駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

三役揃い踏み

在りし日の機関庫前に顔を揃えた吉松に憩う大型蒸気たち
この町を支えた蒸気にも、無煙化の波が忍び寄ろうとしていた

02009R16.jpg
1971年7月 肥薩線 吉松

吉松も「鉄道の町」と呼ばれた中の一つだ。国分から延びた鹿児島線の終着駅として開業し、人吉からの山線の開通を待った。また、宮崎から延伸された日豊本線の終着駅であった時期もある。熊本、宮崎、鹿児島からの路線が集まる南九州の鉄道の要衝で、人口の3割が国鉄職員とその家族と言われ、正に「鉄道の町」吉松であった。
その後、鹿児島本線は海沿いの川内経由となり、人吉経由の内陸線は肥薩線と改称された。日豊本線も霧島神宮経由の霧島越えが開通し、吉松-都城間は吉都線と名を変えた。吉松町も鉄道の消長に伴い人口が変化したが、1950年辺りをピークに減少の一途だ。一般貨物の廃止に伴い、長年町を支えた機関区は実質閉鎖された。吉松町の名も、2005年に粟野町との合併で湧水町に変わり、すでに市町村名から消えている。

この3両並びの画を何処かで見たことがあり、何時か吉松機関区に行ってみたいと思っていたが、山線が無煙化される前に、何とか訪れることができた。この時はまだ機関区にはDLの姿はなく、蒸気天国だった。重装備の山線のデゴイチと、標準形に近い吉都線のデゴイチを両脇に、C57が出区しようとしている。このC57151号機は以前ご紹介した「とびっきりの1台」だ。左端の貨車はC56が入換中。クラの中にも蒸気の影が。吐き出す煙と石炭の匂いが機関区中に漂っていた。C55が仕業中で留守だったのが残念だ。この機関庫の向こうに、気動車のヤードがあり、国鉄色のキハが多数屯っていた。
構図的に気に食わないところが随所にあるが、ご容赦あれ。


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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2015/08/17(月) 00:39:12|
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こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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