駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

岳鉄駅巡り 製紙工場の町

工場貨物の鉄道は工場群とは一心同体だった
列車が工場の施設の中へと消えてゆく

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2017年2月 岳南電車岳南線 岳南原田

岳南鉄道は製紙業等の工場群の貨物輸送によって支えられてきた。富士市は製紙業が盛んな場所で、一時の勢いはないが、現在も70程の製紙工場が稼働している。豊かな富士川の水量や富岳の伏流水が生命線で、歴史は「駿河半紙」に始まる。かつて、田子の浦のヘドロという公害を引き起こし、大きな社会問題となった。時は高度成長期で、環境を破壊しながらの成長だった。そのヘドロを風刺した怪獣「ヘドラ」や合成改造人間「ウツボガメス」などが登場したのもその頃だった。今は製紙の街の独特の悪臭もすでに昔話となったが、隣の国を笑えないような過去があったことは忘れてはなるまい。

この列車は、この先で日本製紙富士工場(吉永工場)の施設を潜って、隣の比奈駅に向かうことになる。その道の趣味人には結構知られたシーンだが、さて、鉄道が先か工場が先かということが気になるところだ。色々調べてみると、まず、線路の左側の工場が1927年に操業を開始する。次に、岳南鉄道のこの区間が1951年に開通する。最後に右側に工場が増設されるといった順番だ。左右の工場の配管は線路を跨いで繋げられ、列車はそれを潜って走るということになったようだ。貨物輸送を担う鉄道と工場群が一心同体の関係にあったからこそ、こんな風景が生まれることになったのだろう。


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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2017/02/26(日) 00:30:00|
  2. 岳南電車
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  4. | コメント:4
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コメント

岳南ドキュメンタリー

こあらまさま

まさに岳南の名物風景ですね。
数年前、ろくに事前調査もせずに出かけた電関人。
いきなり貨物のウヤ先制パンチを食らい予定していたロケ日程が狂い、比奈で貨物を捌く職員さんからこの日の貨物運転予定を聴取。
そこからのリスタートとなり、とうとう原田の奇怪な景観はいまだ未撮なのです・・・。
というか、比奈でずっとトッポウを撮ってました(笑)
  1. 2017/02/26(日) 09:17:07 |
  2. URL |
  3. 狂電関人 #vqoLnCUQ
  4. [ 編集 ]

本当はこっちが東海道線になったかも?

こあらま様
吉原駅接続の町民連絡鉄道と、沼津〜吉原間の東海道線が海沿いを走ったことに対する、
並行鉄道構想がスタートでありましたが、戦後の高度成長期の沿線工業化に、上手く助けられた民営鉄道だと思います。
東京などの大都市以外では、珍しいかと・・・。
貨物が全廃になり、非常に厳しいですが、地域密着&観光で頑張って欲しいところですね。
原田駅定番カットは、煙突まで結構距離があり、手持ちの旅カメラでは難儀しました(笑)
  1. 2017/02/26(日) 12:57:37 |
  2. URL |
  3. hmd #MjfzkNmc
  4. [ 編集 ]

工場貨物線の頃

狂電関人さん、

いやいや、比奈の突放を撮っておいたのは正解じゃないですか。もう、二度と見られない作業になってしまいましたからね。
あんな小さな鉄道で、コキの突放が見られたのは、結構凄いことなんじゃないですか。
比奈駅構内も大分整理されてしまい、往時の入換作業を窺い知ることも出来ないようになりました。
今は、かぐや姫伝説に因んだ竹のオブジェが、駅舎前の跡地に飾られていました。
貨物がなくなり、電関人さん的にもイマイチでしょうが、井の頭線生れの単車も愛嬌があります。
原田の工場背景はまだまだ撮れそうですから、じっくり狙ってみてください。
  1. 2017/02/26(日) 16:39:09 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

津波迂回路

hmdさん、

東海道も街並みも津波災害から内陸に移動したというのに、国道1号と東海道本線は元の沿岸を走っています。
次の大津波で、又しても海沿いが被災するかも知れません。その時、岳鉄が東海道のう回路になるなんてことも。
いやいや、沼津まで繋がっていればの話しで、それはありませんね。
貨物がなくなってからは、富士市が後見人みたいなものですから、なかなか厳しい台所事情です。
市民生活や観光に上手く活用して、何時までも、市民から支持され続ければいいのですが。
ここの夜景を期待していたのですが、あまりのしょぼさに、思わず気が抜けてしまいました。
  1. 2017/02/26(日) 16:46:09 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

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こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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