駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

桜の日に 桜雨

乗客の人影が見えない気動車が静々と現れた
僅かな距離の移動が日課となって久しい

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2017年4月 南阿蘇鉄道高森線

関東甲信越地方も、ここ数日は梅雨らしい空模様になった。この「梅雨」の語源については諸説紛々だ。この二文字だけなら「つゆ」と言うところだが、梅雨前線となると「ばいう」だ。二つの読み方が、平行線を辿っているのも、複雑な語源説の表れだ。さて、今回の写真に降る雨は「桜雨」だ。こちらは、読んで字のごとくで、何も考えることはない。本当に美しい日本語だ。ただただ、「さくらあめ」に思いを馳せればいい。その桜雨に濡れながら走る気動車は、乗客を運ぶためではなく、主に、施設と車両、そして職員のモチベーションを維持するために走っている。支援を決めたのならば、早く策を纏めて救ってやって欲しい。そうしないと、今が盛りの「黴雨」の季節にカビてしまうかもしれない。


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  1. 2017/06/28(水) 00:30:00|
  2. 高森線
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阿蘇外輪を往く

阿蘇を抱える「火の国」熊本は、「水の国」でもある
出水で断念を余儀なくされたトンネルは、今や「水の国」の象徴の一つだ

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1973年8月 高森線

高森線は豊肥本線の立野から外輪地域を走り高森町に至る17.7kmの盲腸線だ。当初計画では高千穂を経由して延岡に通ずるはずであったが、宮崎県境のトンネル掘削の出水で工事が中断し、そのままとなってしまった。その2,055mの高森トンネルは、現在高森湧水公園として阿蘇観光の一つになっている。トンネル内には遊歩道も整備され、毎分32トンの湧水を楽しむことができる。この地域は水の豊かな場所として有名であるが、奇しくも、通じることのなかった出水トンネルが、水の観光資源になろうとは皮肉なものだ。

阿蘇の山並みを仰ぎ見る風光明媚な地域であり、九州では湯之前線のハチロクとともに最後まで蒸気が残っていたため、多くの同好の士の記憶に残る名路線だ。高森線と言えば、立野-長陽間の二つの橋梁が有名だが、国鉄初のアーチ橋の方が、第一白川橋梁で、トレッスル橋の方が立野橋梁でいいのだろうか。トレッスル橋を第一白川、アーチ橋を第二白川としているものも多くあり、何方か正確なところをご教示頂けないものだろうか。かつて、一度だけ泊まったことのあるアーチ橋の谷底にある戸下温泉の碧翠楼は廃業してしまったそうだが、あの場所には今もいけるのだろうか。

高森線のC12は下りが逆向きで、上りが正面だ。ということは、この画の背景は外輪山ということになる。機関車のすぐ後は貨車だが、その後ろには客車がぶら下がっている。キャブには何やら4名の国鉄マンが乗っている。機関士と機関助士に加え、もう一人のナッパ服と車掌と思われる乗務員。何とも不思議な取り合わせだ。小さな罐だが、キャブ内がそれ程窮屈そうには見えないのも不思議だ。阿蘇山と外輪山に挟まれた草地帯を、長閑に往くC12の混合列車の姿は、何時までも語り継がれていくことであろう。


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  1. 2016/04/04(月) 01:15:57|
  2. 高森線
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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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