駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

カシオペア 函館スイッチバック

今回は趣向を変えて、函館駅をスイッチバックする「カシオペア」の様子をお送りします。

とうとう残り2か月程になってしまった「カシオペア」と「北斗星」の運行。北海道と結ぶ特急寝台列車の歴史の一幕が降りようとしています。以前の記事にも書きましたが、騒ぎ立てるつもりは毛頭ありませんが、別れを惜しむ気持ちには変わりはありません。

それと、もう一つ気掛かりなことがあります。北海道新幹線開業後の函館駅です。新幹線が函館を迂回することが決まった時には、JRは新函館北斗‐函館間を第三セクター化する計画でしたが、さすがに市と道の猛反発に屈してJR残留を決定しました。とは言え、新幹線開業後に走るのはリレー号となる「はこだてライナー」と第三セクター化が決まっている五稜郭から木古内までの江差線改め「道南いさりび鉄道線」のみとなり、北海道の玄関駅とのしての歴史には終わりを告げます。多分、函館運輸所もなくなるでしょうし、駅も簡素化されるはずです。

そんな状況ですから、「カシオペア」や「北斗星」、さらには「はまなす」が活躍する函館駅の姿を残しておきたいと思い立った次第です。ちなみに、「トワイライトエクスプレス」は函館には入らず、五稜郭での運転停車の付け替えでした。架線柱だらけの構内を見通せる場所には限りがありますし、昔のような構内撮影などとんでもない時代です。煩わしい物だらけの写真ですが、撮影の趣旨をご理解の上、ご覧頂ければ幸いです。撮影は2015年5月です。


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① カシオペア到着の20分程前の6:15頃に、始業点検を終えた牽引機のDD51重連が旧函館運転所のクラを静かに出発します。運転装置を点検しながら、ゆっくりと待機位置へと進みます。クラには函館運輸所に変わった後も、「運転所」の看板が掛け続けられています。後ろには、函館山が変わらず鎮座しています。函館山の麓が観光の中心の元町地区です。


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② 待機位置に到着しました。後ろの建物はロワジールホテル函館です。ここの部屋からは駅の全景と出入りする列車をつぶさに拝めそうなロケーションです。何処かのブログにここからの画がありそうです。函館駅の特徴ある湾曲したホームが見えます。この線路もホームも、かつては青函連絡船の桟橋に繋がっていました。列車が着くと、連絡船の場所取りのため、乗客は我先にホームを桟橋に急ぎました。


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③ DD51重連をトリミングでアップしてみましょう。「入信あり 一旦停止」の立札の向こうに、三つ目の灯列式入換信号機があり、その下に入線する番線が表示されています。機関車交換が行われる列車は、通常、機回し線がある8番線が使われます。今日の札幌行きカシオペアも8番線です。
北海道のDD51もここ函館の北斗星色の12両のみになりました。現役蒸気時代に、蒸気ファンから毛嫌いされた「赤○○」も消えようとしています。


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④ 待機するDD51重連の前を、海峡線を担当する函館のED79が引くカシオペアが、定刻の6:35に流れるように入線してきました。朝日を受けてどの車両も輝いています。カシオペアの5つ星を表す5色の帯が綺麗です。また、DD51とED79の車体色のコントラストは絶妙です。


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⑤ さあ、定刻の6:49、ホームの発車のアナウンスが聞こえてきました。暖機アイドリングが続いていたDML61Z形エンジンに一気にカツが入ります。1100PSの4基のエンジンのイグゾーストで列車後方は霞んでいます。出発駅でしか見られない、迫力あるDD51重連の発車シーンです。寝床のクラと函館山とは暫しの別れです。


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⑥ 排気を上げ通過していくDD51には、「函」と「重」の二つの札が掛かっています。もう函館運輸所のDDにしか残っていない全重連の表示です。配属されている全てのDD51が全重連形ですが、札差は残っています。小さなことですが、何となく嬉しいですね。


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⑦ 排気を纏い、次の停車駅の森に向けて加速していきます。いい天気ですから乗客の皆さんも北海道の風景を楽しまれていることでしょう。函館の街を抜け、藤城線を登れば、名勝地大沼です。


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⑧ スイッチバックで再び車窓からの風景が楽しめるようになったカシオペアスイート展望室には、流れ去る景色を眺める幸運な方がおられます。きっと、苦労して切符を入手されたのでしょう。思い出に残るいい旅ができるといいですね。

次は森です。


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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2015/07/04(土) 01:18:09|
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こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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