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駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

JR西日本 キハ41

春の眩しい陽光に木々の芽吹きが始まった
下りてきたヨンマルの顔付が何やらおかしい

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2018年4月 山陰本線 久谷

鄙びた山陰地方の農村風景に現れた単行タラコのヨンマル一族だが、どうも様子がおかしい車輛だ。向かって左の進行方向側の運転台は、見慣れたヨンマルの顔付だが、右側の運転台は俄作りのぺしゃんこ顔だ。そう、キハ47が単行運転が可能なように両運転台に改造されたキハ41だ。その証拠に、乗降扉は二枚引き戸だ。その増設運転台は、根室本線幾寅のぽっぽやのキハ20を模したキハ40 230の顔をさらに押しつぶしたような容姿だ。つまり、はっきり言って醜いということだ。JR西日本では、時としてこんなゲテモノにぶち当たる。播但線には、さらにラッピングが加わったものまであり、遭遇すればあまりの感動に涙ものだ。たまたま、この写真では真横狙いだったので事なきを得た。この列車はお隣の浜坂で折返しとなるが、当然のことながら、後追いの構図で待ち構えたことは言うまでもない。


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  1. 2019/04/23(火) 00:00:00|
  2. 山陰本線
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鎧の袖

日本海を臨む駅前の桜が満開を迎えた
リアス式海岸を縫って山陰線のキハが往く

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2018年4月 山陰本線 鎧

「鎧」というのはなかなか記憶に残る地名であり駅名だ。香住海岸にある「鎧の袖」と呼ばれる景勝地からきている。柱状節理と板状節理からなる大海食崖で、武士の鎧の縅のように見えることからこの名がある。1938年に国の天然記念物に指定され、日本百景にも選定されている。この断崖の全貌は、遊覧船からしか眺めることが出来ず、香住港の遊覧船かすみ丸が事業を行っていたが、2016年12月1日に67年間の営業を終了している。残念ながら代わりの遊覧船はないようだ。

「なんでだろう、涙がでた」。2001年冬の鎧駅の「青春18きっぷ」ポスターのキャッチコピーだ。ホームに佇み夕焼けの日本海を眺める若者一人が描かれている。以前「「青春18きっぷ」ポスター紀行」とうい書籍を紹介したことがあったが、その腰巻には「あの一枚が、あなたを旅人にした。」とある。都会の雑踏に暮らす若者の非日常的でセンチメンタルなワンシーンと云ったところだろう。ただ、田舎に暮らすこあらまにとっては日常そのもので、毎夕泣いているわけにはいかない。

鎧駅の開業は1912年で、107年の歴史がある。餘部橋梁で有名なお隣の餘部駅は1959年開業と、鎧に遅れること47年と半世紀近く後だ。その間、鉄道利用の余部の住民は、この鎧まで線路を歩いて来ていた。駅間距離は1.8kmと短めだが、道程の大半は餘部橋梁と長短2本の隧道だ。今も餘部と鎧を繋ぐ道は山側を大きく迂回している。鉄道が公の歩道の役割も負っていた時代のことだ。写真奥の隧道が短い方の隧道で、このトンネルを脱した時にはほっとしていたに違いない。


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  1. 2019/04/05(金) 00:00:00|
  2. 山陰本線
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朱色5号

海辺には石州瓦の民家が犇めく
傍らの橋梁には瓦色のキハが往く

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2017年4月 山陰本線 宇田郷

朱色5号。いわゆるタラコのキハが登場したのは、1975年の大宮工場だった。相模線を皮切りに、川越線や八高線へ、そして房総の非電化路線へと増殖して行った。そのため首都圏色とも呼ばれる。財政難に陥った国鉄の倹約策の一つで、塗装工程の簡略化を狙っている。ヨンマルことキハ40は、製造当初から朱色5号のタラコ色だった。ちょうど現役蒸気にとって代わって現れたため、蒸気撮影時には目にしていない。

