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駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

急行「阿蘇」 門司 20時43分

九州夜行列車の要衝の門司構内を水銀灯が照らす
専用機のEF30に守られて「阿蘇」が本州へと渡る

S00105F.jpg
1977年8月 鹿児島本線 門司 (6x7判)

本州と九州を結ぶ在来線長距離列車の往来が盛んだったころ、夕方からの門司には、九州各地から本州に向う夜行列車が集まって来ていた。一世を風靡したブルトレ寝台特急に交じって、安価な自由席座席車もある急行列車も並行して運転されていた。機関車交換が行われる夜の門司の構内を、水銀灯が煌々と照らし、列車の運行を支えていた。ホームは駅弁などを買い求める乗客で賑わっていた。

雨の降り頻る中、熊本から新大阪に向かう204レ急行「阿蘇」が、門司のホームにゆっくりと滑り込んだ。牽引機は交流機のED76から、手際よく塩害対策車のEF30に交換された。ステンレスボディの関門トンネル専用機だ。門司を出発すると、直ぐに本線上に口を開いた関門トンネルに列車は吸い込まれて行く。そして、再び下関で本線用直流機のEF58に交換されて、長い深夜の山陽道の旅路につく。

そもそも、「阿蘇」は東京発が始まりだ。東海道新幹線の開通で、始発駅が名古屋、新大阪と西に移って行った。この写真の時代は、新大阪-熊本間の座席のみの設定になっていた。客車は旧客時代からはグッと快適になり、リクライニングシートの14系が使われていた。しかし、新幹線に押され、長距離夜行列車は先細りの時代を迎えていた。そして、3年後の1980年の10月改正で「阿蘇」は姿を消した。


訂正
狂電関人さん のご指摘で、この「阿蘇」の牽引機はEF30ではなく、EF81(300)ということです。EF81(300)は、EF30の増備車として、1973年から1974年に掛けて4両が新製されています。EF30と同様にステンレス車体外板などの塩害対策が施されています。後に、改造車のEF81(400)がEF30の後継に当たっています。記事中のEF30は、EF81(300)と読み替えてください。ただ、やはり当時の主力機EF30の方が、ゴロ的に座りが良いように感じます。誤記、すいませんでした。狂電関人さん、ありがとうございました。


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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2018/07/26(木) 00:00:00|
  2. 鹿児島本線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

夜の門司

こあらまさま

良い情景ですねぇ。
14ハザには、年代的にも、居住エリア的にも散々お世話になりましたよぉ。
ひとつ、ご指摘させていただくとコルゲートのボディに居並ぶ
エアフィルターと明かり窓から、これは新鋭ハチイチ300ですねぇ。。。
  1. 2018/07/26(木) 11:10:10 |
  2. URL |
  3. 狂電関人 #QTudkvOE
  4. [ 編集 ]

コルゲートボディ

狂電関人さん、

「狂電関人」と名乗られておられるだけのことはあって、鋭いご指摘です。
調べてみると、確かにこの車体側面は、EF30ではなく、EF81(300番台)のものですね。
そういえば、貫通扉が特徴のEF30に交じって、顔付の違うのが参戦していたことを思い出しました。
この時代の関門と言えばEF30というのは、バカの一つ覚えでした。一応は確認したのですが・・・。
しかし、よく分かりましたね。車体にあまり詳しくないこあらまとしては脱帽です。
ご指摘ありがとうございました。

話しは変わりますが、何か所か、無雪時に確認しておきたい場所があったので、飯山線と只見線小出口をロケしてきました。
凄い暑さでしたが、それなりに収穫もありました。雪が来るのが、待ち遠しいです。
  1. 2018/07/28(土) 01:03:34 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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