駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

家族で汽車見物

汽笛が聞こえ出すと、妹を抱えたお姉ちゃんがホームに現れた
後ろにカメラがあるのに気付き少し後ずさったが、煙が見えだすともう夢中だ

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2014年11月 真岡鐡道 寺内

以前、ここ寺内の踏切や茂木の道の駅で見掛けた、蒸気列車を見送る親子連れを記事にしたことがあるが、どういうわけか真岡鐡道では親子の汽車見物客によく出くわす。それだけ、ここの蒸気は地域に定着しているという事だろう。決まって近所から孫の手を引いて現れるおばあちゃんがいる駅などもあって、手持ちのカメラは片時も手放せない。

この時は、寺内の木造駅舎を絡めて狙っていたが、駅舎の前に家族連れでも現れたらと、長玉も1台用意していた。寺内の駅は、汽車見物にはいい駅で、駅前には広い駐車スペースがあり、SL列車も停車する。駅舎も周囲の景色もまずまず風情がある。これまでも、何回も家族連れが見物に来るのを見掛けていたので、期待していなかったと言えば嘘になる。

ただ、通常運転時には、この画の朝の光線状態では撮れない。この列車は何時もならDE10に引かれてくる送り込みだ。この時はC12を下館に展示するための蒸気のプッシュプル運転だった。列車の後ろには今日の牽引機のC11がぶら下がっている。こんなアングルでPPを狙うのはどうかと思うが、思わぬお客様にちょっといい思いをさせてもらった。それにしても、面倒見のいいお姉ちゃんだ。


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  1. 2016/02/26(金) 01:15:10|
  2. 真岡鐡道
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歩く石仏

晩秋の色付いた欅を横目に、C12が足早に通り過ぎていく
根元に鎮座する石仏たちは、居場所が定まらず落ち着かないご様子だ

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2014年11月 真岡鐡道 八木岡

また急に異常に暖かくなった。北海道でも雪解けが進んでいるという。このところ冬の雪景色が続いたので、今回は季節を変えて、ちょっと色彩のある画にしてみよう。以前も書いたが、ここ八木岡の欅の樹形は本当に美しい。この時は落葉が近づいた晩秋の姿だ。個体によって黄色くなるものと、赤くなるものがあり、列車の向こうの欅は赤く色付いている。春の新緑、木陰の涼しい夏、秋の紅葉、そして冬枯れ。欅の四季はどれをとっても素晴らしい。

さて、今回注目するのは、その欅の根元にある石仏群だ。この石仏たちは不思議なことによく歩いている。有名撮影地だけあって、多くの作例を目にするが、石仏の位置や方向が一々異なっている。多くは撮影するのに都合の良い並びになっている。この画では転んでいる仏さんが何体かおられるが、もともとどうなっていたのかを調べようと色々な作を見て判った。

小生は石仏や道祖神の写真も撮っているが、動き回る仏さんなど見たことがない。その場所にじっと留まり、月日を重ねることによって、その土地のお守りになっていく。何時だったか、撮影に邪魔な鉄道の設備を壊して捕まった撮り鉄がいたが、仏さんのちょっとした移動なら、お咎めはないだろうと高を括っての所業だろう。確かに石なのだから、そっと動かせば、減るものでも壊れるものでもないだろう。しかし、石仏を勝手に移動すると、祟りがあるというのが日本の伝承だ。その裏には人々の色々な思いが込められている。やはり、日本人なら石仏を撮影のための小道具のように考えるのはやめた方がいい。


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  1. 2016/02/14(日) 00:56:04|
  2. 真岡鐡道
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帰り路のC12

田園が夕日に染まる頃、もうか号が益子から帰ってきた
八木岡の橋上には、小さなタンク式蒸気C12の姿があった

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2014年11月 真岡鐵道 真岡―寺内

真岡鐵道には、C11とC12の2形式が動態保存されているが、小生の場合、C12に会うことが何故か少ない。この日は久々にC12に出会った。追っかけのカット稼ぎの画ではあるが、夕日の橋上にC12のフォルムが浮かんだ。

