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駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

蝦夷梅雨

蝦夷梅雨に入り駒ヶ岳の雲がとれない
それでも夏を迎えた大沼公園は爽やかだ

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2016年7月 函館本線 大沼

梅雨がないとされる北海道にも「蝦夷梅雨」という言葉がある。道南地方で夏本番を迎える前の7月中旬以降に降水量が増える現象を指す。正式な気象用語ではなく、やはり北海道では「梅雨入り」も「梅雨明け」も発表されない。本州とは降雨が多くなるメカニズムが少々異なるが、北海道独自の季節感を表す言葉になっている。ただ、「梅雨のない北海道」というイメージは、梅雨時期の観光客の呼び込みには都合がよい。確かに、今日の週間天気予報でも、九州の大雨を他所に北海道各地には晴れマークが並んでいる。晴れ間が少なく、布団が干せないでいる身としては羨ましい次第ではあるが、雨もまたよし。日本の四季を彩る雨の季節の情景を精々楽しもう。


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  1. 2019/07/06(土) 01:00:00|
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睡蓮の咲くころ

小沼に白い睡蓮の花が揺れる
青いキハは今頃白無垢なのか

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2016年7月 函館本線 大沼公園

ちょっと前に掲載した、飯山線の「蓮」という記事で、日本に自生するスイレンは、ヒツジグサただ1種のみとご説明したが、今回の写真は、大沼公園の小沼に咲くそのヒツジグサだ。紛らわしいことに、北海道にはエゾノヒツジグサやエゾベニヒツジグサと呼ばれるものがあるが、分類学上は異種として認められていない。小沼の西には絶景お立ち台の日暮山を挟んで蓴菜沼がある。もちろん蓴菜が採れることでその名がある。6月下旬ころから収穫が始まり、大沼公園の土産物屋の店先に瓶詰や袋詰めが並ぶことになる。ジュンサイはスイレンに似て葉を水面に漂わせるが、ハゴロモモ科ジュンサイ属の植物だ。花が小さく貧相で、スイレンのような優雅さはない。さらには、この地でも見られるが、黄色い花のコウホネという水生植物もあるが、こちらは水中葉と水上葉を併せ持つスイレン科コウホネ属となる。やはり、モネの描いた「睡蓮」は、日本ではスイレン科スイレン属のヒツジグサだけになる。

大沼と小沼の水路に掛かる初夏の月見橋を、「スーパー北斗」が通過して行く。全く車輛に詳しくないため少々調べてみたが、この車はどうやらキハ261系1000番台で、通称「HET車」というものらしい。基本番台が「スーパー宗谷」だ。この形式が、今後のJR北海道の都市間輸送の主軸になるそうで、旧式のキハ183系や、振子機構のキハ281系やキハ283系の「FURICO車」を更新していくようだ。この3形式は青い頭がトレードマークだが、キハ261系1000番台については、JR北海道の再起の象徴とすべく、白を基調としたエクステリアに変更され、旧塗装車も塗替えが済んだようだ。JR北海道の青い特急は皆同じかと思っていたが、さにあらず。忘備録を兼ねて整理してみた。ちなみに、現在、札幌-函館間では定期列車から「北斗」が消滅して「スーパー北斗」のみに。一方、馴染みの「スーパーあずさ」は「あずさ」に統一。どちらも由緒ある列車名だが対応の違いは何処から。ひょっとしてあの歌の影響か。


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  1. 2019/06/10(月) 00:00:00|
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凍てる夜

3月になっても旭川の夜はまだまだ深々と凍てる
国鉄形電機も時流には抗えず北の大地を去った

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1975年3月 函館本線 旭川

午前0時を過ぎ、旭川の夜は深々と冷え込んできた。宗谷本線の撮影を終えて、幌延から314D急行礼文で4時間掛けて23:02に夜中の旭川に着いた。この日の寝床となる517レ急行大雪5号の旭川発は01:02で、ちょうど2時間の待ち時間がある。旭川は夜行列車の関係で、駅舎の灯が消えることはなかった。不夜城の暖かい待合室でうとうとしていたが、一念発起して深夜のバルブ撮影にホームに向かった。貨物ヤードで働くキューロクでも写そうかと、罐を探すが見つからない。ホーム横のちょうどいい場所に停まっていたのは赤い交流電機のED76だった。もちろん車輌的には甚だ不満だったが、手ぶらで戻るわけにはいかなかった。

当時の北海道の電化区間は函館本線の小樽-旭川間のみだった。電気機関車はED75属のED76が投入されていた。外観的には、貫通扉と下枠交差型パンタグラフが北海道仕様の特徴だ。重装備のため、全長も1m程長い。後に海峡線が開通し、専用装備機のED79が導入されている。しかし、電車化が進み、客車列車は減るばかりで、電機の肩身は狭くなるばかりだった。おまけに貨物列車は機関車の付替えが嫌われて、電化区間であってもDD51やDF200が牽くようになった。そして、海峡線は新幹線化して電圧が上げられ、既存機の走行は出来なくなった。かくして、赤い国鉄形交流電機は、北の大地から完全に去ることになった。


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  1. 2019/03/08(金) 00:00:00|
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漂泊の道標 雪晴

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1977年3月 函館本線 銀山


吹雪が去って眩しい程の雪晴れ
木造駅舎の有人駅の在りし日の記憶



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  1. 2019/03/04(月) 00:00:00|
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キ100形の時代

羊蹄山麓に春の兆しが見え始めた
除雪車たちのひと冬も終わりが近い

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1973年3月 函館本線 倶知安

羊蹄山麓の倶知安にも、春の日差しが感じられるようになってきた。除雪車の出番も大分少なくなり、機関区の片隅で屯していることが多くなってきた。キ100形は、国鉄初の単線用鋼製ラッセル除雪車として、1928年から176両が製造された。動力は搭載していないので、自走できない貨車の扱いになる。左右の除雪翼や前頭のプランジャーは、機関車から供給される圧縮空気で動作するため、屋根上には特徴的な6基のエアタンクが装備されている。豪雪地帯である倶知安には、ロータリー式のキ600形やキ620形、マックレー式のキ900形も配備されていた。キ100形の先に留置されているのは、その類ではないだろうか。

この撮影では大きなミスを犯してしまった。写真の右下に、何と自分の三脚が写ってしまっているではないか。どうして気付かなかったのだろうか。当時結構人気のあった、スリックのマスターEV3段で、雲台にはボードが乗っており、間違えなく自分のものだ。三脚はあまり使わなかったが、機関区などでは、薄暗い庫の中の罐を押さえるにはやはり必需品だったので、重たかったが常に持ち歩いていた。奥羽本線の旧客普通列車内に置き忘れて、後続の急行で追いかけたことなどもあったが、現在もロケハン車に積み込んでいる。特に、昔ながらの機能不足の雲台は、いささか使い辛いものがあるが、今も予備として現役を続けている。

三脚で思い出したことがある。昨秋、ある有名撮影地に出向いたが、アマチュアではちょっと手が出せない逸品の三脚が、今回の写真のように無造作に立て掛けられていた。どんな大物氏が持ち主なのかと期待していると、現れたのは何と猪井貴志さんだった。2017年のキャノンギャラリーでの「鉄景漁師」の会場でお会いしているので、見間違うはずもない。相棒だった真島満秀さんともども、スタイルのいいダンディーな方なので尚更だ。厚かましくも、声をお掛けすると、気さくに応じてくれた上に、わざわざ自ら差し入れまで買って来てくれた。長い2時間の列車待ちが、あっという間の楽しいひと時になったことは言うまでもない。


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  1. 2019/02/24(日) 00:00:00|
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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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