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駅舎の灯

旅の始まりにも、終わりにも、そこには何時も駅舎の灯があった。

秋色列島を往く ニセコ連山

この一帯は黄色に色付く木々が多い
ニセコ連山を遠目に眺め山線が往く

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2022年10月 函館本線 ニセコ

廃止が合意された山線だが、外国人で賑わうニセコにとっては新幹線の方が魅力的なのだろう。


☆只今、自動更新で「秋色列島を往く」をお送りしています。


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  1. 2023/10/04(水) 00:00:00|
  2. 函館本線
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松草という名の駅

山田線県境域は有数の閑散線区だ
松草は日中は全く列車の来ない駅だ

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2022年10月 山田線 松草

こあらまが考える閑散路線の筆頭は、西は芸備線の東城-備後落合間、東は山田線の上米内‐川内間だ。これらの線区の定期列車本数は、芸備線が普通3往復、山田線は普通2.5.往復、快速1.5往復で、山田線の方が1往復多いが、快速通過駅であれば、芸備線を下回る2.5往復で、限界ダイヤと思われる3往復を下回っている。今回の松草駅は区界駅とともに、そんな快速通過駅で、下りなら7:30発の次は11時間以上後の終列車の18:49発になってしまう。同区間には平津戸駅もあったが今春廃止されている。写真を撮った日は集中工事日で、日中の列車が運休となり、写っているのは2本の下り快速「リアス」の代替の列車で、平常ダイアであれば、こんな時間に下り列車は走っていない。

この駅を訪れた理由は、山田線以外に松草集落を見てみたかったからだ。例によって、ちょっと気になる駅名として以前からチェックしていた。駅名は松草だが、少なくとも現在は松草の地名はなく、駅から1km近く離れて松草地区があるだけだ。駅そばには宮古市役所門馬出張所や門馬郵便局の名があるが、旧門馬村の名残と思われ、当時は松草という地名があったのかもしれない。現在の宮古市区界は220人程の人口で密度はかなり低い。松草駅周辺の人口は一説には25人とも言われている。駅の乗車人員は1人以下で、乗客が1人も来ない日が当たり前のようにしてあるということだ。駅があるからには、かつてはそれなりの人家が在ったはずで、その痕跡を見るけるのも目的だ。

その松草地区に行ってみると、民家は10軒に満たない小さな集落だった。改修されバイパス化された国道106号線が地区前を横切り、連絡道が地区内に造られていた。松草という風情ある名には相応しくない景観になっていた。この高速化された国道が山田線凋落の元凶で、国道を往く106急行バスに多くの乗客を奪われた。三陸復興の意味があるかは知らないが、近年に山田線の駅は駅舎もホームも改修されて、木造駅舎は殆どが消えてしまった。PC枕木が目立つが、赤錆の浮くレールが列車本数の少なさを物語る。臨時列車の乗客はほんの数人だった。上米内から川内までを1時間以上ノンストップで走り続ける。列車は溜まった落ち葉を巻き上げながら、松草を遠ざかって行った。


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お知らせ
何時もご来訪いただきありがとうございます。
恒例ですが、次回より通常の更新を暫く休みます。その間は、自動更新で「秋色列島を往く」をお送りします。コメントの返信も、遅くなってしまうと思いますのでご了承ください。自動更新中は、ほぼ写真のみの記事となります。お楽しみいただければ幸いです。


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  1. 2023/10/02(月) 00:00:00|
  2. 山田線
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あの日の青井岳

今となっては歴史上のお立ち台
1次形シゴナナとトラスが美しい

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1973年8月 日豊本線 青井岳

これまで結構な枚数の日豊本線のシゴナナをアップして来たが、あの頃、最も知られていたお立ち台の一つである青井岳の境川橋梁はまだ登場していない。キハ82系の「にちりん」をアップしたことはあるが、シゴナナは今回が初めてだ。撮影地情報が乏しかった当時は、雑誌などの掲載写真や撮影地ガイドを参考にするしかなかった。国土地理院の地図を眺めるのが日課だった。

当然、多くのファンが限られたお立ち台に押しかけて、同じような写真を量産することになった。当然、こあらまも最初の頃に、何度か青井岳には行った。境川橋梁は駅から至近距離で、お手軽に雑誌の写真のコピーを撮ることが出来、簡単に収穫を得たような気分になれる場所だった。そういう定番ポイントに集中するのは今も同じで、お立ち台専門の方々まで居られるのは驚きだ。

