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駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

新千円札

新千円札の肖像の駅は今も郷里の地に立つ
鉄道は途絶えたが氏の功績は地元の誇りだ

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2017年4月 宮原線 北里

時代が令和に変わったからか、来年東京オリンピックが開催されるからか、紙幣が新しくなることが前倒しで発表された。壱万円札は渋沢栄一、五千円札が津田梅子、そして千円札が北里柴三郎らしい。最も崇められるのが壱万円札。使われる機会が一番多いのが千円札。ちょっと露出度が低いのが五千円札のように感じる。その身近な紙幣の肖像になるのが北里柴三郎だ。偉人の経歴はご存じの通り、破傷風の治療法の確立やペスト菌の発見などである。日本結核予防協会や北里研究所、日本医師会などを設立し、慶應義塾大学医学部も創設している。細菌学、分子生物学が専門で、医療関係に従事していた身としては馴染みの有名人であり、その功績からお札となっても何の不思議もない歴史的な人物だ。

さて、このブログで北里柴三郎を取り上げたのは他でもない。かつて、九州は宮原線に「北里」という名の駅があったからだ。宮原線は久大本線の恵良と肥後小国を結んだ26.6kmのごく短い盲腸線だった。老婆心ながら、この線は九州らしく「みやのはるせん」と呼ぶ。途中駅は、町田、宝泉寺、麻生釣、北里の4駅となる。その熊本県阿蘇郡小国町大字北里が北里柴三郎の出身地だ。本家は代々惣庄屋の家柄で、鎌倉時代に源頼親の子孫がこの地に下って北里氏を名乗ったともいわれている。例によって国鉄分割民営化の迫る1984年、宮原線の廃止に伴って北里駅も消滅している。氏は郷里に「北里文庫」と呼ばれる図書館を寄贈しているが、現在はその偉業をたたえる町の「北里柴三郎記念館」となっている。

残念ながら、こあらまは在りし日の宮原線を訪れたことはない。廃線跡にはぽつぽつと遺構が残されているが、何といってもアーチ橋が素晴らしい。多分、日田彦山線の筑前岩屋辺りのものと同時代、同構造のものと思われる。両線ともC11が走っていたが、日田彦山線の方が取り上げられる機会が多かったように記憶している。今となって、こんな美しいアーチ橋があったとはと感心頻りだが、もう走らずの後の祭りだ。


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終点の肥後小国は「道の駅」になっている 


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北里駅前後には美しいアーチ橋がある この橋は遊歩道として整備されている


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こちらでは二つのアーチ橋が連続する 何とも素晴らしい眺めだ


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町田駅のホームに駅名標が残る 宮原線の道床は国道の拡幅に使われたようだ


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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2019/05/25(土) 00:00:00|
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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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