駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

江ノ電師走点描1 江ノ島

出発する電車をサーファーママと思しき親子が見送っている
そこには街の風景に溶け込んだ、身の丈サイズの鉄道があった

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2015年12月 江ノ電

今年のシリーズ物は、まずは、昨年暮れに撮ったものに、一部一昨年暮れのものも交えた、師走の江ノ電から始めよう。

社会人になり始めの若かりし頃、平塚の事業所の実験室で17年間を過ごした。金曜日の就業後に職場の仲間と江の島辺りまで車で乗り付け、朝まで何やら語り合って、朝日を見て帰宅するなんてこともあった。そんな訳で、江ノ電は昔から見慣れた路線だった。しかし、近隣住民からすると、この一帯は休日に来るところではない。湘南海岸を走る当時の134号線は渋滞のメッカで近寄り難かった。身近な路線は、灯台元暗しではないが、なかなか撮影しようとは思わないもので、腰を上げるのに随分と時間が掛かった。撮り始めてみるとなかなか面白い。テーマはやはりそこに暮らす人々や訪れる観光客の江ノ電との繋がりだ。

もう、この鉄道についての説明は要らないだろう。れっきとした普通鉄道ではあるが、限りなく路面電車の風情をもった、地域の身の丈サイズの鉄道だ。沿線は湘南海岸の中心的な場所柄で、そこに暮らす人々が織りなす世界はユニークなものがある。古くからの町並みと商店街。海に憧れて移り住んだサーファー家族。アートを志す芸術家。そんな街の風景の一部となって走り続ける江ノ電と沿線の人々の息遣いを感じていただければ幸いだ。

まずは、江ノ島から始めよう。その駅名の通り、観光地「江の島」の玄関口だ。古い住宅街のなかに、所狭しと建っているが、江ノ電本社が直ぐ脇にあり、運行上の中心駅でもある。この駅の構内には何と昔ながらの手動式のポイントがある。


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こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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