駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

秋色只見線 第12話 駅舎の灯 入広瀬 20時32分

最終列車が遠退き、只見線の一日が無事に終わった
山間集落の月夜の晩は、静かに更けて行った

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2015年10月 只見線 入広瀬

その日最後の列車が小出からやってきた。たった一人の乗客は、この駅で下車し、灯りの消えた駅舎の横を抜け、破間川の対岸の本村へと去って行った。運転手と車掌だけの、さながら回送のようになった列車は、次の大白川での駐泊となる。列車の二人は、車で帰宅するのか、それとも酒でも酌み交わして一夜を大白川で過ごすのか、興味のあるところだ。

新潟県北魚沼郡入広瀬村。今は魚沼市だが、これが慣れ親しんだこの地の旧行政区分だ。旧駅舎は木造であったが、1988年にこの「雪国観光会館」との合築駅舎となった。2010年には簡易委託取扱も解かれ無人駅となってしまった。館内には「只見線コーナー」なる小さな展示スペースがあるが、駅としての設備は時刻表と椅子以外は殆ど見当たらない。小生の保管ネガの中に旧駅舎があるはずなので、機会をみてご紹介したい。

この夜は月夜だった。月の光に照らされた雲の流れを眺めるのも久しぶりだ。こんな月夜の空の思い出を、皆さん必ずどこかでお持ちの筈だ。そんな記憶を呼び戻してくれるのも、駅舎の灯の撮影であったりする。月の光は意外と明るいもので、目が慣れてくると結構な視界が得られる。山肌に点在する家々の灯りと、月夜の空がノスタルジックな一夜であった。


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斜面の雛壇に並ぶ集落の灯りが瞬いている。田圃もきれいに刈り取られた。ここのコメは正真正銘の魚沼産コシヒカリだ。ここが雪に覆われた時のことを想像してほしい。雪国の冬も決して悪いことばかりではない。


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  1. 2015/11/26(木) 01:37:19|
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Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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