駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

青葉の山陰線を往く その11 折居再び

この海辺の駅のホームには、40年以上前に何度も降り立った
途切れ途切れの遠い記憶を辿るセンチメンタルな再訪だ

80003958.jpg
2016年4月 山陰本線 折居

この辺り一面は、かつて旧三隅町の大地主の佐田家の所領だった。佐田家というと馴染みがないようだが、「さだまさし」と聞けば誰もが頷けるだろう。この折井駅は、さだまさしの祖父の繁治が造らせた駅だという。佐田家は三隅町から大陸を経て長崎に渡った。さだまさしの本名は佐田雅志と書き、長崎佐田家の長男として生まれている。これらのことは、さだまさし氏ご本人の書物などに記されている。今は、某放送協会の深夜番組「今夜も生でさだまさし」なんかをやっているが、実は大地主の御曹司のはずだった。

この駅は現役蒸気の時代から撮影地として大変人気があった。駅からそう遠くないところに海撮りが出来る場所が点在している。当時は、機材を担いでの線路歩きだったので、徒歩圏にポイントがあることは重要だった。今は、海の見える駅として乗り鉄の方々にも静かな人気がある。駅舎の前には小道を挟んで夕日が拝める日本海が広がっている。線路の反対側を走る国道の騒音が少々気になるが、まあ、海沿いの鄙びた小駅といった風情だ。乗車人員は一桁で、旅人として思いに耽るにはいい場所かもしれない。

さて、1枚目は以前アップした この場所 だが、とても人気の高いアングルだったので、現役蒸気の方々には思い出深いポイントのはずだ。D51の手前辺りに大きな民家が建ってしまったので、上り勾配の蒸気向けのこのアングルを諦めて反対側を狙った。こちら側も、どうして美しい砂浜が眺められる。ここは、国道沿いで道の駅が出来ており、レストランで食事をしながら、日本海と山陰線を楽しむこともできる。折居からトンネルを抜け、ここまで歩いたのも、若かりし頃のいい思い出だ。荒れ気味の築堤の斜面に、鉄道と農業の衰退を感じるが、そこにはあの日見た美しい日本海を望む山陰線があった。


70007719.jpg


70007722.jpg


70007726R.jpg


70007707.jpg


スポンサーサイト

テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2016/06/01(水) 01:16:56|
  2. 山陰本線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
<<青葉の山陰線を往く その12 消えた海岸 | ホーム | 青葉の山陰線を往く その10 雨の日のホーム>>

コメント

待ってました

ついに折居が登場ですね。
駅の佇まい、カーブ築堤と砂浜はあの頃と
変わっていないように見えます。
ただ、三保三隅方の砂浜にあった浜屋らしき
小屋は消えてますね。(当たり前か)
もう一つ、国道の山手に小高い丘があって、
そこからカーブ築堤の全景が展望できたのですが、
どうも道の駅建設の際に丘ごと崩してしまった?
ように思えます。いかがでしたでしょうか。
  1. 2016/06/01(水) 22:42:03 |
  2. URL |
  3. マイオ #pcU4xDNY
  4. [ 編集 ]

三保三隅、岡見と続きます

マイオさん、やっと折居まで来ました。

駅も周辺も、昔と大きくは違っていませんので、懐かしい感じがします。
築堤を見渡せる例の小高い丘は、道の駅になってしまったようです。
道の駅の敷地内に、カーブ全景を見渡せる処がありますから、間違いないでしょう。
ただ、築堤にも周りにも木が茂ってしまっているので、すっきりとした眺めではありません。
以前アップしたお立ち台に行きたかったのですが、ブッシュの中に埋もれてしまっていました。
何といっても築堤横に民家が建っているのが残念です。何でこんなところに建てたんでしょうかね。
道の駅が出来て開けたような感じもしますが、田圃も畑も荒廃してしまいました。

山陰線が終ったら、只見線の予定です。皆さんのアップが一通り終る頃に、小生のが始まると思います。 
真夏のような日の強さで、松崎しげる色ですよ。
  1. 2016/06/02(木) 01:10:03 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://koarama101.blog.fc2.com/tb.php/270-dcd5ce4b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

著作権について

拙ブログに掲載する写真、記事に関する著作権は放棄しておりませんので、無断使用、転載等はお控えください。

なお、拙ブログへのリンクは自由です。

最新記事

最新コメント

リンク

月別アーカイブ

最新トラックバック

カテゴリ

小海線 (109)
飯山線 (20)
宗谷本線 (13)
天北線 (1)
興浜北線 (1)
深名線 (1)
石北本線 (7)
渚滑線 (2)
湧網線 (1)
相生線 (3)
釧網本線 (3)
根室本線 (2)
池北線 (1)
広尾線 (2)
留萌本線 (8)
札沼線 (1)
函館本線 (38)
室蘭本線 (8)
千歳線 (1)
日高本線 (3)
江差線 (11)
大湊線 (6)
津軽鉄道 (2)
五能線 (5)
八戸線 (3)
花輪線 (1)
三陸鉄道 (2)
釜石線 (8)
秋田内陸縦貫鉄道 (5)
由利高原鉄道 (2)
米坂線 (4)
磐越西線 (2)
日中線 (3)
只見線 (47)
真岡鐡道 (14)
東北本線 (1)
総武本線 (1)
中央東線 (3)
東海道本線 (2)
八高線 (11)
秩父鉄道 (7)
西武池袋線 (1)
西武山口線 (1)
江ノ島電鉄 (10)
箱根登山鉄道 (3)
御殿場線 (2)
岳南電車 (6)
中央西線 (1)
関西本線 (2)
宮津線 (1)
山陰本線 (31)
播但線 (1)
姫新線 (3)
津山線 (1)
芸備線 (6)
木次線 (1)
三江線 (3)
山口線 (5)
日豊本線 (14)
筑豊本線 (9)
日田彦山線 (2)
伊田線 (1)
後藤寺線 (1)
田川線 (2)
唐津線 (3)
松浦線 (3)
佐世保線 (1)
大村線 (1)
長崎本線 (2)
島原鉄道 (1)
久大本線 (4)
豊肥本線 (3)
高森線 (2)
肥薩線 (18)
くま川鉄道 (1)
日南線 (3)
宮之城線 (1)
指宿枕崎線 (2)
写真集・書籍 (4)
鉄道模型 (1)
ご挨拶 (0)
はじめまして (3)
未分類 (0)
陸羽西線 (1)

写真に写った方々へ

鉄道は人を運び、人に見送られ、人に支えられています。時として人が主役になります。

撮影の際には、なるべくご了解を頂くようにはしておりますが、そうできない場合もあります。写った方々と見る方々が不快に思われないようなものに限っていますが、ご本人やそのご関係者の方で、掲載に不都合がある場合には、メールでご連絡ください。 また、登場する鉄道員の方をご存知でしたら、差し支えがなければご紹介ください。

こあらまへのメール

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

ご来場者累計

RSSリンクの表示

QRコード

QR