駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

青葉の山陰線を往く その7 山陰線最古の駅舎

山陰線最古の駅舎は、山陰の鉄道発祥の地でもある
品川・横浜間の陸蒸気から30年後のことだった

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2016年4月 山陰本線 御来屋

この御来屋駅(みくりや)の開業は、1902年(明治35年)の11月1日だ。それ以来、この木造駅舎は建て替えられることなく、今年114歳になろうとしている。あの鹿児島県最古の名物観光駅となった嘉例川駅は翌1903年1月15日と、御来屋より2か月半程若輩者だ。開業当時は山陰線は存在せず、山陰初の鉄道として、堺港との物資輸送のため、堺港-米子-御来屋間が官営鉄道として敷設された。その後、国鉄時代を経て、JR西日本の駅となったが、2002年に山陰鉄道発祥100周年を記念して、リニューアルされ、駅事務所は地元の農海産物直売所の「みくりや市」となっている。

駅舎は当時の標準的なもので、二つの出札窓口と手小荷物窓口が備わっている。壁にはこの駅のものかは分からないが、小荷物運賃表が掛けられている。料金の単位は「銭」のものと「圓」のものとがある。動物という項目があるのが面白い。今なら犬猫と思われてしまうが、もちろん、ペットのことではない。待合室から直売所が見えるは、ちょっと煩い気がする。備品とともに事務所の内部も保存されていればいいのだが、そこまで求めるのは酷だろう。利用しながら保存していくのが、現実的な策だろう。木造駅舎が残っていることだけでも感謝しなければならない。

改札口の横に時刻表があるが、鳥取からは少し幹線めいてきて、停車する列車だけで上下に毎時1,2本ある。この駅の乗降客数は、日に330人程とまずまずの数字だが無人駅ではある。もう少し田園地帯を走ると伯備線が合流して、出雲市までの電化区間が始まる。米子を過ぎれば島根県に入り、安来、松江、出雲市へと続く山陰地方の中核で、以前来たときはこの辺りで色々観光した。境線と「ばたでん」が惜しいが、今回はこの区間はスキップすることにした。山陰道の無料区間を走り継いで、再びリアス海岸となる小田へと向かうことにした。


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  1. 2016/05/24(火) 00:30:00|
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こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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