駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

駅舎の灯 和寒 16時28分

今年も雪の季節がやってきた。
多分この雪が寝雪になるだろう。北の大地は暫しの眠りにつく。

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2013年11月 宗谷本線 和寒

和寒駅は、旭川駅から36.1kmのところにあるJR北海道・宗谷本線の駅だ。「わっさむ」と読む。由来は、アイヌ語の「ワット・ササム(楡の木のそば)」だ。この町のマンホールには楡の木がデザインされている。
旭川と名寄を中心とする上川地方は、道内では石狩地方と並んで米作が盛んな地域だ。内地が高温障害で不作が続く中、北海道は快進撃を続けている。「ゆめぴりか」は、あっと言う間に旨い米として全国に定着している。和寒町では、作付面積日本一の「カボチャ」と、この町発祥の「越冬キャベツ」を、ご当地ブランドとして、知名度のアップを図っている。
この町にご興味のある方は、北海道魅力発信コンテストで特別賞を受賞した「和寒越冬ラプソティ」 をご視聴あれ。ただし、素朴な地域プロモーションビデオなので、多くを期待してはいけないが、歌詞には笑えるかもしれない。

和寒の南には、石狩川と天塩川の分水嶺となる塩狩峠が控えている。かつては、蘭留駅とともに補機の付替えが行われた要衝の駅だった。C55単機で塩狩を越えられるのは、スハ級客車4両までだった。
画面の奥に見て取れるが、宗谷本線は原野を直線的に幅広に切り開き、緩やかな高低差を残して軌道が敷設されている。なんとも北海道らしいスケールだ。遠望すると、幅広の空間に、レールがうねうねとアップダウンしているのが分かる。こんな宗谷本線ならではの風景が、223.1km先の稚内駅まで延々と続いている。
この後、画の上り326D旭川行きに乗り込み、この日最後のロケ地の塩狩駅に向かう。この時すでに塩狩は白銀の世界となっていた。

70002972.jpg
同 326D運転台

ご覧の諸兄も、このキハ40の運転台を見れば、記憶の中で、ATSの警報のベル音と、警報持続のチャイム音が鳴りだした筈だ。鉄旅にはなくてはならない、旅情を誘う音響アイテムだ。昔ながらの運転士行路表も見えるが、よく覗き込んで到着時刻を確認したものだ。こう書いているうちに、また旅に出たくなってきた。

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  1. 2015/02/06(金) 16:42:50|
  2. 宗谷本線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

こんばんは。
運転台のお写真、素晴らしいですね。
今やキハ40系も老兵のように感じる時代になりましたが、運転台に複雑に取り付けられた機器を見ると、厳しい自然環境の中をまさに独力で走る貫禄のようなものを感じます。
ご記載のベルの音、運転士氏の歓呼、鉄道の旅を楽しむ過程の音として、浮かんできます。
他の記事も楽しませて頂きます。
今後とも、宜しくお願い致します。
風旅記: http://kazetabiki.blog41.fc2.com/?pc
  1. 2015/02/06(金) 22:51:12 |
  2. URL |
  3. 風旅記 #O7xVy9HA
  4. [ 編集 ]

いい味だなぁ

これまた風情のある画ですねっ。
それも近年に撮影されているとは……
蒸機でも暗がりになる刻には写さないくろくまにはとてもとても。
もしかすると「和寒」つながりでコラボしてくれたのかしら?


>「ゆめぴりか」、カボチャ、越冬キャベツによるご当地ブランド……
過疎化が進む寒冷地、ふるさと納税で頑張る上士幌のように
それぞれの地域が知恵を出し合って頑張ってほしいと願います。

かつての20番台のキハならいざ知らず、40なんてと思ってましたが
これが狙いだったのでしょうが、この時間帯のキハ40はなかなかに渋い。

小海線ジモティのこあらまさんだけに今後の展開が楽しみです。
  1. 2015/02/07(土) 10:07:33 |
  2. URL |
  3. くろくま #uRLT.2RM
  4. [ 編集 ]

風旅記さん

拙ブログにお出でいただき、ありがとうございます。

「風旅記」をざっと拝見させていただきましたが、一事を一写真一言という簡素な潔い構成で、小生のとは対照的です。後学のために、後でじっくり体験させていただきます。小生の場合は「写真」に重きをおいておりますので、「旅」という概念を相手にどんな表現方法があるのか興味があり、探ってみたいところです。

首尾一貫性がなく、能書きばかりが長いブログですが、今後ともよろしくお願いします。
  1. 2015/02/09(月) 02:22:43 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

くろくまさん

勿論くろくまさんの「和寒発進(宗谷本線)」のコラボです。旭川と稚内までの距離を見て続けてみました。小生もC55の和寒出発を撮っていますが、直ぐに用意できないのでこんな画を。冬も終わってしまいそうだし、北海道の現役蒸気のスキャンを急ごうなんて考えています。

現役蒸気の頃は、あまり意識していませんでしたが、小生の場合は「旅」も面白かったんだと思います。蒸気のお陰で色んな町に行き、色んな経験をしました。東京に住んでいて、蘭留、塩狩、和寒、剣淵、士別、こんな町を知っている人などそうはいません。こんなことをしてるから、そんな「焼きそば」にも巡り合えるんです。くろくまさんだって一緒でしょ。

小生は、この年になって、またローカルな鉄道の旅がしたくて、ここ何年か北海道の鈍行列車に乗りながら、鉄道風景を撮っています。キハ22やキハ56が来れば車両に夢中になりそうですが、そうでない分、写真に集中できます。車両自体がない画も増えています。正直言って、今では形式も良く分からないやつらばかりです。(笑)
  1. 2015/02/09(月) 02:26:44 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

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こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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