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駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

気が付けばキハ110系

気が付くとこの顔が蔓延っていた
雪国も寒冷地も急勾配も何のそのだ

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2020年3月 飯山線

気が付いてみると、東日本の非電化ローカル線は、この気動車が幅を利かせていた。現役蒸気の頃のキハ10系や20系、そして58系には強い愛着があるが、当時はあくまで脇役にしか過ぎず、積極的に撮る相手ではなく、移動のために乗るものだった。その愛すべき、乗りに乗った国鉄型気動車を駆逐すべく、JR東が送り込んだのがこのキハ100系/110系だった。確かに、非力なDMエンジンの倍も力があるような高出力機関は、もたもた出発していた国鉄型をあざ笑うかのような加速性能だ。小海線の急勾配もかっ飛ばしてくる。車内もグッとモダンになり、空調完備の快適性は疑うもない。車窓の風の香りを感じて、先を急がない鉄道旅を楽しむことは、もう旧人類の哀愁でしかない。

こあらまが、鉄道から少々距離を置いていた間に、気動車の勢力図は大きく変わってしまっていた。最後の純国鉄型一般気動車とも云えるキハ40系一族が残っていたのが、せめてもの慰めだった。登場時のタラコ塗装が大いに気に食わなかったが、ゲテモノが次々と現れる昨今、タラコもまた良しと思えるようになった。ところが、哀しいかな、近場の小海線と飯山線は、どちらも今はJR型のキハ110系だ。良いも悪いもなく撮り続けるうちに、まあ、これはこれだと諦めの境地にはなった。ところが、この型も車歴が嵩み、引退も遠い話ではないという。そうなると、勝手なもので、不思議と愛着が湧いてくるというものだ。何時までだかは知らないが、せいぜい上手く撮ってやらねば。


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2020年1月 小海線


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  1. 2020/03/31(火) 00:00:00|
  2. 飯山線
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江ノ電の走る街 江ノ電でご飯

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2020年2月 江ノ島電鉄

この街の飲食店には変わった趣向の座席がある
海を眺める屋外の止まり木席などまだ月並みだ
こちらは江ノ電を愛でながらという人気の席だ
この日はお二人さんが快く背中を貸してくれた


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  1. 2020/03/29(日) 00:00:00|
  2. 江ノ島電鉄
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苫小牧の大煙突

ランドマークの大煙突から白煙が流れる
幹線貨物機の屯う機関区との共演だった

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1973年3月 室蘭本線 苫小牧

今月13日に上梓した現役蒸気の記事「製紙工場のある駅」に、高辻烏丸さんからコラボを頂いだ。角度が大きく異なるが、同じ跨線橋からのC57客レのショットで、調度2年後の1975年3月の撮影になる。現役蒸気の団塊世代は、数年の違いはあるが、この頃、大学受験という難題とも向き合わなければならなかった。思う存分撮りに行けないストレスと戦う日々でもあった。晴れて大学生になった時には、蒸気は消えていたという面々も多いのではないだろうか。大学受験を後回しにした、強者がいたかどうかは分からない。

苫小牧でコラボ頂いたので、もう一枚苫小牧をアップしてみたい。苫小牧駅の室蘭側のホームの端になる。王子製紙苫小牧工場の大煙突が目の前に威圧感をもって聳える。右手に広がるのが苫小牧機関区になるが、所属機は日高本線関係と入換用が中心で、気動車の姿も見える。室蘭線のD51は、主に鷲別、追分、岩見沢第一の各機関区に配属され、苫小牧はその休憩場所になっていた。向かい合わせの手前のD51766は、かつての名機関区の鷲別の罐だ。向こうのはカマボコドームの戦時型のD511085で岩見沢第一になる。

苫小牧は太平洋岸の勇払原野にある。日本海側の石狩平野からは遮る高い山脈がなく、比較的なだらかな馬追の丘陵地帯が広がっている。そのため、風の強い場所として知られ、蒸気撮影の場合、風向きを見誤るとひどい目にあった。高辻さんのC57もこあらまのC57も、強い海風に大きく煽られている。風の状態を知るには、やはり王子製紙の大煙突だった。1980年の室蘭-沼ノ端間の電化で、苫小牧にも架線が張り巡らされたが、当時の駅構内の空はこんなにも大きく、只々製紙工場の白煙が勢いよく流れていくのみだった。


