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駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

風合瀬の水平線

体が吹っ飛ぶような潮風が吹きつける
どこトレ片手に列車の到着を待つ

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2016年10月 五能線 風合瀬

五能線には記憶に残る地名が多い。アイヌ語起源の当て字の地名もあるらしく、よりバリエーションに富んでいる。「風合瀬」と書いて「かそせ」と読む。綴りといい、読みといい、何とも風情のある地名だ。その由来は、読んで字のごとく、風がぶつかり合う場所ということらしい。東西の風が出会い、風向きや気象、潮流が変化しやすい海の難所とされて来た。決まって、移ろいやすい海は良い漁場になる。ここ風合瀬も漁業の集落だ。村は町村制施行により大戸瀬村に、さらに深浦町と合併し現在に至っている。

どういう巡り合わせか、この風合瀬を訪れる際には、何時も天気がよろしくない。沖から吹き付ける西風に苦しめられっぱなしだ。まあ、五能線の「らしさ」の一つなので、撮影日和と言ってしまえばそれまでだが、ウヤになほど吹いてもらっても困る。かくして、暗く重たく荒涼とした風合瀬の日本海の写真が出来上がることになる。といっても、そこに暮らす人々までそうだとは限らない。浜の衆は頗る元気で明るい。過酷な自然環境だからこそ、人々の助け合いと和が求められ、朗らかになっていくのかもしれない。

風合瀬には、2003年に「道の駅ふかうら」が開駅した。このところ、その道の駅に毎回ご厄介になっている。驫木、風合瀬、大戸瀬あたりの早朝には絶好のロケーションだ。朝飯前の一通りの撮影が終わって道の駅に戻ると、ちょうど売店が開く時間になる。鮮魚がメインのようだが、美味そうな惣菜類や弁当も数多い。それも安価でコストパフォーマンスは抜群だ。スーパーやコンビニがかなり少ない地域なので有難い存在だ。ここで、その日の朝昼晩の食料を調達している。真イカ寿司が¥330とは嬉しいじゃないか。


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こんなどんよりした天気だが、何故か水平線が真っ直ぐにクッキリと見える。海辺の建屋は磯船の番屋だろうか。幾つかは既に壊れかかっている。じわじわと過疎化が忍び寄っていることの表れだろう。辛うじて、この区間の五能線が生き長らえているのは、明らかに鄙びた車窓を愛する旅行者と毎日走るリゾート列車のお蔭だ。旅客輸送という本来の役目は、既に過去物語なのかもしれない。間もなく雨が来そうな気配だ。


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2017年10月


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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2018/02/06(火) 00:00:00|
  2. 五能線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

三者三様

こあらまさま

やっぱりここを撮る人が変われば、違う味が出てきますね!
最後まで単独組合を死守し続けた風合瀬の漁協。
それは、名の通りに風がぶつかる場所すなわち好漁場ということを表しているのでしょうね。
ここへ来ると、遠くアンデスのインカ文明のことを思ってしまうのです。
同じアジアンの血がそうさせるのでしょうか?
  1. 2018/02/07(水) 00:42:38 |
  2. URL |
  3. 狂電関人 #vqoLnCUQ
  4. [ 編集 ]

秋の風合瀬

茨のトゲにも負けずひと登りしましたね。
昔は無かった線路際のススキも時代でしょうか。
線路右側に後から出来た車道は邪魔とは言いますまいが、
何でも船外機が盗まれたそうで関係者以外乗り入れ禁止、殆ど通行も無さそうなのは何だかなあとは思いますね。

道の駅、まさに揚がったばかりの北の魚が豪快に売られるは見て楽しいですが、
観光客相手というより地元のスーパー風なのは面白いですね。
  1. 2018/02/07(水) 20:53:53 |
  2. URL |
  3. 風太郎 #ORZvdv76
  4. [ 編集 ]

十人十色

狂電関人さん、

そうですね。色々な五能線を楽しんでいます。
皆さん夫々、我が道を行く個性派ぞろいですから、夫々の切り口があるものです。
場所も、これで2回目の被りですが、どちらもそれぞれでしたから、ためになりました。
まだまだネタはありますが、そろそろ間引き運転しながら、終わらそうかと。
朝、この道の駅に軽トラで商品を運んでくるのは、浜のかあちゃんばかりでした。
とうちゃんは漁へ、かあちゃんは物売りに道の駅へというのが、この地区の日課だと思います。
夫婦二人三脚が伝わってくる、風合瀬の道の駅でした。
  1. 2018/02/08(木) 02:05:49 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

水平線繋がり

風太郎さん、

線路の右側の道がせめて砂利道で、轍でもついていれば、場が盛り上がるところですが残念です。
どう切り抜くか悩みましたが、道の向こうに見える番屋と荒海をどうしても切ることができず、こうなりました。
ススキが現れるのは何の影響何でしょうかね。温暖化やそのための雪の少なさ辺りでしょうか。
最後の1枚は、線路の位置を見誤り、電柱に串刺しになってしまいました。角度を変えてリベンジしたいところです。
この辺りは本当にスーパーもコンビニも少ない処です。それだけ、人口密度が低いのでしょう。
深浦駅周辺の町中にも、イオン系の小さなスーパーが1軒だけで、町の人の話ではコンビニは皆無だそうです。
道の駅では鮮魚や惣菜が中心ということは観光客向けではなく、近隣の買い物客を想定しているのでは。
それにしても、この道の駅は有難いです。
  1. 2018/02/08(木) 02:11:45 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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