駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

雪の飯山線2017 薄暮の頃

黄昏時、ゆっくりと列車が集落を抜けて往く
寒さが忍び寄り、車窓の灯りが暖かい

70012736.jpg
2017年2月 飯山線

薄明というのは日の出前、日の入り後の薄暗い状態を総称する言葉だが、日本語には情緒豊かな関連語が数多くある。日の出前であれば、曙、暁、黎明、東雲、払暁。日の入り後であれば、薄暮、黄昏、逢魔時などなど。英語では twilight 以外にも evenfall 、gloaming なんていうのもあるが、日本語表現の方が明らかに情緒的だ。繊細な日本人が如何にこの時間帯に多くのことを感じているかが窺える。この中には寝台特急の列車名になったものが幾つもあり、旅情を誘う言葉でもある。

さて、この日もそろそろ夕暮を迎えた。空模様を気にしながら、何時ものように朝から黄昏時は何処で撮ろうかなどとあれこれ考えていた。特に雪景色のこの時間帯は魅力的で、イメージが尽きない。列車本数の少ないローカル線では、なかなか条件が合わずに苦労するが、いくら失敗を重ねても止められないのは、日本人だからだろうか。「逢魔時」というのは、妖怪や幽霊やらに出会いそうな時間ということだが、写真屋にとっては、嵌ったら抜け出られない魔物が棲んでいるようだ。


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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2017/03/12(日) 00:30:00|
  2. 飯山線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

誰そ彼

「君の名は。」でも「誰そ彼(たそがれ)」として不思議な事が起こる舞台として使われていましたね。
若い人の感性の在りかは分からないところもありますが、DNAという奴は受け継がれるんですかねえ。

明る過ぎず暗過ぎず、微妙なさじ加減は通過時刻である程度読めるとは言え、天気次第で随分違いますからね。
これはもらったというタイミングで来てくれれば一日の終わり良しです。
室内灯が利いていますね。
  1. 2017/03/12(日) 13:00:31 |
  2. URL |
  3. 風太郎 #ORZvdv76
  4. [ 編集 ]

こあらま様
日本の風景というと、色々ありますが、雪の里の夕べが地味ながら、一番日本的なのかもしれませんね。
煌々と照らしながら、ゆっくりと過ぎ去る列車も、厳しい自然の中で生活する中の希望を乗せてるとも感じます。
  1. 2017/03/12(日) 20:39:26 |
  2. URL |
  3. hmd #MjfzkNmc
  4. [ 編集 ]

黄昏時

風太郎さん、

なるほど。最近話題の「君の名は。」にも、キーワードとして「黄昏時」が登場してますね。
「誰そ彼」、「黄昏」、「逢魔が時」ときますが、今の若者にとってもヤバい時合ということですか。
この時間帯の持つ不安感や不安定さが、自然への畏敬や畏怖の念となって深層心理を揺さぶるのでしょう。
自然と共生しながら生きてきた日本人のDNAに、その念が深く刻まれているのかもしれません。

この時は、民家に明りが灯るのを期待していたのですが、室内灯が目立って良かったのかとも・・・。
  1. 2017/03/12(日) 21:40:43 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

雪景色を求めて

hmdさん、

雪の白さには色々な演出効果があるので、その夕暮れは、なかなか外すことの出来ない時間帯です。
ご存知の方々も、夕暮れが近づいてくると気持ちが高ぶって来るという皆さんばかりです。
ちょっと青味掛かった薄暮の雪景色の中に灯る暖色の窓明かり。これは日本人の心の風景なのでしょう。
そんな、風景を求めて、敢えて豪雪地帯の只見線や飯山線を目指すという訳です。
物好きと言ってしまえば、その通りなのですが・・・。
  1. 2017/03/12(日) 22:13:56 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

暖色一点。

こあらまさま

にくいほど、寒々とした景色に暖一点のコントラストが決まってますね!
それに比べると今のLEDは冷たくて痛い光です。
  1. 2017/03/13(月) 21:56:54 |
  2. URL |
  3. 狂電関人 #vqoLnCUQ
  4. [ 編集 ]

単行列車

狂電関人さん、

雪景色には、柔らかくて暖かい光がいいですね。この場合、前照灯は一つ目の方がしっくりきます。
飯山線には、只見線のようにヨンマルはいませんが、単行が走っているのが魅力です。
サイドから撮る場合には、単行か2両かで結構雰囲気が違ってきます。
民家狙いの場合には、断然単行の方が好きです。
短い車両が、コトコトと走る感じを引き出すのが、飯山線でのお題です。
  1. 2017/03/13(月) 22:41:55 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

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Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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