駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

キューロクの日 2017

蒸気はとても寒がりだ 体が冷えてしまうと直ぐには動けない
薄暗い機関庫でじっと体温を保ちながら、次の出番を待つ

04604F16.jpg
1973年3月 函館本線 倶知安機関区

ほの暗い機関庫の煤けた窓から、柔らかい雪明りが差し込んでいる
老体を横たえるように、二両の二つ目キューロクが静かな寝息を立てている
微かに立ち昇る煙と、時折漏れ出す白い蒸気が、この罐が生きている確かな証だ
晴天が何日か続き、排雪の呼び出しもなく、重装備の僚機の二両が並んで休む
それでも春浅き後志はまだ一面の銀世界に包まれ、暫くは雪への備えが続く
一旦仕業につけば乗務員とともに厳しい自然を耐え抜かなければならない
北の鉄路を守り続けた愛すべきキューロクの一時の安らぎの時間だ


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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2017/09/06(水) 00:00:00|
  2. 函館本線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:10
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コメント

二つ目の息遣い

もともと鉄道車両の「前照灯」は「前部標識」であって、相手に接近を知らせ退避を促せばそれで良し、
その照射範囲に障害物を発見した時点で停止は不可能というのが鉄道車両の常識ですから、
二つ目という奴の実効性は怪しいものと思っているのですが、雪魔を前にある種のお守りでもあったのでしょう。
後に模型の世界でももてはやされる「二つ目」が普段着の世界で吐息をつくような一枚は、かけがえのない時代の記録ですね。
記帳さえすれば見学自由という奴でしょうか。
  1. 2017/09/06(水) 00:56:13 |
  2. URL |
  3. 風太郎 #ORZvdv76
  4. [ 編集 ]

キューロクの日に

あの頃は、キューロクを見るたびに大正生まれなのに頑張っているよなあ、と思っていましたが、いつのまにか自分自身がポンコツのご老体になってしまいました。
それでも、雪の峠道に果敢にのぞんでいったキューロクの姿を見ていたものにとっては、まだまだへこたれるわけにはいきませんね。
キューロクの息づかいが聞こえてくるような、いい写真を見せていただきましたm(_ _)m
  1. 2017/09/06(水) 02:36:58 |
  2. URL |
  3. まこべえ #2XsKFzVg
  4. [ 編集 ]

予告通り

倶知安、二つ目、一休みですが2輌でクラで休息でしたか。
一瞬、「北辺」から出てきた写真かと思いましたよ。

クラの中での休息シーンはいくつか撮影しましたが、
絞り開放での撮影が多かったため、ピンが浅く
締まりのない作品ばかり。
半絞りでもしておくべきだったと後悔先に立たずというやつです。

三脚は携行していましたが、機関区撮りでは手持ちオンリーで
それこそ「見蒸必撮」(ただし駄作量産)でしたからね。

  1. 2017/09/06(水) 15:43:16 |
  2. URL |
  3. マイオ@撮り鉄夏休み中 #pcU4xDNY
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キューロクの思い出

こあらまさま

筑豊と筑肥線くらいしか現役は知りませんが、

北海道や米坂線のキュウロクを見てみたかったです。
シューというスチームの音と時々聞こえるコンプレッサーの音だけに支配される庫の中、じっくり対峙する老兵にこの歳であってみたかったなぁ。
  1. 2017/09/06(水) 18:51:48 |
  2. URL |
  3. 狂電関人 #vqoLnCUQ
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前方視界

風太郎さん、

この二つ目は胆振線での落石の早期発見のため、伊達紋別時代に施し始めたとされています。
蒸気はとにかく視界が悪く、昼夜問わず機関士からは右カーブは常に前方視界はゼロです。
夜間走行の視界も何度か体験しましたが、線路が辛うじてぼんやりと見える程度で、障害物への衝突を避けるのはとても無理です。
二つ目の効果は?ですが、怖い思いをした乗務員が懇願でもしたのでしょう。左右から二人で見ればとでも考えたのかもしれません。
理由はともあれ、給水温め器と合わせて独特の容姿が、モデラーのいい題材になったことは確かです。
いざとなればパーツも売られているので、何度も製作を考えましたが、踏み切れずに来てしまいました。
記帳はファンが多く結構厳しいところで、殆どは声掛けだけでフリーパスでしたね。
  1. 2017/09/06(水) 23:10:31 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
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いつしか老兵

