駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

山線の秋 余市 琥珀の香り

かつてニシン漁で栄えた町は、ウイスキーの町へと変わった
フルーツランド二木町を過ぎれば下り列車は余市へと入る

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2016年10月 函館本線 二木 余市川橋梁

日本のウイスキーの父と呼ばれるマッサンこと竹鶴政孝が、1934年に創業した「大日本果汁株式会社」が、このニッカウヰスキー北海道工場・余市蒸留所の出発点になる。気候が適していたとも、安価な土地と労働力のためとも言われている。社名は「日果」が「ニッカ」に転じたということだ。一方、この余市に北海道鉄道の鉄路が敷かれたのは1902年のことで、1905年には現在の函館本線に相当する函館-旭川間が開通している。さらに青函連絡船が就航したのが1908年なので、マッサンの時代には、既に東京、大阪から鉄道を辿って余市まで行くことが出来た。日本のスコッチウイスキーの蒸留の歴史は意外と浅く、日本初の蒸留所は、鳥居信治郎が竹鶴とともに1924年に完成させた大阪の山﨑蒸留所だ。

ニッカと言えば、あのブラックニッカのグラスをもって微笑む恰幅のいい髭のおじさんだが、いったい何者なのだろうか。どうやら、ニッカのデザインを一貫して手がけた大高重治の「キング・オブ・ブレンダ―ズ」という作のようだ。愛好家からは「ローリー卿」と呼ばれ、17世紀のイングランドの冒険家ウォルター・ローリー(Sir Walter Raleigh)とされているが、以前公式サイトでは、ウイスキーのブレンドの重要性を説いた19世紀スコットランドのW・P.・ローリー(William Phaup Lowrie)という説をとっていたらしい。というのも、前者はスペイン入植地での略奪の罪で斬首刑になっているため、少々体裁が悪いのかもしれない。ところが、今はその記載は見当たらない。何れにしても分らないということだ。

それにしても、このところの日本ウイスキー人気は凄いことになっている。今や世界最高峰と言われるサントリーとニッカのウイスキーは海外で大人気だ。国内でのマッサン、ハイボール人気も加わり、とうとう品切れ品まで出る始末だ。蒸留所のキャパは限らており、正統なスコッチは蒸留から製品化まで最低でも数年は掛かる。直ぐには増産できず、じわじわと値段も上がっている。高値となった希少銘柄の多くは、隣の大国に流れているそうだ。竹鶴政孝という人は、根っからの生真面目職人で、一切の品質に関わる妥協を許さない堅物として伝えられている。そういう損得に惑わされない一途な人によって今の人気はつくられた。さて、マッサンはこの大人気をどうみるであろうか。小生の家の近くには、サントリーの白州蒸留所があるが、今年に入りウイスキーの工場見学が有料になってしまった。理由はツアーのリニューアルと言っているが、試飲もタダでは駄目ということだろうか。


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Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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