駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

オホーツクの原野を往く

高みから見下ろすのが俯瞰の相場だが、ここでは水平俯瞰が拝めた
オホーツクの原野の遥か彼方の地平線からキューロクの白煙が見えてくる 

10203F16.jpg
1973年3月 興浜北線 浜頓別

国鉄の赤字ローカル線の廃止は、国鉄再建法に則り、1981年に指定された第1次廃止対象特定地方交通線から始まった。その後、第2次、第3次と続き、1990年に一通りの廃止を終えた。この興浜北線は真っ先に1次指定された路線で、呆気なく1985年に廃線となっている。こんな広漠とした原野を走る盲腸線だ。残せといっても、それは限りなく難しい話だ。

以前、某公共放送局で「JR最長片道切符」と「JR乗りつぶし」と題した番組があったが、ローカル線廃止前だったら、鉄道旅好きとは思えない関口知宏氏は旅に飽きてリタイヤしていたことだろう。そういえば、彼が車内で寝ているシーンが度々あったが、鉄道旅好きは余程のことがない限り、車窓を楽しむことに余念がないものだ。

現役蒸気の時代は、ローカル線が淘汰される前で、北海道には多くのローカル線が存在していた。手荷物や一般貨物の取扱も健在で、小さな町にキューロクが不定期で通っていた。どの線に何時入線するかが、道内放浪者の誰しもが知りたいところだったが、同業者同士の情報交換は盛んで、皆惜しげもなく知る限りの情報を提供していた。不思議と情報は至って正確で、この日も入手した情報に違わず、キューロクの貨物列車がオホーツクの原野に現れた。


スポンサーサイト

テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2016/02/16(火) 01:09:49|
  2. 興浜北線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
<<KATO C59 戦後型(呉線) | ホーム | 歩く石仏>>

コメント

興浜南北線

興浜南北線は、仰る通りただ漠とした原野を行くのみで、
地味過ぎると言えば地味すぎる路線でしたが、その「何も無さ」に憧れたものです。
ただ昔はその茫漠をどう表現したらいいのか戸惑いがちで、
結局ちゃんと撮った写真がほとんど無いのが悔やまれます。
数少ない貨物列車、これ一本を撮るために膨大な時間を消費したものと思いますが、
時間が有り余っていた(多分)故の、限りなく贅沢な時間だったかと。

列車の中は・・・車窓を楽しみたいのはやまやまでしたが、
夜行連泊の疲れには勝てず・・・いつも寝ていたような気がします。
  1. 2016/02/17(水) 00:19:36 |
  2. URL |
  3. 風太郎 #ORZvdv76
  4. [ 編集 ]

原野の景色

風太郎さん、

北海道の茫漠たる原野というのは、おっしゃる通り難しい題材だと思います。
行ってみた方は知っていますが、例えばサロベツとオホーツクと釧路湿原と、何故か夫々の原野で雰囲気も景色も明らかに違います。
そのちょっとした違いが表現できないと、何所でも同じ白いだけの画になってしまいます。
興浜北線と言えば神威岬の目梨泊ですが、この方が新鮮味があるかと思いアップしてみました。
オホーツクの広漠感とその地に身を置いた者だけが知る、贅沢な時間の流れを感じていただければ幸いです。

実は小生も寝てばかりいました。関口知宏氏も長時間取材でよほど疲れていたんでしょうね。
北海道では、撮影終了後は札幌方面への、なるべく乗り換えなしで長時間乗っていられる列車を選んでいました。勿論休むためです。
雪中の撮影後の、あのキハの心地よい温もりの前には、誰も眠気を抑えることはできなかったでしょう。
夜行列車といえども深夜乗車、早朝下車も珍しくなく、撮影後の戻りの列車も大事な寝床でした。
ただ、撮影する路線はばっちり起きていましたよ。情報の少ない時代、自分の眼と勘だけが頼りでしたから。
  1. 2016/02/18(木) 01:10:41 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://koarama101.blog.fc2.com/tb.php/216-2be83d99
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

著作権について

拙ブログに掲載する写真、記事に関する著作権は放棄しておりませんので、無断使用、転載等はお控えください。

なお、拙ブログへのリンクは自由です。

最新記事

最新コメント

リンク

月別アーカイブ

最新トラックバック

カテゴリ

小海線 (109)
飯山線 (21)
宗谷本線 (16)
天北線 (1)
興浜北線 (2)
深名線 (1)
石北本線 (7)
渚滑線 (2)
湧網線 (1)
相生線 (3)
釧網本線 (3)
根室本線 (2)
池北線 (1)
広尾線 (2)
留萌本線 (8)
札沼線 (1)
函館本線 (40)
室蘭本線 (8)
千歳線 (1)
日高本線 (3)
江差線 (11)
函館市電 (1)
大湊線 (6)
津軽鉄道 (2)
五能線 (5)
八戸線 (5)
花輪線 (2)
三陸鉄道 (2)
釜石線 (8)
秋田内陸縦貫鉄道 (5)
由利高原鉄道 (2)
陸羽西線 (1)
米坂線 (4)
羽越本線 (2)
磐越西線 (2)
日中線 (3)
只見線 (47)
真岡鐡道 (14)
東北本線 (1)
総武本線 (1)
中央東線 (3)
東海道本線 (2)
八高線 (11)
秩父鉄道 (7)
西武池袋線 (1)
西武山口線 (1)
江ノ島電鉄 (10)
箱根登山鉄道 (3)
御殿場線 (2)
岳南電車 (6)
中央西線 (1)
関西本線 (2)
宮津線 (1)
山陰本線 (31)
播但線 (1)
姫新線 (3)
津山線 (1)
芸備線 (6)
木次線 (1)
三江線 (3)
山口線 (5)
日豊本線 (14)
筑豊本線 (9)
日田彦山線 (2)
伊田線 (1)
後藤寺線 (1)
田川線 (2)
唐津線 (3)
松浦線 (3)
佐世保線 (1)
大村線 (1)
長崎本線 (2)
島原鉄道 (1)
久大本線 (4)
豊肥本線 (3)
高森線 (2)
肥薩線 (18)
くま川鉄道 (1)
日南線 (3)
宮之城線 (1)
指宿枕崎線 (2)
写真集・書籍 (4)
鉄道模型 (1)
ご挨拶 (0)
はじめまして (3)
未分類 (0)

写真に写った方々へ

鉄道は人を運び、人に見送られ、人に支えられています。時として人が主役になります。

撮影の際には、なるべくご了解を頂くようにはしておりますが、そうできない場合もあります。写った方々と見る方々が不快に思われないようなものに限っていますが、ご本人やそのご関係者の方で、掲載に不都合がある場合には、メールでご連絡ください。 また、登場する鉄道員の方をご存知でしたら、差し支えがなければご紹介ください。

こあらまへのメール

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

ご来場者累計

RSSリンクの表示

QRコード

QR