ところが、半世紀経った今見て、境川橋梁のお立ち台が、それ程いいアングルとは思えない。そのため、アップする気になかなかなれずにいた。今のこあらまの着眼点からすると、興味の対象は、1916年竣工の年季の入った橋梁そのものということになるが、歴史的価値はあまり評価されていない。土木遺産としての金字塔的な歴史背景や美的景観の要素が乏しいのがその訳だろう。

さて、写真はシゴナナの客レだが、注目は4両の旧客の後の2両のマニらしき荷物車だ。すでにDC化が進んでいた日豊本線の非電化区間だが、こうしてシゴナナが牽引する何本かの客レが残っていたのは、荷物輸送のためだった。多分、荷物車は日豊本線の全線を走破していたことだろう。一駅一駅を丁寧に停車して、荷物の積み下ろしをするのが、この列車の陰の使命だったはずだ。

まあ、あの時代を懐かしむには、いい1枚だろう。若かりし頃、この場所でシゴナナを待ったお歴々も多く居られるはずだ。


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  1. 2023/09/30(土) 00:00:00|
  2. 日豊本線
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ススキの穂を掻き分けて

秋も深まりススキも見納めだ
鉄道には大いなる厄介者だった

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2022年10月 飯山線 内ヶ巻

蒸気機関車の時代には、沿線の火災を防ぐため、線路際の雑草は何時も綺麗に刈られていた。特に煙が多くなる勾配区間の峠道は尚更だった。煙突から出る火の粉が悪さをするのだが、国鉄の蒸気機関車の煙突には、理研金属工業が開発した「回転式火ノ粉止メ器」なる装置が付けられていた。現場では通称「クルクルパー」と呼ばれていたが、装着によって燃焼効率が落ち、煙突内にシンダが多く残ることになったので、機関士などからは大いに嫌われていた。

さて、写真は飯山線だが、動力が内燃機関になって火災の心配が無くなったためか、コロナ禍で台所事情が苦しくなったせいか、線路際はススキが伸び放題だ。「いぬばしり」もあるんだかないんだか分からない状態になっている。写真を撮る側からすると、線路内が見通せなくなって、サイドからは撮り難くなったこと頻りだが、こんなススキとの接近戦が撮れるようにはなった。さて、どこまでなら伸ばしておいても平気なのだろうか。ススキが居座ると厄介ですぞ。


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  1. 2023/09/28(木) 00:00:00|
  2. 飯山線
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戻って来たお立ち台

不通が続いていたこの区間も復旧した
2年ぶりの秋の風景に列車が戻ってきた

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2018年10月 花輪線 末広

大変な暑さの今夏の日本列島だったが、ようやく秋風が吹き出した。そこで気のなるのが、稲刈りの時期と紅葉の塩梅だ。九州産から始まった今年の新米だが、只今列島を北上中だ。さすがに紅葉前線は例年より北上が遅れそうだが、色付きの方は、これからの天候次第だろう。今秋も東北、北海道のロケを予定しているが、どんなことになるだろうか。10月の道東などでは氷点下の朝もあるのだが、今年は油断してしまいそうだ。

写真は花輪線のお立ち台の一つの末広の陸橋だが、昨年2022年8月13日の大雨で鹿角花輪-大館間が土砂流入等の被害のため不通になってしまい、この場所も通らずになっていた。決して優良な路線ではないので、本当に復旧するのか疑心暗鬼だったが、今年2023年の5月14日に無事に運転が再開されている。秋のススキの時期と雪景色の積雪時が特に印象的なこのお立ち台だが、それなりに時間は掛ったが、戻って来てくれて嬉しい。


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  1. 2023/09/26(火) 00:00:00|
  2. 花輪線
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プロフィール

こあらま

Author:こあらま
1950年代後半、東京生まれ。少年時代は国鉄現役蒸気を追いかけ、その後は山岳・高山植物・風景・街角等を題材に撮影旅を続けてきました。
2000年代、たまたま小海線のキハにカメラを向けてから俄に鉄道画に復活。ローカル線を中心に、鉄道絡みの画を撮っています。

著作権について

拙ブログに掲載する写真、記事に関する著作権は放棄しておりませんので、無断使用、転載等はお控えください。

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