駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

駅舎の灯 甲斐小泉 18時43分

夕焼けが空を染め、辺りに夜の帳が降りる頃、ホームに明りが灯った
到着した列車の車内には、街から帰ってきた人々の穏やかな時間が流れていた

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2015年5月 小海線 甲斐小泉

小海線の起点の小淵沢の次の駅がこの甲斐小泉だ。大カーブをぐるっと回ってくるので、小海線の駅間距離最長の野辺山-信濃川上間の8.1kmに次ぐ7.1kmもある。標高は163mを稼ぐことになり、平均勾配は23‰に達する。いかに小海線が急勾配の路線であるかが窺い知れる。いつもは静かな無人駅だが、観光シーズンには、近在駅から臨時駅員が派遣され、畳半畳程の詰所も置かれている。
この駅周辺の集落の起源は、武田の時代まで遡ることができる。戦国時代には信玄の棒道が抜ける、甲斐と諏訪を隔てる要衝の地でもあった。この先、信濃川上までは近年の開拓にる高原野菜の集落が続くことにとなる。


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この時間の下りに、観光客の姿をみることはまずない。僅かな地元の通勤・通学客の足となる。車内には静かで穏やかな時間が流れている。乗客は思い思いに自分の時間を過ごしている。小競り合いのるつぼと化してしまった都会の通勤電車を利用されている方々には、何とも羨ましい光景と写る筈だ。ただ、幸いなことに日本は自由な国だ。自分の生活場所と生活スタイルは、各人好きなように選べばいい。
ちなみに、この車両は開業80周年記念の国鉄タラコ色塗装のキハ110。


80002031.jpg

登山をされる方ならご存知だろが、このポストは八ヶ岳登山者のためのものだ。小生もC56が去った後も、幾度となく、この駅にはご厄介になった。
そして現在も。


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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2015/07/12(日) 00:38:33|
  2. 小海線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
<<冷やし甲斐小泉 | ホーム | 高原の野菜列車>>

コメント

甲斐小泉

味気ない駅が増えている中で、サイディングはされていてもなかなか趣のある駅ですね。
落日の色と共にちょっとキュンとなってしまいました。
「売地」は早く売れてくれと思いますが。

一度撮りに行ってみたいです。
  1. 2015/07/14(火) 22:06:43 |
  2. URL |
  3. 風太郎 #ORZvdv76
  4. [ 編集 ]

売地買いませんか

昔から縁のある駅ですが、お薦めではありません。何とか画にしたいのですが、難しいです。
風太郎さまなら何とかなるかもしれませんね。ご案内しますよ。
以前の木造駅舎は良かったのですが、今は蝶を模った変なデザインの鉄骨小屋になってしまいました。
小海線で古い木造駅舎が残っているのは、大泉、信濃川上、八千穂、羽黒下、臼田といったところです。
今回は、たまたまの夕焼けと、ちょといい雰囲気の車内風景でごまかした次第です。
「売地」を外しても撮りましたが、夕焼けがしっくりいかないので諦めました。
車窓の向こうにも写っています。誰か駅裏の土地を買ってくれると助かるのですが・・・。
  1. 2015/07/14(火) 23:54:25 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

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こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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