駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

夜明の朝Ⅱ

小さな駅で繰り返される乗客の乗降と列車の交換
そこには過ぎし日の懐かしい情景が広がっていた

0204FT.jpg
1977年8月 久大本線 夜明

寒い日が続いているので、体が温まりそうな長閑な夏の日の朝の情景をお送りしたい。この久大本線の夜明は、最も好きな駅の一つだった。福岡との県境が間近な大分県日田の山間にあり、向かって左手の駅前には筑後川が流れ、その流れに沿って久大本線と二本の国道が走っている。山峡のため、朝には構内に徐々に日が入って来る。風情のある木造駅舎があり、朝夕には色々なキハや旧客列車が見られた。右手の島式ホームの外側の線が日田彦山線のりばで、ホームを出ると写真奥で直ぐに右側に急カーブして、彦山、添田、田川などを経由し、日豊本線の城野に至っている。途中には香春、採銅所といった、嘗ての石炭列車の撮影地の名もある。

さて、この夜明駅は現在どのような姿になっているのだろうか。構内のホームと線路の配置は変わらないようだが、味のある木造駅舎は2010年に建て替えられている。林業の日田というだけあって、幸いにも新駅舎も木造ということだ。一方、写真の背景に広がる日田杉の林は、大分自動車道の法面工事によって台無しになっているようだ。2012年の九州北部豪雨では、この一帯でも大きな被害がでているので、さらなる変貌も危惧される。美しかった夜明がどこまでその景観を維持できているかは定かでないが、近いうちに田川の後藤寺や伊田と併せて再訪したいと思っている。「夜明」という美しい地名は、開墾のための焼畑の「夜焼」からきているということだ。


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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2017/02/04(土) 00:30:00|
  2. 久大本線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

夜明駅

こあらまさま

福岡出身の電関人も、一番好きな駅なんですよ!
キハユニ16が居た頃、ここへよく出かけて行きました。その頃はまだ木枠のキハ55などがゴロゴロいて電関人の好きなローカル線でした。
夜明が夜焼から来ているとは初めて知りました。
  1. 2017/02/04(土) 10:57:30 |
  2. URL |
  3. 狂電関人 #vqoLnCUQ
  4. [ 編集 ]

あの頃の駅は今

狂電関人さん、

この夜明駅の良さは、筑後川の山峡の美しい山並みと、程よいカーブではないでしょうか。
朝な夕なに、日が差し込む具合がとても素晴らしく、撮影にはもってこいの場所でした。
今は望めませんが、有人駅の頃の駅員の方々の仕事ぶりも目を引くものがありました。
国鉄時代の駅舎は全国的な型がありましたが、九州のものは何となく歴史と解放感が感じられます。
北海道の厳しい気候の開拓地の牧歌的な駅とは対照的で、優しさのようなものがありますね。
夜明や大畑、矢岳、真幸。そして筑豊がどんな変貌を遂げたのかを、自分の目で確かめようと思ってます。
  1. 2017/02/04(土) 23:07:07 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

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こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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