国鉄が分割民営化され、JRに引き継がれたキハは、所属のJR会社のイメージカラーにカラーリングされていった。キハ40の継承が最も多かったJR西日本でも、色々な塗装の車が登場したが、結局近年タラコに戻されている。理由はこの塗装がお目見えした時と同じ塗装の簡略化だった。時代は繰り返されるもののようだ。かくして山陰本線は、タラコ色のヨンマル一族が集う長大路線へと先祖帰りすることになった。

初めてタラコを見た時、ああこれで国鉄も終わったかと思った。何と下品な塗装を思いついたものだとがっかりもした。ところが、登場から44年が経ってみると、不思議なことに見慣れてくるものだ。さらには、国鉄の遺伝子を受け継ぐこいつが来ると嬉しくなったりもする。山陰道には赤褐色の石州瓦の民家が多いが、何故か朱色5号の色調はそっくりだ。ひょっとすると、タラコは日本の伝統色なのかもしれない。


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  1. 2019/03/26(火) 00:00:00|
  2. 山陰本線
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白兎海岸の夕日

山陰海岸の落日は素晴らしい
神話の島の彼方に夕日が沈む

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2018年4月 山陰本線 宝木

「因幡の白兎」は、日本人なら誰でも知っている有名な神話だ。白兎が、ワニザメを欺いて隠岐の島から気多の岬に渡ろうとしたところ、もう少しのところで、騙したことがばれて毛を剥れてしまうところから始まる。その神話の舞台とされるのが、鳥取市の西部郊外にある白兎海岸だ。浜の西側には、そのワニザメの背に例えられる淤岐ノ島がある。地学的には、河原火砕岩層の海食崖と断層によって切り離されて、飛び石になったらしい。山陰海岸ジオパークのジオサイトの一つになっている。

白兎海岸は、淤岐ノ島の彼方に沈む夕日が綺麗な海岸だ。その夕日を絡めて列車を撮りたいところだが、鳥取から倉吉に掛けての区間は、山陰線は海岸線近くを走らない。大概は、通り過ぎてしまう区間だが、夕日の時間に重なったので、白兎海岸近くの水尻池で夕日ギラリを狙ってみることにした。お目当てのヨンマルの通過には光線が合わず、「スーパーまつかぜ」の時は、水面にさざ波が立ってしまい、目論見は外れてしまった。その穴埋めではないだろうが、素晴らしい夕日が待っていた。


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  1. 2018/07/18(水) 00:00:00|
  2. 山陰本線
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東浜 瑞風停車

浦富海岸の小駅に久々に賑わいが戻った
長い交換設備に長大編成の瑞風が鎮座する

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2018年4月 山陰本線 東浜

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この鳥取県岩美郡岩美町にある東浜には、ここ数年、毎春立ち寄っている。バックに日本百景の浦富海岸を望む眺めが気に入っている。世界ジオパークにも認定されている。今年、この駅の異変に気が付いた。この静かな海辺の小駅が、2017年6月に運行が始まった「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の停車駅になっていた。

1枚目の写真の左端に、その豪華列車の到着が写っている。全くマークしていなかったスジなので、突然現れた感じだ。駅前にはリムジンバスが待ち受け、裕福な乗客らは、浦富海岸の立ち寄り観光へと向かった。取り巻きの鉄も現れて、この駅にしてみれば、集落が臨海学校で繁盛していた時代以来の賑わいになったことだろう。

瑞風の東浜での停車時間は3時間程だ。ちょいと駅に見物に行ってみる。駅舎がガラスとステンレスの造形物に化け、近隣には乗客用のレストランと遊歩道が造られていた。何れもが、瑞風のエクステリアを監修した浦一也氏のデザインというが、こあらま的にはどうみてもやり過ぎだ。千載一遇のチャンスとばかりの町おこしの一環なのだろうが、箱物頼みはやはり先が知れている。負の「レガシー」にもなりかねない。

普段の東浜では、交換時を除いて、上下列車とも出入口のある直線通過の1番線を使用する。この時ばかりはピッカピカの瑞風に占領されてしまう。こんな海辺に長々と停まっていたら、ウミネコに鏡のような車体を汚されまっせ。


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  1. 2018/06/14(木) 00:00:00|
  2. 山陰本線
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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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