駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

増毛の残照 第2夜 増毛漁港を往く

44年前の怒涛の風雪から打って変わっていい天気となった
そこには青い空を映す静かな水面が広がっていた

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2016年10月 留萌本線 増毛

この時期に増毛を訪れたのは他でもない、とにかく増毛漁港を往く列車を撮っておきたかったからだ。44年前の冬に、この地を訪れたことがある。その日は、冬型が強まり留萌、増毛、羽幌といった日本海沿岸は猛烈な風雪に見舞われていた。時化のため増毛漁港は漁船で一杯だったが、漁師の姿はなく、視界の利かない埠頭には、横殴りの雪と波濤が打ち付けていた。一日一往復のキューロク貨物1773レは遅れを出しながらも、雪だるまになって増毛のヤードに辿り着いたが、返しの1774レの時間になっても天候は回復せず、終ぞ増毛港からの撮影は叶わなかった。そして再訪することなく無煙化となってしまった。

「逃がした魚は大きい」という諺があるように、そうして撮り損ねてしまった場所への思いは、消えることなどなく、逆に膨らみ美化すらされて行くものだ。幾つかのポイントは、廃止によって完全に失われてしまった。環境の変化で、見る影もないような場所になってしまったところもある。どうやら、あの日の増毛港は、そう変わることなく在り続けているようだ。どうしても、その日までに増毛に行かなくてはならなかった。まこべえさん が最終運行の日にアップされた、キューロク在りし日の写真と見比べて頂きたい。鉄道車両も船舶も進化し、獲れる魚種も変わっているが、そこには変わらぬ増毛港の漁師の営みがあった。


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  1. 2017/01/17(火) 00:30:00|
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こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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