駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

筑豊本線を歩く 筑前垣生今昔

かつての石炭列車の道を、蓄電駆動電車が往く
閉山から半世紀、街は新たな歩みの最中だ

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1971年7月 筑豊本線 筑前垣生

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2017年4月 同所

今回は完全な今昔物だ。1971年夏の九州行きで、九州を去る日、品川行き桜島51号の時間まで筑豊本線で過ごした。さすがに最終日となるともう体力は限界に来ている。東京を出た時から既に10kg近く体重が減っている。顔も日焼けで真っ黒で、白目が妙に目立つ。前夜は「かいもん」だったが、風呂に入りそびれたので、少々他人迷惑な状態にもなっている。もう灼熱の筑豊本線を歩く気力は残っておらず、筑前垣生の駅傍で、引っ切り無しにやって来る蒸気列車を、定点観測のように撮っていた。ここからの望遠画 を以前アップしたが、今回は標準レンズ仕様だ。

そんな訳で、今回筑前垣生を訪れた際に、その定点観測場所を探してみると、何とか立ち入りが許されそうな場所だったので、全く同じアングルで撮ってみた。やって来たのは非電化の若松線対応の「DENCHA」の愛称をもつ近郊形交流用蓄電池駆動電車のBEC819系だ。床下の青い箱がマンガン酸リチウムイオン電池になっている。今昔が意外と似たような背景になったのには驚きだ。ただ、駅舎が建て替えられているのは一目瞭然で、跨線橋も新たに設けられている。蒸気の時代にも度々登場する線路沿いの垣生公園の桜がちょうど満開で花見客で賑わっていた。


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筑前垣生の新しい駅舎も木造だ

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この古いベンチは旧駅舎のものだろうか

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桜が満開の垣生公園

さて、処変わって次は中間駅だ。駅舎はかなり改築されているが、ベースは初代駅舎のようだ。中間市の玄関駅だけあって、1日乗車人員は2,000人近い。マルス設置駅でみどりの窓口もあり、跨線橋にはエレベーターも設置されている。駅から延びる旧香月線跡地を利用した「もやい通り」には、世界各地の石造のレプリカが並ぶ、屋根のない博物館なるものがあるが、当のハチロクが行き来した香月線の痕跡はほぼ無くなってしまっていた。


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2017年4月 筑豊本線 中間

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中間駅構内 エレベータ付の跨線橋の向こうが西口

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旧香月線起点地の碑


最後に昔ながらの筑前植木の駅舎も載せておこう。ここも宅地化されているため、1,000人を越える乗降がある。


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2017年4月 同筑豊本線 筑前植木


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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2017/05/31(水) 00:30:00|
  2. 筑豊本線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

矍鑠

こあらまさま

全盛期の国鉄を偲ばせる駅舎が矍鑠と残ってくれているのが
嬉しいですね!香月線、すでにDE牽引時代でしたが、
筑豊線直通の長い編成の客車列車を撮りました。
垣生や植木界隈も先輩たちがよく蒸機を撮りに行った写真を見せてくれました。
  1. 2017/05/31(水) 18:03:51 |
  2. URL |
  3. 狂電関人 #vqoLnCUQ
  4. [ 編集 ]

筑豊の生き証人

狂電関人さん、

筑前植木の駅舎は、本当にいい味を出しています。九州や中国地方には、素晴らしい木造駅舎が多いです。
その向こうを、今すぐにでも旧客の客レが通り過ぎて行きそうな雰囲気です。石炭の臭いもしてきそうです。
今や博多、福岡、北九州のベットタウンを走る近郊線に変身して、炭鉱の面影はなかなか見当たりません。
この瓦葺きの立派な駅舎は、かつては筑豊本線という石炭輸送の大動脈だったことの生き証人かもしれませんね。
  1. 2017/06/01(木) 00:54:58 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

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こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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