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駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

葉桜

散った桜花を偲んで花は葉に
桜若葉を愛でる初夏の風情だ

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2018年4月 樽見鉄道 日当

樽見鉄道には、桜の名所になっている駅が幾つかあるが、この日当駅もその一つだ。これだけ立派な桜が並んでいれば、さぞかし素晴らしい花見になることだろう。写真は満開から2週間くらいの葉桜だ。柔らかい緑もこれはこれでいいもんだが、人出のことを考えると少々憂鬱になるが、一度くらいは花の見頃にこの鉄道を訪れてみたいとも思っている。終点の樽見には、日本三大ザクラの「薄墨桜」があり、シーズンには特別ダイヤが組まれるほどの桜の一大観光スポットだが、日本人の三大なんじゃらやら百なんとやらの好きなのには呆れる。有名なものを見るということが満足感に繋がっているのなら、人混みが不可欠ということになる。となると、3密予防のコロナ時代には、観光地は成り立たなくなるということになる。今再び、DISCOVER JAPAN 時代の憧れだった「一人旅」、今風に言えば「ぼっち旅」の再来が求められているのかもしれない。

さて、樽見鉄道は旧国鉄樽見線が第三セクター化したものだが、国鉄時代の終点は神海だった。「こうみ」と読む。現在の神海-樽見間は、7割程出来ていた未成線を第三セクターが開通させたものだ。勿論、建設していたのは鉄建公団で、日本海まで抜けるつもりでいたというから、どこまでも造る気満々だった。鉄建公団の造り方は、金に糸目を付けずに、真っ直ぐに突き進むことにある。そのため、風情の無い直線的なコンクリート路線となるが、ここ日当駅は珍しくまずまずの眺めだ。ホームがコンクリート造りなのが味気ないが、短い片側ホームに小さな待合所のみという潔い構造がいい。何より周囲の長閑な雰囲気と、地元の地名からとった日当という駅名が、何気なく鄙びたイメージだ。日当の集落からはちょっと離れているので、至って静かで人気も少ない。もし、ここで一人で花見を楽しめたら、それはそれはいい一日になると思うのだが。


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  1. 2020/06/13(土) 00:00:00|
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織部の里

織部の里にカラフルな気動車が行き交う
例によってこの鉄道の朝も高校生で始まる

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2018年4月 樽見鉄道 樽見線 織部

この駅の歴史は短く2002年の開業となる。2001年開駅の岐阜県本巣市にある「道の駅 織部の里もとす」に併設された樽見鉄道の駅である。道の駅と鉄道の駅が同居するはしりとなった。見ての通りの味気ない作りの無人駅だ。駅名の織部は、安土桃山時代の武将であり茶人でもある古田織部の出生地が本巣であることに由来する。ちなみに古田織部が創始したとされる「織部焼」は、岐阜県土岐市を中心とした美濃地方で生産された陶器で美濃焼の一種となる。室町時代の茶人である志野宗信が祖とされる「志野焼」に続いて焼かれている。

06時24分発の大垣行の一番列車が織部に着いた。乗客は高校生の3人。一日乗車人員が十数人の駅の利用者は、やはり通学生徒が大半を占める。本巣市の中心地に近いだけあって沿線は市街化が進み、鄙びたローカル線風情とは一線を画す眺めだ。それでも順調な滑り出しを見せた樽見鉄道においても、1995~96年をピークに、輸送人員、収益とも減少の一途で、現在はピーク時の半分まで落ちている。

この地域の人口は少なく、人の流れはどちらかというと大垣ではなく岐阜に向かっている。その輸送を先日ご紹介した名鉄の谷汲線・揖斐線が負っていたが既に廃止されている。写真の気動車に書かれた「MALera」は本巣市にあるショッピングセンター「モレラ岐阜」のことだ。桜の花びらのデザインは、日本三大桜の「根尾谷薄墨桜」を模ったものだ。ラッピング車は好きではないが、経営上致し方あるまい。


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  1. 2019/07/16(火) 02:00:00|
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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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