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  1. 2020/03/27(金) 00:00:00|
  2. 室蘭本線
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桜の便りに誘われて

幸か不幸か観光客の人波が戻ってきた
この先の未来予想図は天のみぞ知るだ

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2020年2月 横須賀線 鎌倉

新型コロナの蔓延で、とうとう東京オリンピックは延期のようだ。不要不急のオリンピックはさておき、日本と世界の経済はどうなってしまうのだろうか。おまけに、子供や家庭は精神を病んできたというから一大事だ。「ブーマー・リムーバー」なる言葉も飛び交い、世代間の溝も深まりつつある。外出の自粛や制限で、期せずして「飛び恥」は大きく前進した。中国の環境破壊の工場群の操業休止で多くの命が救われたと主張する学者も現れた。観光客減少でアルプス氷河から流れ出る水が綺麗になったという主張もある。夫々の立場で物申すカオスが世界に広がっている。より感染力も致死率も厄介とされるインフルエンは、治療薬とワクチンで騒ぎは治まった。新型コロナについても、急ピッチで開発中だ。人間社会が壊れてしまう前に、間に合ってもらわないと大変なことになる。

一時期、あれ程人出が少なくなっていた観光地にも、桜の便りに誘われて、徐々に日本人の人波が戻ってきた。横並び自制の日本に在っては、一度箍が外れると、あっと言う間に元に戻ってしまう。有識者は、盛んにオーバーシュートの発生とそれに続く医療崩壊を危惧しているが、籠ることに疲れてしまった一般大衆にはとんと響かない。あれ程、マスク、マスクと騒いでいたのが、驚いたことに、マスクの覆面顔も少ない。このままいくと、本当にオーバーシュートが起こるかもしれない。そうなると都知事の触れた前代未聞の東京封鎖となるのか。まだまだ序の口でしかない外出自粛要請にも飽きてしまう気性が、戒厳令の東京封鎖となるとどうなってしまうのだろうか。医療崩壊が起きた国の惨状を生々しく報道すべきなのか。SFの世界のような話が俄かに現実味を帯びてきた。


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  1. 2020/03/25(水) 00:00:00|
  2. 横須賀線
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なごり雪 2020

この冬最後のなごり雪が降り頻る
春本番の頃このホームは用済みだ

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2020年3月 小海線

暖冬とは云え、この冬も雪景色の小海線を何回か撮った。標高の高い寒冷地だけに、降れば雪になることが多い。その辺が、豪雪地帯にあっても標高の低い只見線小出口の魚沼と違うところだ。3月も後半になり、早いもので、各地から桜の開花が伝えられるようになった。そろそろ雪の季節も終わりになる頃だ。終わってみないことには分からないが、先日この冬最後と思われる雪に見舞われた。気温が高く、粒の大きいボタン雪が勢いよく舞った。実は、その後の強い冬型で、何度か雪化粧したものの、ほんの一時のことだった。

雪が強まった昼頃、馴染みの駅に出掛けてみた。列車は小淵沢からの下り列車で、なかなかいい降りっぷりだが風は弱く、撮影を楽しむことが出来た。湿った着雪し易い雪質のせいか、列車にも白いものが目立ち、この時期のなごり雪というには、少々降り過ぎのような気もする。


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この時、駅舎に気になる「お知らせ」を見つけた。この駅は、ご覧の通り、相対式ホーム2面2線の構造で、上り列車が駅舎側、下り列車が山側のホームに入っている。ところが、4月20日から、列車は全て駅舎側のホームからの発着になるという。場内踏切と山側のホームには立ち入れなくなるそうだ。50年前のC56の野菜列車の時代から馴染みにしているホームと待合室は、とうとう用済みになってしまうようだ。山側ホームの停車シーンと場内踏切を渡る乗客が見られなくなるのが寂しい。近くにいると忘れがちだが、小海線も立派な赤字ローカル線の一つということだ。


