駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

天空の時間 空に一番近い列車 あとがき

小海線で最もポピュラーな撮影地である小淵沢の大カーブは、朝の順光の雄大な甲斐駒ヶ岳をバックに築堤を登るC56、キハが、あまりにもお馴染の画になっています。春の田植え、緑深まる夏、秋の金色の稲穂、そして雪の荘厳な南アの冬。四季折々の美しさを感じられるこの場所は、相も変らぬ撮影名所で在り続けています。

ただ、この築堤は地元の写真愛好家の方々には、夕日のスポットとしても人気の場所です。日の長い天気のいい夕刻には、職場から直行する地元カメラマンの方々が次々と現れ、三々五々お気に入りの場所に陣取ります。ただ、小海線もそう列車は多くありません。通過時刻と日没時刻を考えて、撮影する列車と季節を選択することになります。何時でも夕陽が撮れるというわけではありあせん。「天空の時間 空に一番近い列車」では、この地元で人気の夕刻の空模様を題材に、本年7月撮影の写真からお送りしました。列車の通過時刻を睨みながら、刻々と変化していく空模様の中から、切り取る場所を探すことになります。通常の撮影では、構図が決まってしまえば、後は待つだけですが、空と雲を狙う場合はそうはいきません。天候は思い通りにはなりませんから、その時々での臨機応変な対応が必要で、そこが面白いところでもあります。

一方、このような撮影が可能になったのは、カメラの進化によるところが大きいです。露出の難しい夕刻の空と雲。試し撮りなしでは、小生の腕では成功率はグッと落ちるでしょう。感度も物を言います。フィルム時代では考えられなかったような暗い条件下での撮影が可能になりました。最後のNo.10の画は感度6400、レンズ開放で、撤収には懐中電灯が必要でした。さらに、レンズのコーティングの進化の恩恵もあります。前玉に直射が入る逆光でもゴーストやフレアはかなり抑えられています。この手の撮影には、さすがにコーティングが古いマニュアルのAi-Nikkorは向きません。勿論保護用のフィルターも取り外します。
こういった機材によって、新たなイメージに踏み出せるのが、小生が鉄道写真を再開した理由の一つなのかもしれません。

何時もご覧になっている大カーブとはちょっと違うイメージを抱いていただけたなら、小生としては本望です。番外編として、画を準備したものの、使用しなかった4枚を一度にアップして、このシリーズを終わりとします。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

それと、大カーブで撮影しようという方への伝言です。大カーブの内外は地元農家の大切な農地です。オーナーさんは小さなことで文句を言うような方ではありませんから、なるべく撮影者の方から小さいことでも避けるようにしましょう。


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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2015/08/15(土) 00:44:20|
  2. 小海線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
<<三役揃い踏み | ホーム | 天空の時間 空に一番近い列車 No.10>>

コメント

「空に一番近い列車」 たっぷり楽しませていただきました。
ありがとうございます。

むかし何度も訪れた大カーブ、しかし言われて見ればいつも、新宿を土曜日の夜行で発って、狙ったのアルプスをバックにした朝の汽車。
夕陽をバックに走る構図など、イメージすらしませんでした。
というよりも、夕陽に染まるころは、すでに帰宅電車のなか。次の日は学校でしたからね。
それがいま、こうして自宅にいながら楽しめるとは、良い時代になりました。
いまごろは沿線も観光客でにぎわっている頃でしょう。
少し静かになってから、また遊びに行こうかな。

  1. 2015/08/15(土) 16:30:19 |
  2. URL |
  3. まこべえ #2XsKFzVg
  4. [ 編集 ]

昔朝方、今夜型

まこべえさん、

「空に一番近い列車」をご覧いただき、ありがとうございました。

確かに、小海線のC56を撮っていたころは、学校は土曜は半ドンでしたから、季節毎の休み以外は、夜行日帰りしか手がありませんでした。当時、新宿でも週末の夜行の自由席には長い列ができていました。寝る間もなく小淵沢で下車し、野菜列車の始発を撮るために、真っ暗な中を大カーブへと歩きました。懐かしいですね。その後の山行では、小海線の終列車にも結構乗りました。

縁あって、小海線をホームとして鉄道写真を再開しましたが、正直いって小生も当初は夕日の大カーブなんて発想はありませんでしたが、試しに一度行ってからは、夕方の方が多くなってしまいました。このところ、何所へ行っても夕景から夜景にかけての撮影に力が入ってしまい、夜は遅くなるばかりです。

今は、人が多く、日中は暑くて、爽やかでない高原となっていますので、夏休みが終わってからの方がいいと思います。Rockでカレーなどは如何でしょうか。
  1. 2015/08/16(日) 01:51:43 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

大カーブ

こんばんは。

天空の時間、楽しませて頂きました。
ここ小淵沢の大カーブは個人的に5本の指に入る素敵な鉄道情景だと思います。
ここに程近くにお住まいになられている こあらまさまが羨ましく思うくらいです。
それにしても、雄大な情景を独り占めしすぎですよ(笑)

なんか久しぶりに行きたくなってしまいました・・・

  1. 2015/08/18(火) 22:26:21 |
  2. URL |
  3. いぬばしり #-
  4. [ 編集 ]

大カーブは遠きにありて思ふもの

いぬばしりさま。こんばんは。

「天空の時間」ご覧いただきありがとうございました。
そうでしたか。いぬばしりさまも大カーブがお好みでしたか。
ここは、定番中の定番ですから、地元民として、ちょっとイメージを変えて、遊ばせてもらいました。
ここには小海線のことなど全く頭になく居を構えましたが、お蔭で鉄の症状が再発してしまいました。
お出掛けの際には、声を掛けていただければ、小海線でも中央線でもご案内しますよ。
ただ、山の中は、いいことばかりじゃありませんよ。赤提灯がないのも寂しいです。(笑)
  1. 2015/08/19(水) 01:25:57 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

空に一番近く

地元の強みが炸裂ですね。
此処の夕景写真も見ない訳ではありませんが、丹念に通われた甲斐あってここの夕景としてはもう参りましたという感じですね。
SL時代は八ヶ岳バック狙いの撮影地だったかと思いますが、
大自然と共に在る鉄道を堪能させていただきした。

小海線、気にはなっているのですがなかなか機会が作れません。
でもちょっと焚きつけられちゃいました。
  1. 2015/08/23(日) 00:26:16 |
  2. URL |
  3. 風太郎 #ORZvdv76
  4. [ 編集 ]

焚き付け、焚き付けられ

風太郎さま、

地球の裏側から帰還されたようですね。ご無事で何よりです。

このところ、人の多い大カーブにはあまり行きませんでしたが、今回久々に通いました。
夕方は皆さん夕日狙いで、雲派は少数です。ましてや、車窓の灯りとなると、一人っきりの時間です。
何度でも、ふらっと足を運べる近場の路線があるのは有難いです。
昔は、夜行で通い詰めるなんてこともやりましたが、今では残念ながらです。
たまには、風太郎さまを焚き付けるようなことをしないといけませんね。
私奴などは、焚き付けられっぱなしですよ。(笑)
是非、小海線にお越しください。
  1. 2015/08/24(月) 00:56:52 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

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こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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