駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

本線貨物

横風に白煙を棚引かせ、快調な足取りで、D51の長大貨物がやってきた
そこには、鉄道が物流の中心だった時代の華々しい姿があった

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1973年3月 函館本線 大沼

当時、北海道の玄関口は、旅客、貨物ともに青函連絡船の着く函館だった。函館駅のホームと連絡船の桟橋を繋ぐ通路は、席取りを急ぐ乗客の流れが絶えなかった。連絡船が着く度に、北海道の各都市に向けてキハ82の特急が旅立って行った。釧路行きの「おおぞら」の長大編成は当時の鉄道の隆盛を物語っていた。

貨物にしても同様だ。青函連絡船には旅客扱いをしない鉄道車両航送専用の船もあり、ひっきりなしに海峡を往復していた。貨物と一緒に荷物車、郵便車も海峡を越えていた。道内を蒸気に牽引されて函館に着いたマニ60などは、東北本線をひた走り、遠く東京の隅田川まで往復しているものもあった。

その玄関口を起点とする函館本線は、当然ながらか北海道の物流の大動脈でもあった。函館口を担当する五稜郭機関区にはマンモス機D52が配属され、多くのD51とともに本線貨物の先頭に立っていた。ローカル線のキューロク貨物の風情もいいが、貨物好きとしては本線貨物も捨てがたい。横風を受けながら、本線らしい編成のD51貨物がやって来た。そこには、物流の一時代を担った鉄道貨物の華々しい姿があった。


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Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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