駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

下北の夏

起伏の少ない丘陵がどこまでも続いている
穏やかな夏の陸奥湾を横目に単行キハが走り抜ける

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2016年7月 大湊線 吹越

平坦線でカーブも勾配も少なく、駅間距離も長い大湊線の列車は頗る速い。特に有戸-吹越間では駅間13.4kmを12分程で走り抜け、最高速度は85km/hに達する。快速は全線58.4kmを51分で走破し、表定速度は68.7km/hにもなる。ローカル線には似つかわしくない速さだ。短尺のキハ100系でも330PSの機関を積んでおり、キハ20系やキハ40系の時代の走行性能とは比べものにならない。それでも、陸奥湾を望む長いストレートを走り切るには、それなりの時間が掛かる。前照灯を確認してから、テールライトが視界から消えるまで、ファインダー越しに、じっくりと高速キハの走りが観察できる。DMH17エンジンには強い郷愁を覚えるが、これがJR東日本のローカル線の今の姿だ。ただ、早いものでキハ100/110系が登場して27年となった。つまり、キハ20系が絶滅危惧種になってから、既にこれだけの時間が流れたということだ。


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  1. 2017/08/15(火) 00:30:00|
  2. 大湊線
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踏切注意

小さな踏切に掲げられた幾つもの「とまれ」の文字
勢いよく「リゾートあすなろ下北」が通過して行く

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2015年5月 大湊線 赤川

ローカル線の小さな踏切で一時停止する車は意外と少ない。同じ路線でも国道などが交わる大きな踏切では行儀よく皆一時停止する。列車の本数には変わりはないのだが、不思議な現象だ。小さな踏切では人目がないというのが理由なのか。近所の小海線の踏切でも、減速することなく軽トラが渡って行くのは日常風景だ。どうせ日に何本かの列車しか来ないのだから、ぶつかる筈がないと思っている。殆どの場合その通りだが、皆無であるはずもなく、ぶつかってしまえば間違えなく大事故だ。

この大湊線の厚生踏切はかなり長い直線路の中程にあり、列車の速度もでている。運転士氏からはこの踏切を横切る車が、かなり遠くから見えているはずだ。直前横断に肝を冷やす度に、注意喚起の「とまれ」の立札が増えていったのだろう。左右確認を懇願するかのように、立派なミラーまで取り付けられたが、事態は一向に改善せず、最終手段の警報機と遮断機が同時に設置されることになったのだろう。大した通行量があるとは思えない小さな踏切には不似合いなフル装備の第1種踏切だ。

踏切は法的には「踏切道」という。いかなる場合も優先権は鉄道側にあり、緊急車両であっても列車の通過を待つ他ない。信号のない踏切での一時停止が義務付けられたのは1960年のことだ。現行法令では、保安設備として最低限警報機が必須だが、施行前のものは対象外のため、結果的に保安設備のない第4種も多く、所謂「勝手踏切」なるものも多数存在する。道路側には「踏切あり」の警戒標識が付くが、昔は蒸気機関車と煙のマークだったが、今は電車や気動車になっている。

さてさて、法的には色々と小うるさいことがあるが、只でも苦しい台所事情のローカル線に、立派な踏切を多数作ることは現実的ではない。事業者側も地域住民の生活路となっている勝手踏切を問題にはしたくないだろう。要は事故を起こさず当局を刺激しないように、そっと使い続けるのが得策だ。今の時代にあっては、警報機と遮断機頼みの形ばかりの一時停止で、左右確認は疎かになりがちだ。せめて警報機の無い第4種では、指差呼称でもして、安全確認を怠らないようにしたいものだ。


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  1. 2017/05/01(月) 00:30:00|
  2. 大湊線
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丘陵を往く

何処までも続く丘陵に風が流れる
アップダウンする列車を何時までも見送る

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2015年5月 大湊線 有戸

下北半島の付け根はなだらかな丘陵地帯だ。町が少なく駅間も長い。列車は緩やかに丘をアップダウンしながら軽快に走り去って行く。

★只今、予約更新で写真を主とした短文記事でお送りしています。


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  1. 2017/04/11(火) 00:30:00|
  2. 大湊線
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春の彩

下北にも遅い春がやって来た
菜の花の海を赤いうみねこが往く

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2015年5月 大湊線 陸奥横浜

ド派手なカラーリングの「うみねこ」は、何時もは苦手な相手だが、この季節だけは一面に広がる艶やかな色彩にはちょうどいい存在だ。

★只今、予約更新で写真を主とした短文記事でお送りしています。


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  1. 2017/04/05(水) 00:30:00|
  2. 大湊線
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よこはま・たそがれ

陸奥湾の空が黄昏色に染まった
家路についた人々を乗せ、大湊線のキハが横浜を発つ

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2016年7月 大湊線 陸奥横浜

いしだあゆみに『ブルーライト・ヨコハマ』という大ヒット曲があるが、その歌い出しは「♪街の灯りが とてもきれいね ヨコハマ ブルーライト・ヨコハマ~♪」だ。一方、五木ひろしには『「よこはま・たそがれ』という名曲があり、こちらは「♪よこはま たそがれ ホテルの小部屋~♪」で始まる。この2曲は横浜のご当地ソングとしてあまりにも有名だ。異国情緒漂う港町は、自ずと色々な分野の作品に登場してくることになる。

ここは、同じ港町の横浜でも、青森県の下北にある横浜町だ。「横浜」という地名の起こりは、どちらも15世紀までは遡れ、歴史の長さは甲乙つけがたい。東に東京湾が広がる横浜市に対し、横浜町は西に陸奥湾が開けている。小さな漁師町で、きれいな街の灯りもホテルの小部屋もないが、恐山と素晴らしい夕日が眺められ、どちらかというと演歌向きの北の港だろう。春には町中に広がる菜の花畑が多くの観光客を集めている。

神奈川県在住の身としては、横浜は言わずもがなだが、北海道へと繋がる大間への陸路の途中にある大湊線と陸奥横浜にも何度も立ち寄っているので、どちらの横浜とも縁がある。そんな訳で、大湊線では多くの撮影をしてきたが、これまで一度もアップしていない。そのうち特集でもと思っていたが、変化に乏しい路線だけになかなか難しい。このままではお蔵入りしてしまいそうなので、ぼちぼち行ってみることにした。まずは、そんな横浜町の夕日のシーンから。やはり題名は「よこはま・たそがれ」としたい。


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  1. 2016/10/14(金) 00:30:00|
  2. 大湊線
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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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