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駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

820D 噴火湾を往く

その日の噴火湾は穏やかだった
快速アイリス代わりし820Dが往く

70015518.jpg
2017年10月 函館本線 落部

噴火湾とも呼ばれる内浦湾だが、周辺の地質調査などから火山活動によるカルデラが起源ではないというのが定説だ。湾の形が余りに綺麗な円形のためカルデラが連想され、噴火湾という呼び名が派生したようだ。室蘭市のチキウ岬と森町の松屋崎を繋ぐ開口部は約30kmだが、陸路を辿ると何と165kmにもなる。森からは海上に浮かぶ室蘭の市街は直ぐそこに見えるが、行くとなるとなかなかの難儀な距離になる。一方、写真の対岸に見えるの街は、50km程先の蟹の街の長万部だが、そこで鉄路は二手に分かれる。函館本線は山線となって、背景の山並みに分け入り、三つの峠を越えて小樽を目指す。かつて、少し左手の国縫からは、日本海側の当時の瀬棚町に向けて瀬棚線が伸びていた。

この820Dは、前年2016年春の北海道新幹線開業までは、快速「アイリス」という列車だった。瀬棚線在りし頃の急行「せたな」の末裔となる。瀬棚線廃止時には快速「せたな」に格下げされていたが、廃止後は函館-長万部間の筋が快速「アイリス」に引き継がれた。2000年に下りが普通列車に格下げされ、上り函館行のみで運行されていた。そして、その上りも格下げされ、1966年に運行が始まった急行「せたな」の系譜に終止符が打たれた。快速が普通になったからと云って利便性に大きな違いが在るわけではないが、列車名が無くなるのはやはり寂しいものだ。特急やコンテナ貨物が行き交う立派な複線区間を、快速時代から変わらぬキハ40の単行が、ダイヤの隙間を掻い潜って函館を目指す。


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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2020/08/28(金) 00:00:00|
  2. 函館本線
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

こんばんは。
函館本線の情景を思い出します。客貨ともに栄えたからこその複線、非電化のままの路線はなかなか身近にはなく北海道の鉄道らしさの一つにも感じられます。
キハ40形が走る時代も終わりに近づき、そう遠くない未来には北海道新幹線が出来上がり、この鉄道の風景も変わっていくのだろうと思います。
多くのローカル線が赤字を理由に廃止され、かろうじて長らえている骨組みのような幹線にまで、終止符を打たれることが決まっている、どうしても失われていくものに対する寂しさの方が優ってしまいます。
お写真から、また函館本線を旅したいと強く感じさせて頂きました。
風旅記: https://kazetabiki.blog.fc2.com
  1. 2021/02/17(水) 03:18:47 |
  2. URL |
  3. 風旅記 #O7xVy9HA
  4. [ 編集 ]

非電化複線

風旅記さん、

こあらまが鉄道をやり始めた頃には、結構非電化複線がありました。
幹線でも電化の遅れていたところとか、石炭輸送に邁進していた時代の名残などです。
その後、電化されるところは電化され、石炭系の多くが単線化か廃線に向かいました。
石炭系では、南の筑豊本線東部、北の室蘭本線岩見沢口が典型で、筑豊は電化、室蘭は単線化し廃線の声も。
そんな中、函館本線海線と室蘭本線長万部口は、部分的な非電化複線のまま現在に至っています。
本州間寝台特急が消え、コロナでさらに道内特急は寂しくなりそうですが、貨物街道ですから、今は全線単線化は難しいのでしょう。
新幹線が札幌まで繋がったら、山線は確実に廃線でしょう。第三セクターに名乗りを上げられる自治体もいないでしょう。
あとは貨物次第じゃないですか。新幹線軌道を行くというなら、海線も分離か消えてしまうんでしょう。
ご体験済でしょうが、普通列車の少なさを思えば、地域内輸送はじり貧ですからね。
特急にガンガン追い抜かれる、普通列車の旅も期限付きかもしれません。
  1. 2021/02/17(水) 16:49:19 |
  2. URL |
  3. こあらま #bhV1oT4A
  4. [ 編集 ]

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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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