FC2ブログ

駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

釧路コールマイン

久しぶりに石炭列車を目にした
まるでタイムスリップしたかのようだ

70019144.jpg
2018年10月 太平洋石炭販売輸送臨港線 春採

日本各地で石炭が盛んに掘られていた時代、鉄道はその陸路輸送を一手に担っていた。南の筑豊本線、北の室蘭本線には、長大編成の石炭列車が行き交っていた。網の目のように、ヤマへと支線が張り巡らされ、キューロクなどがその集積に当たっていた。そんな時代も、エネルギー政策が石炭から石油へシフトし、国の大号令で一気に終わりを告げた。そんな中、ただ一つ坑内掘りで石炭生産を続けている会社がある。釧路市の釧路コールマイン株式会社だ。太平洋炭礦が所有する設備を使って運営されている。株主は釧路の地場企業で構成され、メジャーには属さない独立系のエネルギー企業だ。

その釧路コールマインの石炭輸送を担当するのが、太平洋石炭販売輸送株式会社となる。選炭工場のある春採から、積出港で貯炭場のある知人を結ぶ臨港線を運営している。ディーゼル機関車4輌、貨車(セキ)28輌を有する小さな貨物鉄道会社だ。


70019141.jpg

これが春採駅の駅舎ならぬ事業所の建屋だ。ここで、撮影の許しをもらったり、列車の運行情報などを入手する。太平洋炭礦時代は結構な本数が走っていたらしいが、現在は完全な不定期制。出炭があるときのみ運行される。この日は、「午後に1本走らせるかもしれない」という、何とも連れないお言葉に、走行写真は諦めることにした。


70019151.jpg

待機中の編成だ。両端に機関車が付き、プッシュプル運転される。このD801は雄別鉄道、釧路開発埠頭線を経てここにやって来た。どう見ても国鉄のDD13だ。


70019149.jpg

セキ6000形は連接車だ。2両が1組で3台車に乗っている。国鉄にもセキ6000形というのがあったが、関係はないようだ。


70019142.jpg

春採の構内はこんな感じだ。中央が機関庫で、その横にD401とDE601が見える。


70019152.jpg

1970年製の電気式のDE601。GEの機関車だが日本車輌で組み立てられている。片側エンドキャブの日本では珍しい独特の容姿だ。


70019153.jpg

石炭輸送鉄道の必需品のホッパーが見える。積載しているのを見たかったのだが、静かそのものだった。昔は石炭施設と云えば黒く煤けたものばかりだったが、今の時代はこんなか。


70019157.jpg


70019160.jpg

ちょっと見、産業遺跡のようだが、現役の施設だ。太平洋下320mの海底で採炭された良質の石炭が、ここまでベルトコンベアで運ばれてくる。国の「産炭国石炭産業高度化事業」の受託で成り立ってはいるものの、近年の石炭の高騰で業績は好調のようだ。原子力発電の思わぬ大参事で、火力発電用の石炭の需要も高まっている。石炭火力発電の二酸化炭素の排出量を減らす技術も、大きく進歩しているらしい。この鉄道が生きながらえるかは、何とも微妙なところだ。


スポンサーサイト

テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2018/11/27(火) 00:00:00|
  2. 太平洋石炭販売輸送臨港線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<シラルトロ沼遠望 | ホーム | 常紋を去った日>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://koarama101.blog.fc2.com/tb.php/726-4c557716
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

著作権について

拙ブログに掲載する写真、記事に関する著作権は放棄しておりませんので、無断使用、転載等はお控えください。

なお、拙ブログへのリンクは自由です。

最新記事

最新コメント

カテゴリ

小海線 (146)
飯山線 (36)
宗谷本線 (28)
天北線 (4)
興浜北線 (2)
名寄本線 (1)
深名線 (2)
石北本線 (10)
渚滑線 (2)
湧網線 (2)
相生線 (3)
釧網本線 (10)
根室本線 (11)
太平洋石炭販売輸送臨港線 (1)
池北線 (1)
士幌線 (1)
広尾線 (2)
富良野線 (5)
留萌本線 (10)
札沼線 (4)
函館本線 (48)
室蘭本線 (10)
千歳線 (1)
石勝線 (1)
夕張線 (3)
夕張鉄道 (1)
日高本線 (4)
江差線 (11)
函館市電 (2)
大湊線 (8)
津軽線 (1)
津軽鉄道 (3)
五能線 (16)
八戸線 (8)
弘南鉄道 (1)
花輪線 (2)
三陸鉄道 (3)
釜石線 (8)
北上線 (6)
男鹿線 (3)
秋田内陸縦貫鉄道 (5)
由利高原鉄道 (2)
石巻線 (2)
陸羽東線 (2)
陸羽西線 (3)
長井線 (2)
米坂線 (7)
羽越本線 (6)
磐越東線 (1)
磐越西線 (4)
日中線 (4)
只見線 (59)
真岡鐡道 (15)
東北本線 (1)
上越本線 (3)
しなの鉄道 (1)
総武本線 (1)
中央東線 (9)
東海道本線 (2)
東海道新幹線 (1)
八高線 (12)
秩父鉄道 (8)
東京都電車 (4)
西武鉄道 (2)
小田急電鉄 (2)
江ノ島電鉄 (12)
箱根登山鉄道 (3)
御殿場線 (2)
岳南電車 (6)
中央西線 (2)
関西本線 (3)
小浜線 (1)
宮津線 (1)
山陰本線 (34)
播但線 (2)
姫新線 (4)
若桜鉄道 (1)
因美線 (3)
津山線 (1)
芸備線 (9)
木次線 (5)
福塩線 (1)
境線 (1)
一畑電車 (1)
三江線 (4)
山口線 (5)
鹿児島本線 (2)
日豊本線 (16)
筑豊本線 (9)
日田彦山線 (4)
伊田線 (2)
後藤寺線 (2)
田川線 (2)
唐津線 (3)
松浦線 (3)
佐世保線 (1)
大村線 (2)
長崎本線 (2)
島原鉄道 (1)
久大本線 (6)
豊肥本線 (4)
高森線 (2)
肥薩線 (21)
くま川鉄道 (2)
吉都線 (1)
日南線 (3)
宮之城線 (1)
指宿枕崎線 (3)
鉄道展示館 (1)
写真集・書籍 (4)
鉄道模型 (1)
ご挨拶 (0)
はじめまして (3)
未分類 (0)
仙石線 (1)

月別アーカイブ

最新トラックバック

リンク

写真に写った方々へ

鉄道は人を運び、人に見送られ、人に支えられています。時として人が主役になります。

撮影の際には、なるべくご了解を頂くようにはしておりますが、そうできない場合もあります。写った方々と見る方々が不快に思われないようなものに限っていますが、ご本人やそのご関係者の方で、掲載に不都合がある場合には、メールでご連絡ください。 また、登場する鉄道員の方をご存知でしたら、差し支えがなければご紹介ください。

こあらまへのメール

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

ご来場者累計

RSSリンクの表示

QRコード

QR