駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

国縫駅3番線

かつて、この国縫駅から西に路線が伸びていた
その記憶を留めるのは、今やこの3番線だけだ

70009209.jpg
2016年7月 函館本線 国縫

かつてこの3番線には瀬棚線の列車が発着していた。この先で右に大きくカーブして今別を通り、日本海側の瀬棚へと路線が伸びていた。この国縫から2番目だったと思うが、「美利河」という駅と集落があった。「ぴりか」と読む。アイヌ語で「美しい」という意味らしい。例によって、駅名に惹かれて一度だけ行ってみたことがある。その名の通り、美しい川と背梁山脈を越える25‰の峠があったが、時間を掛けることなく直ぐに撤退している。当時、瀬棚線では長万部のC11が貨物を牽いていたが、撮影効率が悪く、何となくパッとしない、人気のない路線だったように記憶している。ここで時間を費やすより、大型機の走る本線の方が魅力的だったのだろう。

彼の急行ニセコが唯一の優等列車の停車だったが、1986年にニセコが廃止され、無人駅となった。国鉄最後の翌87年に瀬棚線が廃止され、JR北海道に引き継がれた。そんな国縫駅3番線は今も残っていた。レールの配置は変えられているが、錆びてはおらず、出発信号も点灯しているので、現在も上下線の待避線として使われているのだろう。この跨線橋は一見綺麗そうに見えるが、鉄骨木造構造の古いものだ。左手の木立に隠れているが、昔ながらの木造駅舎も残されている。駅だというのに一軒も家屋が見えないのは、集落が海辺の国道沿いにあるためだ。何となく寂しさが漂う広漠とした構内を、スーパー北斗が函館に向けて通過して行く。


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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2017/04/29(土) 00:30:00|
  2. 函館本線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

瀬棚線

こあらまさま

地味な線区でしたね!
「ぴりか」、お米の名前になっていますね。
北海道の盲腸線たち、もう少したくさんあった時代に戻って旅してみたいものです。
  1. 2017/04/29(土) 09:14:06 |
  2. URL |
  3. 狂電関人 #vqoLnCUQ
  4. [ 編集 ]

盲腸線乗り潰し

狂電関人さん、

北海道初の特A米の「ゆめぴりか」ですね。今や温暖化で北海道米が美味い時代になりましたね。
蒸気全廃後の76年と77年に、北海道の国鉄の乗りつぶしをやりました。
全ての未踏の盲腸線に乗り、その終着駅に降り立ちました。
ただ、ちょっとした喪失感による脱力状態で、あまり真剣に写真を撮りませんでした。
今となっては痛恨の脱力旅でした。
今、あれだけの支線が残っていれば、それはもうガツガツ攻めてますよね。
  1. 2017/04/29(土) 23:23:04 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

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こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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