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  1. 2020/03/23(月) 00:00:00|
  2. 小海線
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泣きのスキー場

良好な雪質が売りのスキー場にも雪がない
暖冬と新型コロナでさんざんなこの冬だった

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2020年3月 飯山線

この山の名は「高社山」という。以前、故郷の山としてご紹介したことがある。この地域のランドマーク的な山であり、清水栄一の「信州百名山」にも数えられている。冬になると北斜面には「北信州木島平スキー場」が姿を現す。山稜の向こう側には、「X-JAM高井富士」や「よませ温泉スキー場」などがあり、高社山周辺の5スキー場が、「Mt.KOSHA」として共通リフト券を販売している。長野県内では、志賀高原スキー場、野沢温泉スキー場に次ぐ広大なスキーエリアを持つ。

夕方、スキー場が夕日に染まりだした。何とか、戸狩野沢温泉始発の列車が、その山容と絡められそうだ。例年なら、まだまだ銀世界が広がっているはずだが、今年は御覧の通りだ。前日に降った雪が申し訳程度に残っているだけだ。季節風がどんとぶつかる北斜面のスキー場にも、20日現在、25cmの積雪しかなく雪質もザラメだ。暖冬と新型コロナウィルスで、各地のスキー場は今期はさんざんだっただろう。このスキー場も予定を繰り上げての営業終了となるようだ。


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  1. 2020/03/21(土) 00:00:00|
  2. 飯山線
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駅舎の灯 大白川 19時05分

吹雪の合間を突いて国越え列車が到着した
やっと雪化粧した山間の駅が闇夜に浮かぶ

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2020年3月 只見線 大白川

この写真を見る限り、穏やかな山間駅の夜景と思われがちだが、この晩の撮影は大変辛いものだった。寒冷前線の通過後、次第に冬型の風雪が激しくなりつつあった。天気予報は暴風雪だった。大白川の夜景を眺めるつもりでいたが、果たして天候が吉と出るか凶と出るかは難しいところだった。吹雪で視界が閉ざされてしまえば、手も足もだせない。この日は30分周期くらいで荒れていた。吹雪の後の10分間くらいは雪は治まっていた。天候に邪魔されることも考慮して、2本の列車をターゲットにして、夜の大白川にトライすることにした。

現場に着くと、予想を遥かに上回る暴風雪になっていた。どうやら、地形が風を集めて増幅させているようで、被写体の大白川駅の方から強烈な風が吹き上げてくる。雪は降るというより、横に流れていた。平均風速は20m/sを優に超えているようだった。完全な向かい風のため、いったいどうやって撮ればいいか思案したが、なかなかいい策は浮かばない。夜景撮影で前玉に雪がついてしまうと画が滲んでしまう。もう、雪が治まるのを祈るしかなかった。列車到着5分前に運よく雪が上がった。しかし、次のブリザートまでは10分しかない。

雪が上がって機材のセットを始めるが、今度は風対策だ。夜景となると三脚だが、三脚もカメラごと吹き飛ばされそうだ。非常時用のガン鉄チェーンを三脚に縛り付けて、何とか飛ばされるのだけは防いだが、カメラの揺れが激しい。感度を抑えて繊細な画質で捉えたかったが、シャッター速度を稼ぐために、ぎりぎりまで感度を上げざるを得なかった。それでも、揺れの影響は甚大だった。試写を繰り返すが、風が強まるとブレは相当なものだった。手振れ防止機構を使うことも考えたが、セットした玉には付いておらず、悪天候の中での交換も憚れた。

列車は、暗夜行路の只見から定刻に現れた。幸いにも雪は避けられたが、風は相変わらずで、止まってくれよと、普段の何倍ものシャッターを切った。デジタルの時代で結果は直ぐに確認できる。多くはボツの部類だが、何枚かが辛うじて大甘の許容範囲内だった。再び吹雪出した天候に、次を狙うべきか少しだけ迷うが、当然続行だ。次は最終の大白川止まりで、向かって右の線に入って折り返す。シチュエーションの違う列車を狙わない手はない。その模様は次の機会にご報告したい。撮影後、駅まで下ると、嘘のように静かなホームの佇まいが在った。


