駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

三陸は今

美しいリアス式海岸を襲ったあの日の大津波
そして今、コンクリートの醜い塊が沿岸を覆い隠そうとしている

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2016年6月 三陸鉄道 北リアス線 摂待

あの2011年の大津波から6年が経ち、報道映像が少なくなってきた三陸地方だが、どの町も未だに大規模な土木工事現場の様相だ。地盤のかさ上げ、大規模津波防潮堤の建設、国道の高規格化など、ダンプカーばかりが目につく。これらの工事が完成した時、美しい入江が続いていた三陸沿岸の景観はどうなっているのだろうか。人が住む気を失うような不毛の土地と化しているかもしれない。それ程、工事は大規模で、地元の方々にも先行きの想像は出来ていないだろう。

先日、復興大臣が度重なる失言で更迭されたが、攻める側も攻められる側も、被災地の将来を思いやっているとは到底思えない。復興のザル法を作った当時の政権党、それをいいことにやりたい放題の現政権、甘い汁を吸い続ける官僚社会。震災が、増税と公共事業、ばら撒きのいい口実にされている。相変わらずコンクリート政治は健在だ。震災では「絆」という文字が氾濫しているが、実は糸偏ではなく金偏だったようだ。どうでもいい大臣の失言に拘わっている場合ではない。

三陸鉄道の後方のクレーンは、国道45号線の付け替え工事を行っている。リアス式海岸をコンクリートのトンネルと橋梁で直線的に貫こうという算段だ。次回、ここを訪れた際には、背景に巨大なコンクリート橋が出現していることだろう。ニュージーランドのキウイ精神では、無理してまで近道を造る必要ないと考える。わざわざ金を掛けて景観を破壊することは、彼らには愚かなことなのだろう。そんな精神が美しい国土を維持している。さぞかし、日本は美しい国になることだろう。


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  1. 2017/05/03(水) 00:30:00|
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あまちゃんの海

震災から5年が経ち、こんな風景も見られるようになった
海辺では秋サケ用の定置網の準備が始まった

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2016年6月 三陸鉄道 北リアス線 堀内

秋のサケ漁に向けての準備なのか、漁師たちが定置網を広げて繕いをしている。集まって休憩をとっていたが、列車を時計代わりにしているらしく、この列車が通過するのを合図に、また夫々の持ち場で作業を再開した。このところ日本列島は猛暑の真っただ中だ。緑の少ない都会の中では、冷房が生命線だ。そんな暑さの中、季節を追いかける仕事では、既に秋の準備に入っている。この網が湾内の安家川の河口付近に仕掛けられる頃、秋の味覚の遡上となる。

三陸鉄道は、2014年4月6日に、北リアス線の小本-田野畑間が復旧し、全線開通となった。「あまちゃん」人気もあって観光客が大幅に増え、補助金などの関係もあるが、2014年度は久々に黒字となった。山田線の釜石-宮古間が再建の上、持参金付きで、JRから三陸鉄道に嫁入りすることになり、復旧工事が始まっているそうだ。旧国鉄の久慈線、宮古線、山田線、盛線を結ぶ沿岸が、三陸鉄道一本で結ばれることになった。観光路線化を推し進める三鉄だが、「こたつ列車」に続く名物列車の登場が待たれる。

ここ堀内駅は「あまちゃん」に登場した「袖が浜駅」のロケ地だ。駅の両側には、撮り鉄にも人気の大沢橋梁と安家川橋梁があり、列車の徐行・停車サービスが行われている。三鉄は大半が山中を往くので、意外と海を臨められるスポットは少なく、この一帯は観光資源的に貴重な場所だ。ご覧の様に、線路が高台を走っているため、津波の被害が少なくて済み、いち早く復旧して、朝ドラの撮影地となった。海辺で大漁旗を振る天野夏こと宮本信子を思い出される方も多いだろう。多分、こんなにまで三鉄を応援してくれる好材料は当分はないだろう。それでも、各地の第三セクターを牽引してきた三鉄だ。きっと、岩手県人の気質のごとく、粘り強く生き続けてくれるだろう。


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  1. 2016/08/08(月) 00:00:00|
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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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