄 (12)
箱根登山鉄道 (3)
御殿場線 (2)
岳南電車 (6)
中央西線 (2)
関西本線 (3)
小浜線 (1)
宮津線 (1)
山陰本線 (34)
播但線 (2)
姫新線 (4)
若桜鉄道 (1)
因美線 (3)
津山線 (1)
芸備線 (9)
木次線 (5)
福塩線 (1)
境線 (1)
一畑電車 (1)
三江線 (4)
山口線 (5)
鹿児島本線 (2)
日豊本線 (16)
筑豊本線 (9)
日田彦山線 (4)
伊田線 (2)
後藤寺線 (2)
田川線 (2)
唐津線 (3)
松浦線 (3)
佐世保線 (1)
大村線 (2)
長崎本線 (2)
島原鉄道 (1)
久大本線 (6)
豊肥本線 (4)
高森線 (2)
肥薩線 (21)
くま川鉄道 (2)
吉都線 (1)
日南線 (3)
宮之城線 (1)
指宿枕崎線 (3)
鉄道展示館 (1)
写真集・書籍 (4)
鉄道模型 (1)
ご挨拶 (0)
はじめまして (3)
未分類 (0)
仙石線 (1)

月別アーカイブ

最新トラックバック

リンク

写真に写った方々へ

鉄道は人を運び、人に見送られ、人に支えられています。時として人が主役になります。

撮影の際には、なるべくご了解を頂くようにはしておりますが、そうできない場合もあります。写った方々と見る方々が不快に思われないようなものに限っていますが、ご本人やそのご関係者の方で、掲載に不都合がある場合には、メールでご連絡ください。 また、登場する鉄道員の方をご存知でしたら、差し支えがなければご紹介ください。

こあらまへのメール

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

ご来場者累計

RSSリンクの表示

QRコード

QR