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駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

大湊線恐山二景

台風一過の風に白雲が流れる
恐山がすっくと陸奥湾に浮かぶ

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2018年10月 大湊線 下北

正確には恐山という名前の山はない。カルデラ湖の宇曽利山湖を囲う外輪山群と火山の総称だ。多量の火山性ガスの噴出により、独特の荒涼感のある風景が形成されている。古来よりこのような場所は地獄と呼ばれ、信仰の対象になってきた。恐山にも、延命地蔵尊を本尊とする恐山菩提寺が開かれ、日本三大霊場の一つになっている。この霊場は、死者が集まる山とされ、死者が巫女に憑依するイタコの口寄せが知られている。死者の憑依を信じるか信じないかは個人の自由だが、故人の言葉を借りて、何らかの道を諭しているということなら、それはそれで縋ろうとする人がいるのも分からなくもない。このイタコという職は寺院とは全く関係のない北東北地方の習俗だ。南方の沖縄や奄美群島にも、ユタという霊能力者とされる職がある。現代の町の手相占いもこの類のものだろうか。

この大湊線と付き合いも長くなった。その訳は北海道への道筋にあるためだ。津軽海峡を函館へと渡るフェリーは、青森と大間の2ルートがある。今回は、大間から函館に渡り、帰りは青森便を利用した。そうやって、行き帰りに北東北の路線も垣間見ようというわけだ。大間ルートでは八戸線が面白かったが、ヨンマルが終って当分は対象外路線になりそうだ。2001年までは、下北から大畑線が分岐していたが、こちらは敢え無く廃止になった。横浜の道の駅に車中泊し、午前中はのんびり大湊線を撮って、下北の老舗で南部煎餅を仕入れて、午後の便に乗るべく大間に向かうというのが恒例だ。これまで何度となく大湊線を撮っているが、これだけ恐山がくっきり見えるのは珍しい。直前に通過した台風24号の風が残っていたせいだろうか。大間からの船旅は少々揺れることになったのだが。


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2018年10月 大湊線 有畑


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  1. 2018/11/21(水) 00:00:00|
  2. 大湊線
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海の見える踏切

陸奥湾越しに津軽が見える
列車は下北の浜を駆けてゆく

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2017年10月 大湊線 吹越 

この踏切に何度立ったことだろう。何時の日か、自然の織り成す劇的な海原に出会えることを期待して。

★只今、自動更新で「東北の秋 2017」をお送りしています。


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  1. 2018/10/14(日) 00:00:00|
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下北雨情

下北に冬を思わせる冷たい雨が降り頻る
鉛色に煙る海原が秋の終わりを告げる

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2016年10月 大湊線 有戸

天気が良ければ陸奥湾バックの有名ポイントだが、この日に見えたのは白い波濤だけだった。

★只今、予約更新で写真を主とした「東北の秋」をお送りしています。


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  1. 2017/10/24(火) 00:00:00|
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下北の夏

起伏の少ない丘陵がどこまでも続いている
穏やかな夏の陸奥湾を横目に単行キハが走り抜ける

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2016年7月 大湊線 吹越

平坦線でカーブも勾配も少なく、駅間距離も長い大湊線の列車は頗る速い。特に有戸-吹越間では駅間13.4kmを12分程で走り抜け、最高速度は85km/hに達する。快速は全線58.4kmを51分で走破し、表定速度は68.7km/hにもなる。ローカル線には似つかわしくない速さだ。短尺のキハ100系でも330PSの機関を積んでおり、キハ20系やキハ40系の時代の走行性能とは比べものにならない。それでも、陸奥湾を望む長いストレートを走り切るには、それなりの時間が掛かる。前照灯を確認してから、テールライトが視界から消えるまで、ファインダー越しに、じっくりと高速キハの走りが観察できる。DMH17エンジンには強い郷愁を覚えるが、これがJR東日本のローカル線の今の姿だ。ただ、早いものでキハ100/110系が登場して27年となった。つまり、キハ20系が絶滅危惧種になってから、既にこれだけの時間が流れたということだ。


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  1. 2017/08/15(火) 00:30:00|
  2. 大湊線
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踏切注意

小さな踏切に掲げられた幾つもの「とまれ」の文字
勢いよく「リゾートあすなろ下北」が通過して行く

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2015年5月 大湊線 赤川

ローカル線の小さな踏切で一時停止する車は意外と少ない。同じ路線でも国道などが交わる大きな踏切では行儀よく皆一時停止する。列車の本数には変わりはないのだが、不思議な現象だ。小さな踏切では人目がないというのが理由なのか。近所の小海線の踏切でも、減速することなく軽トラが渡って行くのは日常風景だ。どうせ日に何本かの列車しか来ないのだから、ぶつかる筈がないと思っている。殆どの場合その通りだが、皆無であるはずもなく、ぶつかってしまえば間違えなく大事故だ。

この大湊線の厚生踏切はかなり長い直線路の中程にあり、列車の速度もでている。運転士氏からはこの踏切を横切る車が、かなり遠くから見えているはずだ。直前横断に肝を冷やす度に、注意喚起の「とまれ」の立札が増えていったのだろう。左右確認を懇願するかのように、立派なミラーまで取り付けられたが、事態は一向に改善せず、最終手段の警報機と遮断機が同時に設置されることになったのだろう。大した通行量があるとは思えない小さな踏切には不似合いなフル装備の第1種踏切だ。

踏切は法的には「踏切道」という。いかなる場合も優先権は鉄道側にあり、緊急車両であっても列車の通過を待つ他ない。信号のない踏切での一時停止が義務付けられたのは1960年のことだ。現行法令では、保安設備として最低限警報機が必須だが、施行前のものは対象外のため、結果的に保安設備のない第4種も多く、所謂「勝手踏切」なるものも多数存在する。道路側には「踏切あり」の警戒標識が付くが、昔は蒸気機関車と煙のマークだったが、今は電車や気動車になっている。

さてさて、法的には色々と小うるさいことがあるが、只でも苦しい台所事情のローカル線に、立派な踏切を多数作ることは現実的ではない。事業者側も地域住民の生活路となっている勝手踏切を問題にはしたくないだろう。要は事故を起こさず当局を刺激しないように、そっと使い続けるのが得策だ。今の時代にあっては、警報機と遮断機頼みの形ばかりの一時停止で、左右確認は疎かになりがちだ。せめて警報機の無い第4種では、指差呼称でもして、安全確認を怠らないようにしたいものだ。


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  1. 2017/05/01(月) 00:30:00|
  2. 大湊線
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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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