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  1. 2020/03/19(木) 00:00:00|
  2. 只見線・小出口
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遠いあの日 「45年前の"今日"へ」 緋牛内

45年前の今日の石北本線575レ 緋牛内にて 1975年3月17日

その1 端野側から緋牛内に進入してくるシーン

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その2 緋牛内を出発するシーン 交換の列車は556D  2019/12/11掲載 「あの日の緋牛内は今」から

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その3 美幌との間にある小峠に向け力走するシーン   2015/12/06掲載 「貨物列車の時代」から

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ちょうど45年前の今日の1975年3月17日。こあらまは、前日の興浜北線、天北線の撮影を終えて、深夜01時02分に旭川を出る517レ「大雪5号」に乗車した。大雪5号は北見からC58牽引の「大雪崩れ」こと1527レとなって網走を目指すが、この日の最初の撮影地は、06時42分着の緋牛内と決めていた。

下車前に、絞りもシャッター速度も予めセットした愛機 Nikon F を首から下げ、列車が停車するや否やホームへと降り立つ。ザックと三脚をホームに放り投げて、列車先頭部へと急ぐ。普通自由席は後ろの方で、急がなくてはならない。短い停車時間の後、C58は直ぐに急行寝台編成の引き出しに取り掛かる。暖房の蒸気が列車のあちこちから漏れている。荷物車、寝台車、グリーン車がゆっくりと加速していく。列車がホームを離れると、今度は駅南側に広がる雪田を、中程にある農道に向かって突っ走る。道沿いの農作業小屋に辿り着く時には、黒煙を残して去っていく「大雪崩れ」がちょうどいい距離感で視界にあった。これらのシーンは既にアップ済みだ。ご記憶の片隅にでも残っていたら光栄だ。

休む間もなく、ホームに放置した荷物を回収して、1527レと美幌で交換となる522レを迎え撃つ準備を始めるが、持ち時間はおよそ30分しかなく、駅から遠くには行けない。取り敢えず、集落外れの冬木立と民家を絡めてサイドから狙う。ネガには線路端で構える同業者も写っていた。この522レは、当時のダイヤ情報のダイヤグラムにはDLとなっていたが、実はC58だった。これで、朝の2本の客レをやっつけて、まずは一安心と云ったところだが、この時の本命は522レの1時間半後の貨575レだ。予定通りに、以前のロケで目星をつけていた雪田の向こうにある丘に登ることにする。天気は上々で風もない。朝の冷え込みも申し分ない。

春先の雪は、新雪でなければ表面が凍っているので、冷え込んだ朝であれば雪上を難なく移動できる。ワカンを付ける必要もなく、すたすたと丘を歩き回ることが出来た。この丘からのこの日の575レは、これまで2回に渡ってアップしたが、もう一つ好きなアングルがあった。緋牛内進入シーンだ。時間軸を逆にしての上梓となってしまったが、今回は改めて経時的に3つのシーンを並べてみた。最初からそうしろよという声が聞こえてきそうだが、現役蒸気画は傷や現像むらなどのレタッチに思いの外時間と手間が掛かる。状態のいいコマからアップしていったらそうなってしまった。

最初に来るべき最後の作は、575レが端野側から緋牛内に進入してくる場面になる。若干の登り勾配にはなっているが、緋牛内直前であり、絶気で来るかと思いきや、綺麗な白煙を伴って姿を現した。如何にも道東らしい緩やかな起伏の畑作地帯が広がってる。背景の山並みの向こうには、サロマ湖、そしてオホーツク海も遠くはないはずだ。罐の白煙がこの朝の空気感を語っている。

