駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

青葉の山陰線を往く その16 山陰の蒼い海

山陰海岸の海の蒼さは格別だ
降雪期の鉛色の海がくれた贈り物だ

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2016年4月 山陰本線 三見

振り返れば、山陰線の旅の始まりは兵庫県の竹野駅だった。この日、今回の旅の終着駅の山口県の飯井駅に着いた。距離にして422.1km。さすがは最長路線だけのことはある。東海道線でいえば、東京から関ケ原近くまで行ってしまう距離だ。撮り溜めた駅舎の数だけでも相当なものになった。ただ、現在は山陰線を全線走り抜ける列車はなく、幾つかの毛色の異なる線区の寄せ集めのようになっている。昔、山陰線の京都―下関間を走りぬく、820レ、826レという客車の夜行普通列車があり、京都―出雲市間は寝台車も連結されていたが、72年に廃止された。現在JR西日本が来春からの運行を計画している「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」が走れば、45年ぶりの貫通列車となる。

山陰海岸は本当に美しい。日本一風光明媚な海岸だと思う。雪国の春が何所よりも素晴らしいように、冬には荒海となる日本海のもう一つの姿は、何所までも澄んだ紺碧の海だ。その海の蒼さは、実際に行った者でしか実感できないものだろう。画の青色は、決してレタッチで増幅したものではない。写ったままの青さだ。現実味を出すために、逆に彩度を落とそうかと思ったくらいだ。

萩市街はずれの玉江から、車が擦れ違えないような細道が、線路沿いに三見、飯井へと続いている。飯井までは行ったものの、数少ない列車は海の見える三見で撮ることにした。43年前、乗っていた列車から、思わず飯井の駅名票を撮った。漢字で表記すれば何ら注目するものではないが、ひらがなとローマ字での表記は何とも単純で面白い。駅名票の両脇から飯井の集落が見えるが、現在よりもずっと鄙びた感じで、軒数も多いように見受けられる。何てことないぶれた画だが、小生的には何とも気になる一枚だ。


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2016年4月 山陰本線 三見


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1973年7月 山陰本線 飯井


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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2016/06/11(土) 02:59:03|
  2. 山陰本線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

玉江方ですね

飯井・三見も捨てがたいし、三見・玉江も
また同様ですので、現在の列車本数を考えれば
どちらかに絞らざるを得ないでしょう。
玉江方にはこの白砂の浜辺がありますので、
(飯井方は趣きが違う)お好み次第ですね。

しかしやはり素晴らしい。なかなか行けない場所に
なってしまいましたが、今回はこあらまさんのブログで堪能させていただきました。

ところで、この立ち位置はさすがに消滅してしまったのでしょうかね。

http://myoldsteamers.blog.fc2.com/blog-entry-1030.html
  1. 2016/06/11(土) 13:19:58 |
  2. URL |
  3. マイオ #pcU4xDNY
  4. [ 編集 ]

思い出を辿る旅

マイオさん、毎度色々な情報ありがとうございます。

そこまで詳細をご存知ということは、この辺りも完全踏破されたということでしょうか。
この玉江―三見間のポイントは、嬉しいことにあの時代と殆ど同じ眺めです。蒼い海も健在です。
マイオさんの立ち位置も、木立が少々邪魔になっていますが健在です。逆に海側のハエタタキは消えています。
それにしても、キハ58はいいですね。あの時代、もっとキハを撮っておけばよかったです。

人夫々思い入れのある路線がありますが、山陰線は二人の共通のセンチメンタル路線ってことですね。
何時かマイオさんも思い出の路線を訪ねる旅をされるといいと思います。期待以上の新たな発見があります。
次回の最終回は、マイオさんの記事にある倉江集落でのラストショットです。
  1. 2016/06/11(土) 23:29:38 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

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こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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