蒸気機関車というのは、本当に面白い機関車だ。そんな目的で撮ったわけではないが、きれいに抜けた車体を見ていると、その特異な構造がよく分かる。横倒しになったボイラーが、走り装置に乗っているのが見て取れる。デフのない華奢なC12ならではの容姿だ。車輪は5輪ともスポークだが、前輪と従輪は特にか細く、客車の車輪の方が余程立派だ。

冬は蒸気の白煙の季節だ。エルニーニョの影響で、このところ季節外れの記録的な暖かさとなっているが、冬らしい寒さの中の白煙もいいものだ。こういう冬は、太平洋岸で大雪の恐れがある。一昨年の山梨を襲った大雪の後、雪かきスコップなどを買い足したが、幸か不幸か、昨年は使わず仕舞いだった。さて、今年は如何なものか。


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  1. 2016/01/05(火) 02:43:38|
  2. 真岡鐡道
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刈田と欅のある風景

この沿線も新しい住宅ばかりになってしまった
冬の日、刈田と欅の風景の中に、白煙が棚引いた

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2015年1月 真岡鐵道 久下田-寺内

どちらかといえば寒冷地仕様で、夏があまり得意でない小生は、涼しくなるのを心待ちにする毎日だ。とはいえ、冷房に頼らない神奈川の我が家では、エアコンを殆ど使っていない。年に数回しか使わないから長持ちするのか、同じものを無故障で30年以上も使い続けている。時代遅れのエアコンは、熱交換効率が悪いのは解っているが、こんな使い方では、買い替える方がもっと金銭効率が悪い。残暑といっても、昨今の夏は確実に9月までは続くことになる。まだまだ、団扇を片手に汗を拭いながら、夜な夜な記事を書く、暑い日々が続きそうだ。

さて、今日は冬の真岡鐵道。刈田と欅は、関東平野の冬の田園風景の象徴だ。残念ながら真岡鐵道沿線でも、鄙びた風景はなかなか望めなくなってしまった。昔ながらの田園の香りがほんの少しだけ残る風景の中を、C11が通り過ぎていく。こんな白煙の季節が待ち遠しい今日この頃だ。

毎日蒸し暑いですね。残暑お見舞い申し上げます。


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  1. 2015/08/23(日) 00:15:37|
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後追い好き

去っていく蒸気を眺めるのが好きだ
白煙が夕日に照らされて輝いた

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2015年1月 真岡鐵道 市塙‐多田羅

先日 老舗蒸気ブログの くろくまさん と呑む機会があり、蒸気談義で大いに盛り上がり、時間の過ぎるのも忘れて、とても楽しい時間を過ごさせていただいた。その時に、小生の「後追い好き」の話をしたが、後追いだけを狙うことがある小生の撮影スタイルを、俄かには信じてもらえなかった。まあ、人それぞれに好みと行動パターンがあり、それが面白いところなのだが。

そこで、今回の一枚。このポイントはやって来る列車を見ることは叶わない、去りゆく姿だけが見える場所だ。それにこの長さの望遠ではアングルを変えることすらできない。もう一台も、画角を変えて同じように後追いに狙いを定めている。つまり後追いだけの勝負だ。来るのも行くのも撮れれば、それに越したことはないが、そんな虫のいい場所はそうはない。蒸気の場合、煙がどう流れるかがカギとなるが、上手くいった時の喜びは大きい。特に逆光に煙が輝いた時の後ろ姿は、蒸気にしかないとびっきりの美しさ。失敗すれば無残な結果となるが、勝負したくなるのが後追い好きの所以だ。
くろくまさんとの邂逅の、40年と3か月前の渚滑線の画も、まさに後追いしか撮れない場所だった。だから挟み撃ちにできたというわけだ。

小生の頭の中には、大木茂さんの名作、釧網線浜小清水の朝日のシーンが、何時もどこかにあるようだ。(大木さんのWebサイトでご覧になれます)


くろくまさん、こあらまはそのくらい後追いが好きなんですよ。


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  1. 2015/07/08(水) 00:41:29|
  2. 真岡鐡道
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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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