駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

雪の小海線2017 冬を惜しむ

降り頻る雪の中から列車が現れた
寒さに耐えて列車を待つものもう少しだ

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2017年2月 小海線

厳冬期も終わり、いよいよ春に向かって気温が上がりだす頃になった。
日に日に陽の強さが増し、梅や早咲きの桜の便りが聞こえてくるようになった。
寒さから解放される春が待ち遠しくないといえば嘘になるが、ちょっとばかり複雑だ。
草木が眠る冬の間は、静かにゆっくりと写真に専念できる貴重な季節でもある。
もう少しだけ冬に留まっていてほしいと、未練がましく願う今日この頃だ。


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  1. 2017/02/28(火) 00:30:00|
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雪の小海線2017 落葉松林を往く

落葉松の林を縫って高原列車が駆け下る
かつてはここに落葉広葉樹の森が広がっていた

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2017年2月 小海線

カラマツは東北南部から中部地方にかけての亜高山帯や高山帯に分布する日本固有種の落葉針葉樹であるが、その自然林は極めて少ないと言われている。多くは、育苗が簡単で成長が早いことから造林に用いられたものだ。ということは、その植林の理由を調べていけば、その土地の生い立ちの一端が垣間見られる。例えば北海道であるが、あたかもその土地の樹種のように思われがちだが、明治期、大正期に多発した山火事によって焼失した森林の造林に使われたのが始まりだ。以前、広尾線幸福の落葉松並木をご紹介したことがあるが、帯広地方の落葉松並木は、風から畑を守るための防風林として植林されたものだ。

さて、小海線の小淵沢から甲斐大泉、清里にかけての八ヶ岳南麓地域についてはどうだろうか。本来の植生は落葉広葉樹の雑木林だったが、第二次大戦終戦の年の1945年4月に、小淵沢から発生した山火事が折からの強風で燃え広がり、一面の焼け野原になったと大泉村史には記載されている。翌年からGHQの号令により、この地域への戦後の入植と開墾が始まったが、目の前に広がる焼け野原と厳しい冬のため入植者は根付かなかった。その対策の一つとして、日銭が稼げる造林事業をマッカーサーが指示した。その植林に使われたのがカラマツだった。かくして、焼け野原となった落葉広葉樹の森は、カラマツの森として再起することとなった。

それから70年。カラマツの木材としての価値は下がり、植林地の多くは放置されている。近年地元の自然保護グループなどにより、自然豊かな元の植生に戻すことが提言されるようになった。巨木が倒れて重大な被害が起きるようにもなり、徐々に伐採がなされるようになった。跡地には決まって広葉樹が植林されている。隣の代々続く地元旧家でも、当時カラマツの苗木生産をしたという。余った苗を植えたものが現在では30mを超えるまでに成長して厄介者になっている。伐採してケヤキとコナラの林に戻すとのことだが、初めから植えなければよかったと嘆いている。再び、人の手によって森がその姿を変えようとしている。何十年か後には、ここは紅葉の名所になっているかもしれない。


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  1. 2017/02/22(水) 00:30:00|
  2. 小海線
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雪の小海線2017 雪が降る

降り積もる雪の急勾配を、気動車が登って来る
かつての高原のポニーは、空転の連続だった

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2017年2月 小海線

南岸低気圧が近づき、本降りの雪が降り積ってゆく。
街中と違って、一度雪が積もると、なかなか解け去らない。
日陰の路面にはアイスバーンが残るので、見落とすと大変だ。
磨き上げられた氷面では、冬用タイヤであってもスリップは免れない。

かつての小海線の主役のC56では、空転は珍しいことではなかった。
巨大動輪の蒸気機関車の空転は、それは迫力のあるシーンだった。
現代の車輌は、空転滑走再粘着制御のお蔭で空転し難いらしい。
粘着式鉄道にとって、雪の影響は如何程のものなのだろうか。


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  1. 2017/02/16(木) 00:30:00|
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雪の小海線2017 雪降る夜

雪降る晩は、ヘッドライトが夜空を染める
雪に負けることなく、列車は走り続ける

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2017年2月 小海線

雪が降り積もる夜は本当に静かだ。雪が音を吸い取っていく。
何時もなら森からは色々な物音が聞こえてくるが、雪の日は風音だけだ。
人々も帰宅を急いだのか、踏切を渡る車もほとんどなくなった。

20分程前、小さなトラブルがあったのか、上り列車が4分遅れで出発した。
ホームに乗客がいないことを確認すると、直ぐにエンジンが吹き上がった。
そして、遅れることなく、下り列車のヘッドライトが雪降る夜空を染めた。

寒冷地を走る小海線では、この程度の雪でダイヤが乱れることはない。
夫々の地域には、その土地に順応した人々の営みと鉄道の姿がある。
やはり小海線の冬は厳しい寒さだ。今暫く雪と氷の小海線が続きそうだ。


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  1. 2017/02/12(日) 00:30:00|
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雪の小海線2017 只今氷点下10℃

夏のレタス畑は極寒の地となった
雪煙を車体に纏い冬のキハが往く

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2017年1月 小海線

標高1300mのレタス畑の冬は、降雪は少ないが滅法冷え込む。
寒波に包まれ、最低気温が氷点下20℃を切り、久しぶりの酷寒体験となった。
正午の列車の通過時間になっても、氷点下10℃にしかならない。
数日前に積もった雪は、解けることなく、パウダースノーのまま昇華していく。
キハの車体に纏わりつく白い雪煙が、この高原の冬の風物詩だ。


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  1. 2017/02/06(月) 00:30:00|
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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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拙ブログに掲載する写真、記事に関する著作権は放棄しておりませんので、無断使用、転載等はお控えください。

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