まこべえさん、

倶知安に晴れた日に行くと、機関区からも羊蹄がよく見えて、夕景のきれいな場所でしたね。
今は機関区跡の公園に転車台が残されているだけです。そうそう、C62重連に付き物の長万部側の信号塔も健在です。
本当にこちらが何時の間にかポンコツになってしまいましたね。(笑)
そうは云っても、まごべえさんは今も大活躍のご様子で。あの頃鍛えた体力と忍耐力がものを言ってるんじゃないですか。
気持ちは若くても、やはり体の老朽化は否めません。年々峠道は厳しさを増すばかりです。
楽しい老後の為に、くれぐれもご自愛ください。
  1. 2017/09/06(水) 23:12:40 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
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バルブの悦楽

マイオさん、

ネタは一つしか用意していなかったので、予告通りです
そうですか。「北辺」モドキに見えますか。あの稚内機関区とダブっているのなら、大成功です。
レタッチする際に、どうもあの「北辺」の名作が頭の中を過ったもので、その方向にスライダーが・・・。
各地のクラの中でも色々撮りましたが、なかなか光線状態が上手い具合にならず、同じく駄作の山です。
この倶知安のクラはあまり奥行きがなかったので、撮り易い庫でした。ただ、2両並ぶとは限らず、そこは運でした。
今なら、夜でも手持ちはアリですが、銀塩時代は無理でしたね。夜な夜な、バルブでカシャンカシャンとやるのが楽しみでした。
  1. 2017/09/06(水) 23:15:43 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
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キューロク礼賛

狂電関人さん、

ひょっとしたら、電関人さんも「キューロクの日」に参加されるのではないかと、密かに期待しておりました。
少なくとも、現役キューロクの実物をカメラに収められているのですから、立派なネタをお持ちなので。
大正生まれにも拘わらず、現役蒸気の最後まで生き延び、多くのファンを持つキューロキはやはり名機です。
ただ、真岡にエアーキューロクはありますますが、不思議なことに1両も復活していません。
南の方から、復活の噂が聞こえてきますが、どうなのでしょうか。ひょっとすると、キューロクの走りを眺められるかもしれません。
まあ、現役と復活とでは、別物ですけどね。
  1. 2017/09/06(水) 23:18:16 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
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キューロクのいる庫

日付も変わりすっかりコメント遅くなり、申し訳ございません。
でも、こあらまさんが今日は焦らし作戦ではないのは、朝一に真っ先に確認させていただいておりました(笑)。
その後、あちこちのサイトを訪問させていただき、96との楽しいアフターファイブを過ごすことができた、有意義な1日だったと思います。パイオニアのこあらまさんのご尽力に感謝申し上げる次第です。
キューロクのいる木造の庫は本当に絵になりますね。いつの日か、ぜっきあいずも「キューロクの日」の機会にUPしてみたいと思います。
  1. 2017/09/07(木) 00:03:38 |
  2. URL |
  3. ぜっきあいず #djaKVQjc
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8月31日がなければ

ぜっきあいずさん、

弊ブログは元旦初日の隔日更新を信条にしておりまして、カレンダー上、必ず86か96のどちらかが合わなくなります。
記事を増やすか、減らすか、ずらすかすればいいようなもんですが、一度態勢を崩すと休刊になってしまいそうで。
ということで、今年の86は時間調整で対応ということにしました。他意はございませんよ。(笑)
B級品ばかりですが写真だけなら山ほどあるのですが、「記事」に仕立てるとなると、それなりの努力と忍耐が要ります。
この頃は、文章の殆どないシリーズを作って、時間稼ぎをしている始末です。
今年も、あちこちでキューロクが眺められて、目出度しでした。記憶と気力が続く限りと云った感じです。
記念日だけでも、くろくまさんやアンギュロンさんが更新してくれるといいのですが、その辺は残念でした。
  1. 2017/09/07(木) 11:04:16 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

著作権について

拙ブログに掲載する写真、記事に関する著作権は放棄しておりませんので、無断使用、転載等はお控えください。

なお、拙ブログへのリンクは自由です。

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