駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

魚沼へ 雪解けの頃

雪解けが進み、間もなく農作業が始まる
増水した残雪の破間川を、凸凹気動車が往く

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1977年4月 只見線 入広瀬

豪雪地帯の魚沼の中山間地域から雪が消えるのは、春の大型連休頃です。雪に閉ざされた季節から解放されて、一気に緑溢れる伸びやかな季節へと移っていきます。その変化の素晴らしさは、長い雪の中での暮らしを通してしか分からないものです。残雪が残る中での、新緑は本当に輝かしいものです。また、雪深い魚沼は山菜の宝庫でもあります。狭い棚田からは十分な収穫は得られず、山菜によって得られる収入が、村人の生活を助けてきました。ここ入広瀬は「山菜王国」としての顔ももっています。

破間川の河岸には多くの残雪が残り、雪代が入り年間で最も流れが強くなっています。その破間川に沿って只見線が走っています。小出に向かう国鉄時代特有の凸凹の5両編成の普通列車がやって来ました。先頭のキハ58・28の3両に続いて、キハ23とキハ16が連なっています。当時の只見線では、キハ10系、20系、45系、58系などの気動車を見ることが出来ました。ここ小出口は全通する前は客車でしたが、無煙化直後にはSG付きのDDが配属されず、C11が冬季限定で復活したこともありました。

集落の周辺には棚田が広がっていますが、一帯は雪解けで湿地帯の様相です。冷たい雪解け水を温めるために早くから田んぼには水が貯められます。雪解けの際の田んぼには、尾瀬の風物詩でもある「赤シボ」と呼ばれる現象が起きます。鉄分とも藻類の仕業とも言われていますが、詳しくは解っていません。棚田から完全に雪が消えるころに、いよいよ田での農作業が始まります。この時代には、まだまだ出稼ぎにでる家庭が多かったようです。雪解けとともに、大黒柱のお父さんが都会から帰ってきます。


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  1. 2018/04/23(月) 00:00:00|
  2. 只見線
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春の雪景小鳥原川

耳を傾けるとC58のブラストが聞こえてきそうだ
深い山懐の小鳥原川に季節外れの雪が降り続く

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2018年4月 芸備線 道後山

現在、芸備線の東城-備後落合間は、1日3往復のキハ120の単行が走るのみの超過疎線区になり果てている。平均通過人員はどうやら一桁になっているようだ。先日、三江線が終焉を迎えたが、次は備後落合界隈との憶測が尤もらしく噂されている。現役蒸気ファンの方々なら、この第一小鳥原川橋梁を備後落合から道後山に向けて驀進するC58の雄姿を、雑誌などで見掛けたことがおありだろう。1970年10月改正のSLダイヤ情報を見ると、日中12時間だけでも、客貨23本もの列車が道後山を発着、通過している。しかも、そのうち3本は急行列車だ。往時を知るものにしてみれば、信じられないような凋落ぶりだが、それが陰陽連絡線としての役目を終えて、中国山地の山懐に取り残されたローカル鉄道の厳しい現実だ。

さて、今回の写真だが、もう春だというのに雪景色はないだろうと言わないでほしい。この写真は、ほんの2週間前に撮ったものだ。雪を被ってしまっているが、三分咲きの桜が数多く写っていることになっている。気動車の前面は、春の淡雪と言うには、少々厳し過ぎる顔付になっていた。着雪しやすい湿った雪で、思いがけない銀世界となった。このところ、暖かいを通り越して各地で夏日が続いているが、春の麗らかな日和は、いったい何処に行ってしまったのだろうか。冬かと思えば夏がやって来る。降れば大雨。吹けば暴風。気象の激化は留まることを知らない。半世紀ほどの時の流れで、芸備線の備後落合は目を疑いたくなるような凋落ぶりだが、気象の方も大きく様変わりしてしまった。何事も変化の速さには危ういものを感じる。


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  1. 2018/04/21(土) 00:00:00|
  2. 芸備線
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名残の桜

高原の落葉松が芽吹き始めた
旧ホームに咲く桜が鮮やかだ

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2015年4月 小海線

交換駅だった頃の名残の使われなくなった古い石積みのホームにその桜はある。

★只今、予約更新で「春・花の季節」をお送りしています。


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  1. 2018/04/19(木) 00:00:00|
  2. 小海線
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一休み

菜の花の道を菜の花列車が往く
傍らで農作業の合間の一休み

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2017年4月 久大本線 豊後森

如何にも温暖で穏やかそうな九州の春だが、久大線の被災区間は未だに復旧していない。

★只今、予約更新で「春・花の季節」をお送りしています。


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  1. 2018/04/17(火) 00:00:00|
  2. 久大本線
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コブシの里の田園シンフォニー

線路端のコブシの花が満開になった
田園シンフォニーの里に春を告げる

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2017年4月 くま川鉄道 一武

コブシは日本原産の花木で、学名も Magnolia kobus だ。農作業の開始を告げる花とされている。

★只今、予約更新で「春・花の季節」をお送りしています。


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  1. 2018/04/15(日) 00:00:00|
  2. くま川鉄道
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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

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