駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

川線の印象 雨のトラス橋

平地の少ない球磨川沿いの斜面に民家が寄り添う
109歳の橋梁を、95歳の機関車が往く

70013536.jpg
2017年4月 肥薩線 鎌瀬

このハチロク58654は、名門の日立笠戸で1922年に製造されて以来、ずっと九州で走り続けてきた。どういうわけか、この罐とは縁があり、これまで、湯前線での現役時代、矢岳の人吉市SL保存館での静態保存時代、豊肥線での「あそBOY」時代を見てきた。そして今回の「SL人吉」で4時代目となった。復活蒸気の中では最古参の罐になるが、ボイラー、動輪、台枠といった主要部品が新造交換されているので、川線なら助っ人の力を借りずに今も走ることができる。例によって、復活時に、重油併燃装置も付けられている。一時期、JR九州お抱えの三戸岡鋭治氏によって不細工な姿にさせられていた時期もあったが、現在は本来のハチロクの姿に戻されている。

さて、こちらの球磨川第一橋梁はハチロク58654よりさらに古く、1908年竣工だ。作業ネットが残念だったが、ニューヨーク生れのアメリカン・ブリッジ社製で、トランケート式の美しいトラス橋だ。同様式のトラス橋は、球磨川第二橋梁とともに全国に二ヶ所しかない。余部橋梁の前例があるので、こちらの橋梁も大丈夫かとちょっと心配になるが、ここは肥薩線だ。架け替えなどあろうはずがない。万が一流されるようなことがあれば、只見線と同じ運命を辿ることだろう。折からの大降りの雨のせいだろうか、同業者は殆どおらず、この大人気スポットで構えてみた。数人のファンのためにサービスもしてくれた。古い橋梁に、古い機関車。どちらも、消えて欲しくない鉄道遺産だ。


80008972.jpg


スポンサーサイト

テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2017/05/25(木) 00:30:00|
  2. 肥薩線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
<<山線の記憶 峠の秘境駅 | ホーム | 多久のアングル>>

コメント

SL人吉

こあらまさま

日本三大急流を右に左に行く景色と言い、古いトラス橋と言い、
雨に濡れた大正機がとても絵になりますね。
一度は行きたいのですが、遠いです。。。
  1. 2017/05/25(木) 18:26:27 |
  2. URL |
  3. 狂電関人 #vqoLnCUQ
  4. [ 編集 ]

観光路線

狂電関人さん、

現地に行って初めて知ったのですが、肥薩線しか撮らないという撮り鉄の多いこと。
確かに、八代―隼人間には、九州の鉄道の色々な要素と美景が集約されています。
川線、山線、スイッチバック、ループ線、年代物の木造駅舎、橋梁、隧道、そしてハチロク。無いのは海くらいでしょうか。
こんな路線が近くにあったら、撮り飽きないでしょうね。他に目が向かないのも分かります。
この肥薩線が、観光路線として生きながらえることができるかどうかは、とても気になっています。
  1. 2017/05/25(木) 23:45:53 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://koarama101.blog.fc2.com/tb.php/450-e07a2ff7
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

著作権について

拙ブログに掲載する写真、記事に関する著作権は放棄しておりませんので、無断使用、転載等はお控えください。

なお、拙ブログへのリンクは自由です。

最新記事

最新コメント

リンク

月別アーカイブ

最新トラックバック

カテゴリ

小海線 (109)
飯山線 (20)
宗谷本線 (13)
天北線 (1)
興浜北線 (1)
深名線 (1)
石北本線 (7)
渚滑線 (2)
湧網線 (1)
相生線 (3)
釧網本線 (3)
根室本線 (2)
池北線 (1)
広尾線 (2)
留萌本線 (8)
札沼線 (1)
函館本線 (38)
室蘭本線 (8)
千歳線 (1)
日高本線 (3)
江差線 (11)
大湊線 (5)
津軽鉄道 (1)
五能線 (4)
八戸線 (3)
花輪線 (1)
三陸鉄道 (2)
釜石線 (8)
秋田内陸縦貫鉄道 (5)
由利高原鉄道 (2)
米坂線 (4)
磐越西線 (2)
日中線 (3)
只見線 (47)
真岡鐡道 (14)
東北本線 (1)
総武本線 (1)
中央東線 (3)
東海道本線 (2)
八高線 (11)
秩父鉄道 (7)
西武池袋線 (1)
西武山口線 (1)
江ノ島電鉄 (10)
箱根登山鉄道 (3)
御殿場線 (2)
岳南電車 (6)
中央西線 (1)
関西本線 (2)
宮津線 (1)
山陰本線 (31)
播但線 (1)
姫新線 (3)
津山線 (1)
芸備線 (6)
木次線 (1)
三江線 (3)
山口線 (5)
日豊本線 (14)
筑豊本線 (9)
日田彦山線 (2)
伊田線 (1)
後藤寺線 (1)
田川線 (2)
唐津線 (3)
松浦線 (3)
佐世保線 (1)
大村線 (1)
長崎本線 (2)
島原鉄道 (1)
久大本線 (4)
豊肥本線 (3)
高森線 (2)
肥薩線 (18)
くま川鉄道 (1)
日南線 (3)
宮之城線 (1)
指宿枕崎線 (2)
写真集・書籍 (4)
鉄道模型 (1)
ご挨拶 (0)
はじめまして (3)
未分類 (0)
陸羽西線 (1)

写真に写った方々へ

鉄道は人を運び、人に見送られ、人に支えられています。時として人が主役になります。

撮影の際には、なるべくご了解を頂くようにはしておりますが、そうできない場合もあります。写った方々と見る方々が不快に思われないようなものに限っていますが、ご本人やそのご関係者の方で、掲載に不都合がある場合には、メールでご連絡ください。 また、登場する鉄道員の方をご存知でしたら、差し支えがなければご紹介ください。

こあらまへのメール

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

ご来場者累計

RSSリンクの表示

QRコード

QR