駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

北への旅立ち

上野駅を出発した1M「はつかり」が徐々に速度を上げて行く。
日暮里の街を後にして、北国青森へと旅立って行く。行程は735.6km、8時間半程だ。

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1974年9月 東北本線 上野-尾久 西日暮里駅から

先日 北斗星の定期運行が終わった。狭軌が残っている間は、臨時列車として運行するというから、カシオペアと共に、もう少し姿をみられそうだ。北斗星は次世代にお任せして、小生はセミオールドファンのために、この機会に、懐かしの「はつかり」をお届けしたい。ちなみに、トワイライトであればキハ82の「白鳥」といきたいところだ。

この「はつかり」は日本最長路線(東京-青森間739.2km)の東北本線をほぼ縦貫する電車特急だ。東北初の特急として、1958年に常磐線経由で上野-青森間の運行を始めた。当初の牽引機はC62/C61で所要は12時間だった。その後、キハ81を経て、東北本線全線電化の1968年に、この583系での営業となった。東北新幹線の開業に伴い、北に移って行ったが、2002年に、「はつかり」の44年の歴史に幕を下ろしている。「初雁」を意味するこの愛称は、日本人の旅情に響くものがあるのか、高い人気を保っている。いつか、東北を代表する列車名として、復活することになるだろう。

小生は残念ながら「はつかり」に乗車したことはない。無宿旅行者にとっては無縁の乗物だ。もっぱら、周遊券で乗れる急行の自由席だった。当時は、夜行急行として、常磐線経由の「十和田」、東北線経由の「八甲田」、奥羽線経由の「津軽」などが走っていた。新幹線開業後も、飛行機化するまで、帰省には「みちのく51号」のような臨時急行を利用していた。
一度、青森から奥羽線、仙山線、東北線経由の、583系座席夜行急行の上り「津軽」に乗ったことがあるが、その座席の座り心地の悪さを、思い知らされることになった。

横を走るのは山手線内回りの103系だ。屋根にはベンチレーターだけで、空調ユニットは見当たらない。急行にも冷房が行き渡らなかった時代だ。夏場、この通勤車両の中がどうなっていたか、今考えると恐ろしい。左手の日暮里の町には木造家屋が散見される。昭和の東京・下町の風情だ。


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1970年1月 上野 583系「はつかり」運転台

上野駅で乗ることのできない「はつかり」を熱心に見ていると、運転士さんが、「運転台から前を見てみるか」と言ってくれた。喜び勇んで、運転台を覗いてパチリ。興奮のあまりこんなピンボケ画に。国鉄時代は今よりずっとおおらかだった。まあ、今でも新幹線の運転士さんが子供との記念撮影に応じてくれていたりする。子供への対応には、あまり煩いことを言わない方がいい。
お陰様で、いまだに乗り鉄を続けているし、小海線の応援だってしている。

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  1. 2015/03/22(日) 00:00:00|
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こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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