人吉盆地の田園鉄道の春の雨上がり
長閑な路線の日常も一瞬に奪われた

2017年4月 くまがわ鉄道 湯前線 肥後西村
先の球磨川氾濫で大被害を被った肥薩線だが、その状況は惨憺たるものだ。山線の被害状況はなかなか伝わってこないが、人吉-真幸間に被害が出ているようだ。そのため、八代-吉松間の運休が続いている。これはもう駄目かという思いが漂ったが、先月28日に、JR九州の青柳社長が、鉄道での復旧を目指すとの会見を行った。しかし、鉄道での復旧が決まったわけではない。まずは、鉄道での復旧を前提に、費用を算定するということらしい。その後の復旧方法は地元との話し合いということだ。何となく、日田彦山線の時と同じような流れだ。復旧費用は日田彦山線の比ではないだろう。沿線自治体が負担できるような額でないことだけは確かだ。JR九州の株主もまた同じだろう。やはり復旧は一筋縄には行かない。
一方、くまがわ鉄道の方はどうだろうか。被害は第四球磨川橋梁の流失など、人吉-肥後西村間に集中している。それと、全車両5両が人吉温泉駅構内で水浸しになっている。被害額は数十億円規模になることが予想されている。利用者は通学生が8割と云う鉄道だが、県と沿線自治体が国の支援制度を活用する検討を始めた。先の熊本地震で被災した南阿蘇鉄道の復旧に適用された特例スキームが、恒久化されているとのこと。色々な制約があるが、適用されれば復旧費用の97.5%は実質国のツケにできる。今後、どのような進展を見せるかははっきりしないが、とりあえず、当面の廃線は免れたようだ。しかし、肥薩線廃線、くまがわ鉄道存続となった場合、くまがわ鉄道が陸の孤島の鉄道となってしまうことも考えられる。
この2線以外にも、久大本線、芸備線、福塩線、飯田線、大井川鉄道などで豪雨災害不通が続いている。梅雨末期の線状降水帯の陣でもこれだけの被害が出た。秋には、台風暴風雨の陣が待っている。鉄道のことも気がかりだが、まずは自宅周辺のハザードマップと避難所を再確認しておこう。
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- 2020/08/08(土) 00:00:00|
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線路端のコブシの花が満開になった
田園シンフォニーの里に春を告げる

2017年4月 くま川鉄道 一武
コブシは日本原産の花木で、学名も Magnolia kobus だ。農作業の開始を告げる花とされている。
★只今、予約更新で「春・花の季節」をお送りしています。
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- 2018/04/15(日) 00:00:00|
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桜は満開になったが、折からの春の嵐にちょっと可哀そうだ
濡れたホームに列車のライトが滲み、春雨の一日が暮れてゆく

2017年4月 くま川鉄道 肥後西村
どうも九州の桜の季節は天候が安定しない。この日も朝から雨が降ったり止んだりの繰り返しだ。そろそろ夕暮時の高校生たちの帰宅の時間となったが、列車時刻に合わせるように、また黒い雨雲が近づいてきた。ほんの15分くらいのことだったが、辺りが暗くなり、風も吹き荒れ、春の嵐になった。高校生たちは、田園シンフォニーに飛び乗るようにして帰って行ったが、可哀そうに、一人だけ乗り損ねてしまった。母親でも呼んでいるのだろうか。次の湯前行きはちょっきり1時間後だ。


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- 2017/06/08(木) 00:30:00|
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