駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

山線の秋 遥かなる鉄路再び

木々の夕日の陰が、徐々に二股の線路を覆ってゆく
すっかり残照が消えたころ、下り3番列車が小樽へと向かう

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2016年10月 函館本線 二股

「山線の秋」の最終回も二股で締めたい。小生はこの眺めがとても好きだ。列車を長く愛でられるからだろう。本当は長い編成の列車の方が楽しめそうだが、今となっては単行でも仕方あるまい。この直線の向こうから列車が現れるのを待つのは楽しい時間だ。北の大地の広さを感じながら、日の傾きに連れて、木々の陰が伸びてゆくのを眺めるのは、気を揉む時間帯でもある。この先には103レの有名撮影ポイントの二股川の橋梁もあり、昔も今も沈みゆく夕日に一喜一憂する場所だ。春編の際には、まだまだ日は残っていたが、11月近くになれば、夕日は山入端に消え、夜の帳が降りてくる。下りの3番列車となってしまった夕暮れ時の単行が、一路小樽へと向けてひた走る。

先日、4か月振りに台風災害による不通が続いていた石勝線・根室本線ルートが復旧し、札幌と帯広・釧路を結ぶスーパーとかち・スーパーおおぞらが運行を再開したが、その傍らで留萌線の海岸部は終焉の日を迎えた。相変わらず路線の集約化が進む北の大地だが、返済不能の山の借金を抱えてしまった日本。国も道も市町村も金がないとなれば、どうしたもんだろう。昨日も東京五輪の開催経費の分担を巡って揉めていた。保存鉄道が生れるほど、役所が柔らか頭でもなし、本当に困ったものだ。

それでも、何時かまたこの場所に立てることを切に祈って、「山線の秋」を終わりたい。


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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2016/12/27(火) 00:30:00|
  2. 函館本線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

たれそかれ…

秋の夕暮れ、「ほっこり」とした不思議な写真ですね。
夕陽が当たるきらびやかな秋もよいのですが、たぬきかキツネでも出てきそうな黄昏時も一層味わいがあります。
しかし、次々と北の地からレイルを引っぱがしている悪徳たぬき、キツネたちの正体はいかに…
今が北の地の鉄道の「黄昏時」でないことを祈るほかありません。
よいお年をお迎え下さい。
  1. 2016/12/27(火) 15:07:45 |
  2. URL |
  3. 大木 茂 #-
  4. [ 編集 ]

北への祈り

大木茂さん、

この薄暮の時間帯の写真は、結果がなかなか読めないところが面白いところです。
銀塩時代だったら撮影対象ではありませんが、何といっても朝晩しか走らないご時世ですから、変な意味でデジタル時代です。
それにしても、この直線の向こうから来るのは、1日たった4本の単行ですから、大きく時代が変わってしまいました。
世間には、ある種の臭いに敏感なタヌキやキツネがうようよいるようですが、鉄道では新幹線しか匂わないようです。
北の大地の鉄道は、正体の見えないその「誰そ彼」によっては、本当に「黄昏」になってしまうかもしれません。
ここまで来ると、確かにもう祈るほかないのかもしれません。
今年も大変お世話になりました。どうぞよい年をお迎えください。
  1. 2016/12/27(火) 21:26:12 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

山線

山線、30年のブランクもあれば沿線のリサーチも行き届かず、前回の訪問では随分撮り逃した場所があったんだろうなと思います。
こういうのを見ると尚更ですね。また行きたいなあとも思うのですが1日4本ですか。うーん。


  1. 2016/12/28(水) 20:43:08 |
  2. URL |
  3. 風太郎 #ORZvdv76
  4. [ 編集 ]

北帰行

風太郎さん、

こちらも昔の記憶や土地勘などはすっかり消えてしまいましたから、ゼロから始めて4回目といったところです。
蘭越以東は、今春のダイヤ改正で本当に厳しい状況になってしまいました。キハ40も絶滅です。
日中線プラス昼間に1往復って感じで、冬場は昼間の2本以外は全て灯になってしまうかもしれませんね。
それでも倶知安以西はまだまだ健在ですから、上手くプランニングすれば結構楽しめると思います。
ただ、今の状況を察すれば、宗谷や釧路・網走周辺に行っておいた方がよさそうな気もします。
風太郎さんの近頃の旅の順番からすれば、次は石北線か宗谷線のような気がするのですが・・・。
  1. 2016/12/28(水) 23:24:32 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
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こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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