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駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

魚沼へ 稲架木を渡る風

魚沼の青田に夏の日差しが降り注ぐ
田圃を渡る涼風が稲架木を渡ってゆく

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1977年7月 上越本線 小出

今回の鉄道シーンは、上越線を往く181系特急「とき」です。さすがは、ボンネットこだま型の流麗な編成美ですが、この頃は181系の末期で、老朽化の傷みが痛々しい状態でした。ちょうど、無骨な旧型電機EF15の上越貨物との擦れ違いとなりました。まさに、ザ・国鉄時代といった眺めです。当時、「とき」は13往復で、4往復の急行「佐渡」とともに上野-新潟間を結んでいました。その他にも多くの優等列車で賑わっていましたが、1982年の上越新幹線の開業で一変しました。「とき」は、上越新幹線の各駅停車タイプに引き継がれましたが、その後一時その列車名は消滅しています。新潟県内から強い復活の要請があり、再登板となったという経緯があります。この朱鷺という名称は、新潟県民にとって象徴的なもののようです。

この日は、例によって前夜に夜行鈍行で上野を発ち、早朝に小出に着いています。朝方、入広瀬をロケして、早々に小出に戻ってきました。この季節、日中の撮影はしんどいものがあり、主に涼しく光線状態の良い朝晩に活動して、日中はのんびりと乗り鉄というパターンが多かったと思います。この後、再び只見線に乗車して、会津若松に向かっています。只見線の出発まで時間があったので、上越線を往く列車を撮っていました。この時代は、まだ車を持っていなかったので鉄道旅行でした。現役蒸気が終焉を迎えてまだ日が浅かったため、まだまだ鉄道への興味があったので、こんな写真も残っています。車を手に入れてからは、一旦暫くの間、ぐっと鉄道写真は減って行きます。それでも、駅に寄る習性は健在で、駅撮り専門でした。


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さて本題ですが、今回も入広瀬の稲架木です。前回は梅雨時の曇天でしたが、今回は梅雨明け後の夏の眩しい日差しの中の稲架木です。田圃の稲も順調に成長し青田になりました。同じ入広瀬の大栃山地区ですが、天候次第で全く雰囲気が変わります。やはり、写真は朝晩が勝負時間です。朝日に、稲架木の影が田圃に長々と伸びています。夏の朝の、稲架木を渡る涼風を感じていただければ幸いです。


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向こう側の山の斜面には結構な田圃が広がっています。実はこの途中を只見線が走っています。現在、ここに撮影に訪れると、その斜面の田圃の多くが、叢になってしまっていることに気付かされます。この山村でも確実に離農が進んでいることの現れでしょう。田圃は小さなものから消えていきます。何時しか、この大栃山の田圃だけになってしまうような気がします。魚沼産コシヒカリも、北海道産の特A米に押され気味とも聞きます。何とか山村の田園風景を守る手立てはないものでしょうか。


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こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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