この丘からの眺めは本当に秀逸だった。緋牛内進入、緋牛内発車、峠に向けてのスパートと、それそれに趣向の異なる場面が楽しめた。蒸気機関車ならではの素晴しい眺めが堪能できる場所だった。実は、2日前の同年3月15日に、同じようにこの丘に登って、575レを狙った方がおられる。「銀『塩』鐵道の夜」のぜっきあいずさんだ。その作はこちらになる。驚いたことに、こあらまと殆ど同じ立ち位置だ。ということは、ぜっきあいずさんの踏み跡を、こあらまは辿ったのだろうか。哀しいことに、45年と云う年月は、記憶を大胆に風化させてしまう。細かいことは全く覚えていない。ただ、丘の上でスッキリした抜けを探して歩き回ったことだけは覚えている。結局、ぜっきあいずさんもこあらまも、探索の結果、この立ち位置に落ち着いたのだろう。

45年という長きを隔てて、また一つニアミスが明らかになった。45年後にも、変わることなく蒸気機関車に愛着を持ち続け、発信を続ける同胞たちに乾杯だ。

この後、こあらまは、好天に誘われて、緋牛内10時31分発の558Dで常紋信号場へ向かい、予てより気になっていた三角山の登頂を果たしている。それにしても、何というハードな毎日だ。若さと云うのは恐ろしいものだ。


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  1. 2020/03/17(火) 00:00:00|
  2. 石北本線
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駅舎の灯 入広瀬 20時57分

季節外れの雪のない雪国の小駅
塒に帰る回送で駅の一日が終わる

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2020年3月 只見線 入広瀬

冬型の気圧配置にはなったが、寒気の入り込みが弱く、冷たい雨はなかなか雪へと変わらない。季節外れの積雪の無い入広瀬が続く。早朝の05時59分の大白川への送り込み回送で眠りから覚めたこの駅に、4往復の列車が過ぎ去った。最終列車となる20時32分の大白川行からは、5人程の乗客が下車し、足早に暗闇に消えていった。その最終列車は、大白川からトンボ返りの回送となって小出に戻って行く。職員の労務管理上のものなのか、車両の保安上のものなのか、今の時代に小駅での駐泊は希だ。往復1時間の回送の方が、理に適っているらしい。車内灯が点いているか少々不安だったが、この駅の一日を締めくくる回送の赤いテールライトを、降り頻る冷たい雨の中で見送った。


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  1. 2020/03/15(日) 00:00:00|
  2. 只見線・小出口
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製紙工場のある駅

この駅は製紙工場と共に長きを歩んできた
大煙突との記念撮影で北の大地の旅が始まる

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1973年3月 室蘭本線 苫小牧

北海道を鉄道で旅したことのある方なら、この駅の名前は直ぐに出てくるだろう。駅に隣接する製紙工場の大煙突から吐き出される白煙は、この地のランドマーク的な存在だ。この駅が北海道炭礦鉄道によって開設されたのが1892年。国有化され官営鉄道となったのが1906年。王子製紙苫小牧工場が操業を開始したのが1910年。以来110年にわたって、苫小牧駅と王子製紙は共に歩んできた。官営鉄道は国鉄、JR北海道と名を変えていった。製紙工場の方も離合を繰り返し、王子製紙工業苫小牧工場や新王子製紙苫小牧工場という名の時代もあったが、現在は創業時の名称に戻っている。新聞用紙の生産が主であり、主要施設が経済産業省の「近代化産業遺産」に指定されている。

室蘭線の岩見沢行きの普通客レが、C57144に牽かれて沼ノ端に向け苫小牧を出発した。追い風が強く、煙の方が先にやって来た。危ないところだった。本線を走っているはずだが、何故か線路脇には給水、給炭設備があり、線路にはアッシュピットまである。線路は間違いなく駅ホームから続いているから不思議な本線だ。機関区はホームの右向こうで、大煙突の前辺りにある。写真左手には貨物用のホームが見える。今は、貨物駅は分離されて苫小牧貨物駅の名で沼ノ端寄りにある。この日は北海道初日で、上野からの長旅を終えて、高揚した気分で苫小牧のホームに降り立った。冷たい空気に触れて北の大地に立ったことを実感する。これから始まる蒸気三昧に胸が躍ったものだ。


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  1. 2020/03/13(金) 00:00:00|
  2. 室蘭本線
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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

著作権について

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