駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

木曾のデゴイチ

中山道の古い宿場町を巡る中央西線はノスタルジックな路線だった
電化が目前となり、木曽谷に響き渡るデゴイチの汽笛を聞けるのも残り僅かだ

02229F16.jpg
1971年10月 中央西線 上松

中央本線とは東京-名古屋間396.9kmの山岳路線だが、その道の人の間では、塩尻を境に中央東線と中央西線と呼び習わされてきた。今も昔も、東線は関東、西線は関西・中京の人が利用するというのがイメージだが、東側の小生にとって、西線は島崎藤村の「木曽路はすべて山の中である」で始まる「夜明け前」の舞台となった木曽谷を巡るノスタルジックな路線だった。

中央西線は、1973年に全線電化されるまで、非電化の中津川-塩尻間はD51の天下だった。貨物と普通旅客列車の殆どをD51が引いていたが、この頃、電化工事が佳境を迎えていた。あちこちにコンクリートの架線柱が転がっていた。電化工事というのは、さぞかし手間と時間が掛かる大変な工事と思い込んでいたが、あっという間に架線柱が林立し、D51とキハ181は木曽路から去って行った。

交換の重連回送が到着し、出発に備えて投炭が始まったのか、盛大な黒煙となった。本線貨物は引き出しが正念場だ。ちょっと気になるのが、その傍らでホームに屯する若者たちだ。70年代の出で立ちは、豊かな時代の始まりを予感させる。何気なくとったポーズにも、その時代を思わせるものがあるから面白い。


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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2016/02/10(水) 00:51:00|
  2. 中央西線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

すっきりしてますね

私の中央西線訪問は1972/9。
残念ながら新線付け替えの南木曽・田立以外は
全線に架線柱が並んでいました。
邪魔でしたが、木曽福島を境に、以南は後補機、
以北は前補機付きの貨物列車、そして夜通し
貨物が走行していたのは印象的でした。
この貨物は木曽福島方向でしょうから、画面右が
木曽川ですね。とすれば、画面左が木曽森林の
ヤードでしょうか。
是非ともこれ以外の画も拝見したいものです。
  1. 2016/02/10(水) 21:48:29 |
  2. URL |
  3. マイオ #pcU4xDNY
  4. [ 編集 ]

痛恨の森林鉄道

マイオさん、コメントありがとうございます。

当時は線路端をチョロチョロしていることばかりでしたから、大場所の多い中央西線は苦手でした。
架線柱が立ち始めた複線区間を、線路際から撮ったって、ろくなもんじゃないですからね。
今なら、車を使って木曽らしい俯瞰を量産できそうな気がしますが、まあ致し方ありません。

おっしゃる通り、この画は福島側からで、左から1番、2番、3番です。貨物は2番の待避線で、右側が木曽川です。
小生の記憶では、森林鉄道の貯木場は西線と木曽川の間にあったような気がします。
当時は王滝線が健在でしたから、ちょこっと見に行きましたが、あっさり引き上げてきてしまいました。
機関庫もあり、傍らにはボールドウィンも保存されていました。なかなかいい風情でしたが、西線の蒸気のこともあるし・・・。
今考えると、これば大失態でした。この時蒸気を諦めていたら、ナローも楽しめたはずです。

この界隈の画には大したものはありませんが、記録的な写真として順次アップしていこうと思います。
  1. 2016/02/11(木) 01:21:26 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

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こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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