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駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

小さな駅の雪景色

千曲川の畔に佇む小さな駅が雪化粧した
小さな待合室は住人の帰りを静かに待っていた

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2016年1月 小海線

その駅は千曲川の畔にポツンとある。駅の周りには畑が広がり、商店などはない。遠くに何軒かの民家が見えるだけだ。夜ともなれば、綺麗な星空が広がる。駅に通ずるのは乗用車がやっと通れる細い道だけだが、雪が降ればその道は直ぐに除雪される。小さな駅だが朝には何処からともなく乗客が集まり、夕方には何処かに去っていく。この地の住民にとっては大切な駅だ。

駅名になっているここの地区は、小さな尾根に隔てられた二つの集落から成っている。線路はその尾根をトンネルで抜けている。どちらの集落の中にも線路が通っているが、二つ駅を作るわけにはいかない。どちらの集落にも贔屓にならないように、中間に駅を置いたようだ。そのため、こんな秘境駅の佇まいとなってしまった。

平成23年の長野県の統計では、この駅の一日乗車人員は30人、そのうち定期利用は27人とある。つまり、朝晩の通勤・通学の乗降が殆どで、昼間は人の気配はないということになる。この列車もドアが開くことはなかった。停止したかと思うと、すぐにまた走り出した。秘境駅好みの方にはお奨めしたい。昼間に行けば、駅を独り占めだ。


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  1. 2016/02/08(月) 01:40:06|
  2. 小海線
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流氷の季節

流氷が接岸してから随分と経ち、浜の氷の汚れも目立ってきた
流氷原を照らす太陽も眩しくなり、海明けはもうすぐだ

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1973年3月 釧網本線 北浜

今年も流氷が南下し、1月27日に紋別、29日には網走で「流氷初日」を観測した。昨年は流氷面積が過去最少だったが、今年も平年の約7割に留まっているそうだ。やはり、温暖化の影響は計り知れない。オホーツク沿岸の冬の観光資源だけあって関係者は気をもんでいるようだ。2月11日には網走港で恒例の「あばしりオホーツク流氷まつり」が開かれるが、接岸の見通しは立っていない。3日にウトロで2週間遅れの接岸が記録されたが、果たして網走は何時になることやら。

一方、ここ釧網本線の「流氷ノロッコ号」は、専用機のDE10の老朽化を理由に、JR北は昨年11月に廃止の方針を提示したが、一昨日の道新ウェブ版によれば、一転して別の観光列車を創設する意向が示されたそうだ。ただ、これも、今春の新幹線開業後の様子によっては、ご破算になるやもしれない。今のJR北は全てが新幹線次第だ。

変わってこの画の頃は、流氷はきちんと接岸していたし、釧網線の混合列車も元気だった。蒸気ファンは、道内を流浪しながら、流氷情報を交わし、三々五々流氷のメッカの北浜を訪れていた。当時の北浜には展望台などあるわけもなく、国道を挟んだ海岸段丘の上が流氷撮影の場所だった。知床連山をバックに流氷の白い海が広がっていた。蒸気は消える運命にあったが、流氷までが消えてしまう時代がやって来るとは思わなかった。


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  1. 2016/02/06(土) 00:39:31|
  2. 釧網本線
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冬枯れの路

葉を落としたモノトーンの冬枯れの森は、思いのほか明るい
木々の梢は、春の準備を進めているが、芽が膨らむのはまだまだ先だ

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2013年3月 小海線

この地にやって来る観光客は夏場に集中している。高原のイメージはやはり清々しい夏ということなのだろう。小海線の季節臨時列車の名も「八ヶ岳高原列車」、「さわやか八ヶ岳高原号」と、何れも夏の高原を想起させるものだ。清里に代表される観光地は、冬の集客に苦心しているが、そう簡単ではない。一時期流行したスキー人気も今一つだ。

わざわざ寒さの厳しい冬の寒冷地を旅するのは、かなりの好き者かもしれない。日本の本当の美しさは、遷りゆく四季の変化にあり、冬もまた心躍る季節なのだが、そんな風流人は少ないらしい。小生は、色々な理由で、冬の撮影が多いのだが、残念ながら、夏場は畑の作業が忙しいという風情のない理由が大きい。

ただ、観光路線とはいえ、賑わいが年中続くのであれば、やはり落ち着かない。観光客が途絶えた静寂の季節もあったほうがいい。色彩が失われた美しいモノトーンの冬枯れの路を、高原を目指してキハが登ってきた。今日は暦の上では立春だが、この地は今が寒さのピークで、春はまだまだ先だ。


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  1. 2016/02/04(木) 00:10:21|
  2. 小海線
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シゴナナのフォルム

冷え込んだ朝、蒸気にまみれ客レの先頭に立つシゴナナの姿があった
退役まで秒読みとなった、現役蒸気終焉の年のまだ春浅き頃のことだった

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1975年3月 室蘭本線 栗山-栗丘

今から40年と数カ月前、1975年の暮れに現役蒸気が終焉の時を迎えたが、その終焉の地がこの界隈だ。その年の春先には、室蘭本線、夕張線の多くの列車の先頭に立っていたのは相変わらず蒸気で、DDはまだまだ少数勢力だった。この後僅か9ヶ月間で無煙化を成し遂げた、国鉄の近代化への執念も凄いものだった。

数年前に岩見沢から室蘭線に乗車したことがあるが、「栗」の字を頂く3駅が連なるこの辺りは、静かな佇まいの場所となっていた。複線の下り線は廃線となったが、大部分でレールが残されているため、遺構と呼ぶにはまだまだ生々しい。一大拠点だった追分は、車両のいない広いヤードだけが残り、いかにも寂しげだ。地域の全ての炭鉱が閉山となった今、全盛時代にはセキの2,400t石炭貨物が行き交ったこの路線も、兵どもが夢の跡となっていた。

その優美な姿を誇るライトパシフィックのC57も、この北の大地が最後の活躍の場となった。彼らには爆煙の力走は到底似合わない。軽快な走りこそがお似合いだ。切り詰めデフに密閉キャブなど、北海道形のちょっと無骨な姿に化けてはいるが、そこには紛れの無い1次型の優美なシゴナナのフォルムがあった。


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  1. 2016/02/02(火) 02:26:23|
  2. 室蘭本線
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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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