駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

緑輝く頃

チチブセメントのホッパ車を引いてC58が峠を登って来た。
初夏の陽光を受けて、緑が深まって行く。

00528F16.jpg
1970年6月 八高線 折原-竹沢

八高線と言えば、八王子-高麗川間の画を圧倒的に多く見かける。D51重連、キューロクと役者が揃い、金子坂、鹿山峠のサミットや入間川橋梁などの撮影地が点在し、なにより本数が多く、東京からも近い。

今回ご紹介するのは、八高線中部だ。高麗川から先、毛呂,生越、明覚、小川町、竹沢、折原、寄居と続く。生越、小川町で東武線、寄居で東武線と秩父鉄道が接続している。現役蒸気の頃は、この辺りは、田圃と丘陵が交錯する長閑な田園地帯だった。毛呂山に埼玉医大が出来た時、その巨大な建物はこの地には異様だった。その後の東京のベットタウン化で、それなりに住宅が広がったが、この区間は未電化のままだ。ローカル線のブログでよく登場するのは、キハが走るこの中部と北部だ。

八高線では、大まかに石灰列車はD51、普通貨物はC58という運用で、高崎に近づくほど、C58の割合が増えて行く。石灰列車の荷主は、高麗川にあるセメント最大手の太平洋セメント埼玉工場(当時は日本セメント。後に秩父小野田と合併し太平洋セメントとなる。)であったからだ。

ここ竹沢-折原間にある小川町と寄居町の町界には小さなサミットがある。サミットはこの小さな池のすぐ向うだ。八高線もここまで来ると、同業者はぐっと少なくなる。風景も、よくご覧になる杉林背景の八高線とはちょっと異なるはずだ。この年の尾花が揺れる頃、さよなら列車をこの場所で見送ることになる。

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  1. 2015/02/23(月) 02:16:20|
  2. 八高線
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  4. | コメント:2
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コメント

10年後

このちょうど10年後に同じ場所でDD51を撮った絵が残っています。
池の緑が印象的だったので思い出しました。
やたら分かり難い場所にある折原駅の事も。
その時はDDでも感動していましたが、あと10年早ければこんな風景に出会えたとは・・・・。
  1. 2015/02/23(月) 21:34:08 |
  2. URL |
  3. 風太郎 #ORZvdv76
  4. [ 編集 ]

10年越しの邂逅

風太郎さま、

そうですか。ここで撮られましたか。奇遇ですね。
ここ八高線は、私にとって原風景のような路線ですので、上目名や小沢とは全く違う思い入れがあります。10年の時差がありますが、まさかこの場所で撮られた方とお話しができるとは、不思議と嬉しくなってしまいます。
幸いにも八高線には非電化区間が残っていますので、そのうち現代の機材でもう一度撮ってみるつもりです。あの池の畔はいい雰囲気でしたね。この画の右手の直線の長い築堤も好きな場所です。
  1. 2015/02/24(火) 01:17:26 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

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こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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